遊園地観覧車のゴンドラを吊る支点の移動軌跡は円だ。観覧車の回転中心軸は固定されている。が、この中心軸が円運動をしていたら、ゴンドラ吊り支点の運動はどうなるだろうか?
この赤色曲線はその一例である。2円の半径比率と回転速度比で様々な形状になるが、基本的に円運動の重なりになる。
さらにもう一つ円運動を重ねる3重連観覧車を想定したゴンドラ支点の移動軌跡を例示しよう。一見して円運動重複のイメージとは言い難くなる例である。3重連観覧車のゴンドラ吊り支点の軌跡を、中心位置を固定した(大)円の円周上に第2の(中)円の中心を配置し、さらに中円の円周上に第3の(小)円中心を配置して、各円に回転運動をさせる3重連観覧車を想定する。上左図はその最外円の円周上の点(仮想ゴンドラの吊り支点軸)の移動軌跡の例示である。それぞれ異なる定回転速度で回転する3円の最外輪(第3円)の円周上の点(仮想の3重輪観覧車のゴンドラ支点軸)の移動軌跡の例示である。定速回転円運動の連なりとは即断し難い軌跡になる例である。3重輪観覧車の最外輪に配置したゴンドラ吊り支点の移動軌跡の概要を整理した表を示す。
3輪が同方向回転では、回転運動の重ね合わせと想定し易い軌跡になるが、回転が逆方向になると錯綜した移動軌跡を呈することが見て取れる。尤も余りに複雑な動きでは、エッフェル塔に対抗した景観観覧機能には向かず、ゴンドラが”別世界”であることが強調されることになるのだろうが。