器用貧乏海珠堂

”魚大好き海珠堂”のほうがいいかな・・・?

2020イベント出展・・・と、サメガレイ

2020-03-11 20:12:57 | イベント
このひねくれた顔してる魚がサメガレイ

・・・カレイなんでもともとこういう顔・・・なんですが・・・
2月中旬に買ってきた魚です。

今回買ってきたのは45㎝で2キロ弱・・・
で、2300円・・うん・・・安い。
見た目が悪い・・・粘液でベトベト・・・極端に脂っこい・・・等々の理由で安い魚だそうです・・・。
でも脂があるものが好まれる現代の嗜好から現在徐々に値を上げているとか・・・
でも2キロで2300円の鮮魚だったらまだまだ安い魚・・・。

名前の由来はこのサメ肌から・・・

見た目は地味・・・
というか醜い、って範疇だと思いますが・・・
結構特徴の多い面白いやつです。
こういうやつって結構好き・・・。
このサメガレイをご紹介させて頂こうと思います。
イベント出展のお知らせは下のほうにちょこっと書いてあります(笑)

まずこのエンガワ

・・・エンガワがでかい・・・
刺身にしたとこ
左がエンガワ、右が身の部分

こちらは身のほう・・・
皮の下の脂の層が身の部分に刺さり込むように入ってる

養殖魚のノルウェーサーモンの腹の薄い部分(大トロ)もこんな感じだったような・・・


ぶにゅ・・・って感じの食感とすごい脂、
それからカレイの独特の風味、「おぉー」って声が出てしまいそうな強い個性
ノルウェーサーモンの腹の大トロ部分・・・
サケ、サーモン類の独特の香りがカレイに入れ替わったような感じかな・・・

エンガワはさらに脂の強くてゼラチンがあってプルンプルン
寿司、手前が身のほう、後ろがエンガワ

寿司にしても非常に個性的
何貫か並んだ寿司にこれが入っていれば確実に印象に残る1貫だと思います。
・・・値を上げてきている・・・というのもわかる気がする。
・・・でも何でだろ・・・
このサメガレイ寿司、4貫食べたらもう要らない・・・って気分になる・・・??
・・・エビとか食べたい・・・な・・・・
脂は十二分の乗り、カレイってすぐわかる香り=個性
・・・があるんだけど魚らしい旨味が全然ない・・・
・・・・・脂ばっかりで旨くない魚(だから安い)・・・
って評価はだったらこの値段は確かに納得いく。

アラでスープをとってるとこ

皮は・・・この皮でスープとったら多分スープが臭くなる・・
って感じだったのでとりました。
一度湯引きするとつるんと剥がせます。

コトコト3時間ほど煮込んだ澄んだスープが右
・・・全然味が出ないんで一度スープを取り分けて再度水を入れてぐつぐつ煮込んだ白く濁ったスープが左

・・・どっちも結構煮詰めてやっと飲める濃さ旨味
・・・旨味成分がもともと薄目な魚みたい・・・。
冷まして冷蔵庫に入れといた状態なんですがサラサラなスープ・・・
アラの部分にはゼラチン質がほとんどない・・・
ゼラチン質はでかいエンガワ部分に集中しちゃってるのかも・・・
1匹2キロ弱の魚のアラでやっとラーメン2杯分のスープ・・・
・・・なんか凄く偏った感じのするやつ・・・
そして自分もこのサメガレイのこと言えないくらい偏った人間・・・
・・・親近感感じます・・・(苦笑)

2日目・・・2キロなんでまだたっぷりある・・・
昨日飽きるまで食べたんでもう刺身は・・・
もういいや・・
・・・特にエンガワ・・・
脂っこいからもう食べたくない・・・
じゃあどうしよ・・・

・・・ってことで思いついたのがねぎま鍋(葱鮪鍋)
江戸時代、今じゃ考えられないけどマグロの大トロは捨てるか肥料にするか・・・って扱いだったそうです。
赤身=醤油に漬けておけば日持ちする
・・・冷蔵庫の無い時代なんでこれ凄く大事な部分だと思います。
大トロ=脂が強すぎて醤油をはじくので漬けに出来ない=すぐ腐る
・・・それから今と違って脂っこいものあんまり好まれなかったそうです。
そんな理由で余りものみたいな扱いだった大トロ
を、美味しくいただくために考えられたのが葱鮪鍋・・・。
もともと捨ててしまうような材料で作るものなので庶民の安い食べ物だったとか・・・
お武家様や悪徳商人が
「赤身じゃー!」
「庶民には出来ぬ贅沢よ!はっはー」
「おぬしもワルよのー!はっはー」
・・・と言って赤身食べて
庶民が大トロを
「んだよ~大トロかよ~・・たまには赤身食いてーよなぁ」
と言いながら食べていた・・・ということでしょうか・・・?


脂強すぎるこのサメガレイのエンガワには丁度いいきがする・・・

濃いめのかつお出汁、濃いめの醤油でサメガレイの旨味の無さを補う

ぶるんぶるんしてたエンガワは火が通ると箸でつかめないくらいにとろんとろん・・・

これを旨汁と一緒に・・・

・・・これ・・・大成功!
トロンと口の中で融ける脂とゼラチン、そして汁の旨味と塩気・・・
脂っこくて味の薄い刺し身我慢して沢山食べるより全然いい・・・。
濃いい出汁のしみたねぎもうめえー・・・。

本物の葱鮪鍋・・・
醤油をはじいて受け付けない・・・
ってくらいの脂のクロマグロ・・・
しかも近海で生・・・の大トロでこの葱鮪鍋やったら・・・
・・・江戸の庶民も意外にいいもの食べてたのかも・・・って気がします。
現代の庶民じゃ・・・・・大トロどさっと入れた鍋なんて値段的に無理(苦笑)
今じゃ食べることの出来ない大トロどさっと入れた本物の葱鮪鍋・・・
それから今値段が上がってきているというサメガレイ・・・
・・・・・物の価値とか値段なんて人間の都合で変わるもの・・・
と、サメガレイ鍋で考えさせられる・・・

サメガレイは居酒屋で刺身で一皿で何切れ・・・とか
寿司屋で1貫2貫・・・とかがいいと思う・・・。
初めは強い脂に「おおー」って思って楽しめると思います。
・・・沢山食べると飽きてくる・・・
あんまり褒めてないけど、久々に面白い魚に出会ったなって気がします・・・よかった。

・・・なんてこと言ってもまだ沢山残ってるサメガレイ(苦笑)
サメガレイ出汁があるので麺類で・・・
味付けは・・・

・・・
・・・・・
カレイだし・・・カレー味

カレイ出汁のカレーラーメン!・・・済みません・・・
つくり方は以前紹介した蝦麺、ラクサみたいな感じです。
ココナッツミルクは使わずにカレーペーストとカレイ出汁で仕上げてます。
麺の上にのってるのはサメガレイの干物を焼いたもの。

せっかく面倒なカレーペースト作るのなら多めに作っといてもう1品

カレイカレー!!・・・・・ごめんなさい・・・

煮詰めたサメガレイ出汁で作っているんでそれなりに旨味がある出来。
カレイの風味はカレー味に吹き飛ばされてしまった感じ(苦笑)
昔バングラディッシュで食べたナマズカレーに似てる気がする・・・。
カレー・・・って言うよりカレー味のおかず?って感じかな・・・。
ご飯ガツガツ食べれるおかずカレー


それから唐揚げ・・・干物・・・
いろいろ試させてもらったサメガレイに改めて感謝
干物はかなり乾燥させたほうが味が濃くなっていいかも・・・
乾燥してないと水っぽいぶよっと感じなんだけど・・・
水分抜けたときの身質、食感、身のほぐれ方・・
なぜか鮭(シロザケ)にすごくよく似てる・・・
塩鮭の香りがカレイに置き換わったような妙な感じ・・・
海底にへばりついてるカレイと群れで回遊してるサケとでは生態だいぶ違うはずだけど・・・
なんだろ・・・
専門家じゃないんでよくわからないです・・・(苦笑)


・・・そして、タイトルのイベント出展のお知らせです!
・・・・・これ書くの危うく忘れるとこだった・・・(苦笑)

富山 3月21日(土)22日(日)
富山アートマーケット2020
・・・コロナウィルスの影響で中止になりました。
1月の時点で今年の富山旅行の計画を綿密にたてて・・・
今年はあそこで魚買って・・・
時間に余裕あったら魚津にいこうかな・・・とか
いや違う、富山アートマーケットでお客様に楽しんで頂く準備を十分にしていたんで・・・
・・・正直どっちも本当に残念です・・・
・・・富山に行きたかった・・・
今は健康に気を付けてコロナウイルスの終息を祈るだけ・・・。


東京 4月11日(土)12日(日)
デザインフェスタvol.51
G-27のブースでお待ちしてます。

横浜 5月9日(土)10日(日)
ヨコハマハンドメイドマルシェ

大阪 6月24日(水)~30日(火)
阪神百貨店 金魚と海のいきもの店2020

東京 9月12日(土)13日(日)
博物ふぇすてぃばる!

冬の間に新調した什器・・・
作るのすごく面倒・・・
特に木箱がしんどい・・・
木切ってネジで留めて・・・をひたすら繰り返す・・・

買ったら・・・
というか売ってたらいくらでもないようなものなんだけど。
手作りってほんと大変だと実感します・・・(苦笑)

・・・でも完成してきれいに箱に収まると・・・

なんか妙に気分がいい(笑)

ダンボールも新しいの

冬は籠りっきりだけどやらないといけないこと多くて結構忙しい・・・

今年は・・・
部屋の畳の交換・・・
要らないものの処分・・・トイレの改装・・・
・・・床の張替えもやりたかったけど時間が足りなかった・・・
結局時間が足りなくて中断・・・
中途半端で工事中の部屋に住んでるような状態・・・(苦笑)
・・・たまに「何屋さんなんですかぁ・・・?」って聞かれます
・・・・器用貧乏なんです・・・

それから籠りっきりで結構長いこと人とまともに会話してない気がする・・・

イベントで皆様とお会いできるのを楽しみにしています!
旨い魚の記事もちょこちょこ書いていきます。

今年も宜しくお願い致します!


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