Club World Cup2016決勝戦は延長の末、クリスチャン・ロナウドのハットトリックで終わった。しかし、90分間は創設69年の鹿島の守備が伝統114年のking clubに優越感を味わわせなかったのだ。延長の30分は流石に守備の質を維持し通せなかった。ベンゼマに先制の1点目を決められた時は、嫌な予感を抱いたのだが、良く持ち堪え、一時は逆転し、「もしかしたら!」とあらぬ期待を感じさせてくれた。これは、驚きの90分間だったと言っていい。
FB植田と昌子はいい体験をした。準決勝で守備によって南米王者をゼロ封できたことは日本サッカーの財産になるだろう。曽ヶ端・小笠原37才プレーヤーの輝きも世界を驚かせた筈。そして勝つためには、こじ開ける力が必要なことも当然のことながら強く印象付けられた。
前日は、筑波大付中高の同窓会館でのサロン2002主催のシンポ「戦前日本サッカーを語ろう」に参加した。我が国サッカー史の始点を普及の視点から見ると、広く流布しているダグラス少佐の海軍兵学寮での教育1873ではなく、加納治五郎の高等師範運動会フートボール部創設1896(現筑波大蹴球部)とそれに続く高師卒生の「赴任中学にgoal postを!」であり、東京高師とYC&AC(Yokohama Cricket & Athletic Club)の初対外試合1904、中村覚之助の貢献の説を聴くことができた。YC&ACが現存し、役員の挨拶が伺えたのも驚きであった。
その後、85年の歴史を持つ鐘ヶ淵「はりや」を訪ねて、偶然今月28日が最終と知った。昨年の本郷おでん呑気に続く名店の閉店である。1年前の女将さん誕生日に永年功労表彰(写真)をやっておいて良かった。亭主とは地元の小学校同級の縁。右端筆者、近くの二人が店主夫妻。撮影は中央眼鏡のI氏友人。