器用貧乏海珠堂

”魚大好き海珠堂”のほうがいいかな・・・?

琵琶湖のお宝、ビワマス

2019-07-15 21:06:39 | 料理(魚貝)

お宝・・・なんて言っといてなんですが・・・
滋賀県の方々に聞いても
「・・・知りません」
「そんな魚おるん?」
と言われてしまい可哀相なほど知名度がないビワマス



500g強の雌
今年やっとお目にかかれたビワマス
↓こちらは去年の失敗です
去年の様子

もっと大きいやつが手に入る、と勝手に思い込んででたので少し残念
そして今回手に入れたのは養殖もの
お店の方によると、ニジマスのように養殖の技術が確立されていないため、たまに2kgくらいまで育つ個体があったりその年はみんな小さいままだったり・・・・・・・とサイズは不安定
今年はこの500gくらいのばっかりとのこと。
養殖はまだ試行錯誤の最中だそうです。
・・・お忙しいなかいろいろご説明頂き有難うございます。

雨だった琵琶湖


近づいても逃げないシナガチョウ

水の中に入るのが嫌みたい

湖で育った・・・・・とは思えない綺麗なオレンジ色
これで2kgくらいまで育つんだったらまさににお宝


歯と鰓の棘が鋭い・・・
頭小さいんで歩留まりはいいです。


こちらは去年出来なかった一皿
京都の九条ねぎをたっぷり使った清蒸琵琶三文魚!
作り方 清蒸魚 ソコイトヨリ

名物にしてほしいくらい(笑)
見た目・・・盛りつけが微妙な仕上がりだけど・・・・・

味は・・・・・

淡水魚にありがちな臭みは全くないです
・・・が、鮭鱒類独特の香りも弱い・・・
産卵前なので太って脂もかなりあります
・・・が、締まりがない、というか身が柔らか過ぎ
旨味も強くはない・・・・・

翌日の移動中のお弁当
塩水に漬けてから冷蔵庫で一晩干してから焼いた定番の塩焼き

・・・・・あれっ、これ清蒸琵琶三文魚より全然旨いじゃん・・・
余計な水分抜けて身が締まっていい仕上がり
旨味も濃くなってる・・・・
自ら編み出した清蒸琵琶三文魚は材料を活かしきれない余計な仕事だった・・・
ということを思い知らされる(苦笑)
昔の人は分かってたんだろうな・・・・


刺身・・・は
お店の方によると
養殖ものは検査を受けていて寄生虫の類は検出されたことがない
・・・・・が、一度冷凍してもらった方が安心。
野生(天然)のものは人間にも寄生する寄生虫がいてもおかしくない、とのこと。
冷凍はこの目に見えない寄生虫を殺すための処理です。
アイヌの鮭の凍った刺身、ルイベも非常に理にかなった方法です。
・・・・・・・昔の人はやっぱりよく分かってる・・・・・

海水魚の刺身〇 淡水魚の刺身×
・・・・・というのをざっくり説明すると
海水の生き物(イカタコ、イルカクジラ等々も全て)の寄生虫は地上の生き物、淡水の生き物に寄生できない種がほとんど・・・・・例外もありますが可能性はかなり低い。

哺乳類、爬虫類、虫・・・淡水魚の寄生虫=
人間にも寄生して健康被害を及ぼす種がたくさんいる。
・・・ということで、肉、淡水魚は通常は火を通すことで駆虫します。

冷凍での駆虫は・・・
内閣府食品安全委員会
↑ここで寄生虫の種類、駆虫する場合の温度や時間の目安が見れるようです。
家庭用の冷凍庫で全ての寄生虫が駆虫出来るわけではないので、淡水魚や獣肉の生食は自己責任で・・・
と、偉そうに書きましたが、私は専門家じゃないです・・・

ビワマスの残りは丸一日冷凍してから保冷剤と保冷バックで東京に持ち帰り・・
夜、程よく溶けたビワマスの刺身を試食
・・・んん~・・・
ザラザラしてて水っぽい・・・
いかにも冷凍してとっておいた刺身って感じ・・・
・・・塩焼きで何となくわかったので軽く塩を振ってキッチンペーパーにくるんで一晩寝かす・・・
これ、本当は冷凍する前にやるのが正解だった・・・。


こちらは京都で買った明石産のヘダイ
明石鯛・・・とは言わないかな・・・

ヘダイって東京では滅多に見ない・・・

また見つけたスマ(ヤイトガツオ)・・・今回は切り身で
スマって関西じゃ珍しくないのかな・・・
皮の面だけ焼いてあとは薄ーくトリミング・・・買って3日目です。
スマはやっぱり日持ちするみたい・・・

ギリギリでセーフ・・・という鮮度です(苦笑)

東京で材料買い足していつものやつ・・・・・・・・
休日・・・・
ようやく出会えたビワマスに感謝。

ビワマスを塩で締めたのは正解!
水分抜けてグッと良くなってる・・・
ビワマスは意外にもスーパーでもよく見るアトランティックサーモン(ノルウェーサーモン)に似てるかも
脂があって柔らかい、そしてサケの香り、というかサケ臭は控えめ。
寿司ネタとしても隣に並んだタイ科の地味な優等生、ヘダイに引け劣らない感じ
・・・ああ・・・これじゃ、どっちも褒めてないかな(苦笑)
種類的に近そうなチリ産サーモントラウト(ニジマス)にはあんまり似てない・・・


ビワマスの扱い何となくわかってきたので・・・
次回は本当の琵琶湖のお宝、天然の2kgサイズ試したいです。

次のイベント出展は大阪アート&てづくりバザールにいきます。

金魚と海のいきもの展、出展作家紹介

2019-07-04 10:53:19 | 製作中


今年もやってます・・・金魚と海のいきもの展
阪神百貨店8階催事場で7月3日~9日までです!


・・・出展作家の紹介をさせて頂きます。

小雑貨魚屋

今年のお隣さん・・・
渓流釣りが大好きで魚の話をしていると自然とニタニタしてしまう変態です。
・・・気が合います・・・。

反対側のお隣り
Shuwa-s
刺繍を施したオニダルマオコゼ

・・・・・刺されると死ぬやつです。

Tako☆マサル
彼の書くタコ絵

何も役に立たないのがアート・・・・・といっています。
彼の作る何も役に立たないタコ


ぬりえ×えほん
かめいち堂
人気の塗り絵

本を購入されてサインを待つお客様の行列をいつも妬ましく眺めています・・・(笑)
後ろに写り込んでいるのが本人。

ガラス作家 obaoba

「名前なーんて書いたらいいっすかぁ~?obaoba・・・いやー、obaoba”さん”のほうがいいですよねっ!」
・・・と、聞いて毎年怒られています・・・。

陶芸家の高場先生

すごい作品を短時間でサクッと作ってしまうすごい方なんですが・・・
・・・酔うとそのまま外で寝てしまうような自由な方です・・・

ミニチュア作家 小林美幸
素敵なミニチュア作品

ミニチュアって自分の仕事とかぶるところがあるので、いつも見に行くのを・・・
ほんと、普通にお客さんのように楽しみ見にいっています。
写り込んでいる自分の指が汚くて申し訳ない・・・・

動物とんぼ玉
つくりや ゆん

とんぼ玉の動物ピン
・・・・小さいです。

flowstar
ご同業なのでいろいろ教わってます。

下は深海魚のメガマウス。

空間倉庫 空間金魚

出目金が好きです。

sonosono
本革のあれこれ


とんぼ玉作家
桂知子

写真が下手で申し訳ないのですが・・・すごい人気です。
・・・・・creemaでご覧頂くと綺麗な写真が見れます。

全部はご紹介出来ませんが、42名の作家が出展しています。



・・・わたくしはだいたいこんな感じの顔の人間です。
阪神百貨店梅田本店8階催事場でお待ちしてます!

金魚と海のいきもの展・・・お弁当

2019-07-02 12:51:14 | 料理(弁当)

イワシってどう写真撮っても絵にならない・・・(苦笑)
・・・実力はあるとおもうんだけど・・・


・・・今日は大阪への移動・・・
明日から阪神百貨店 金魚と海のいきもの展、開催です。
8階催事場でやってます。


スーパーでもこの時期はイワシが沢山並んでるんじゃないかと思います。
・・・・・あるとこは1年中あるかもしれませんが・・・

イワシ(マイワシ)が一番いい・・・と昔から言われてるのが今、この季節。
理由をざっくり言うと・・・
春に産卵して痩せた体を元に戻すために一気に食べて太るから・・・。

こちらは抱卵しはじめた・・・という感じのイワシ・・・
確か2月ごろだったような・・・いつの写真か忘れました・・・(苦笑)

この時期はまだ皮下脂肪が結構があるみたいです。


だいぶ卵巣が育った状態
3月か4月だったかな・・・


時間なかったら内臓、エラと一緒に捨ててしまってもいいのだけど・・・
イワシの卵、白子・・・意外に、いやっ、イワシが美味しいんだから当然真子白子もおいしいです。
・・・小さいから集めるの面倒だけど・・・

珍味風盛りつけ、右は腹骨を焼いたもの。

食べるのが夜でも捌いてすぐ焼いてしまったほうがいいと思います・・・イワシって傷みやすから・・。
昼に焼いて冷蔵庫にしまっとく・・って感じで。


こちらは産後の飢餓状態・・・皮下脂肪が全然ない・・・
5月?・・・・・・
血合いの下、肉の部分も痩せて薄くなってる・・・
多分体力使い果たしてフラフラな感じかな・・・



6月はじめ・・・ちょっと脂が乗ってきたみたい・・・

肉も厚くなってきてる・・・。

・・・で、こちらが6月終わり、脂ののった入梅イワシ


旬・・・ってこういうことなんでしょう・・・
2月のほうが脂のってる気もしますが・・・
獲れた場所、その年の気候、水温等々でいろいろ違ってくると思います。


で、これを干して焼いたのがお弁当のイワシ・・・


・・・今食べてます・・・。
移動って言っても座ってるだけなんだけど・・・妙にお腹が空く・・・


産卵で痩せる・・・
くたびれた体を食べて元に戻す・・・
イワシって食べ物・・・というか元々いきもの・・・
と、しみじみ感じます、当たり前だけど・・・。。
あっ、11月30日、12月1日、神戸で開催されるいきもにあの出展が決まりました・・・まだだいぶ先の話ですが・・・。


こちらはイワシを使って以前やってみた実験
「イワシって脂がすごいから工夫すれば大トロの代わりになるんじゃない?・・・安いけど」
・・・という大トロを食べることが出来ない貧乏人にしか思いつくことの出来ない素敵な発想・・・
・・・・・成功したらこれは・・・・・お魚錬金術

まず腹骨を集めて焼いて脂を出す


イワシ油が完成


マグロ=酸味がある・・・ということで軽く酢で〆る
丁寧に骨を抜いてから切り込み入れた刺身
皮の下の銀と青?黒い部分は青魚臭いので極力落とす。


切れ込みにイワシ油を流す・・・

とりあえず旨そう・・・


結論は・・・
まず、食感というか歯触りというか・・・
あと香りも・・・
いやっ、そもそも見た目が大トロではない・・・当たり前だけど・・・
うん・・・油増量しても味は結局イワシ・・・(苦笑)

イワシはイワシのままでいい・・・ということを学ぶ・・・
普通やらないことをやるとたいていこういう結果になる・・・。


ご飯に乗せたとこ
余計なことしないで普通に食べるのがいい・・・

この組み合わせ・・・文句なく旨いです。
細かい切れ込みは醤油が入っていくので効果的です。
絵にならないけどやっぱり実力はある・・・

太ったイワシ

これから次の産卵にそなえる・・・というのをイワシ目線で考えると・・・
雄も雌もセクシーな体型になっている時期なんでしょう(笑)
・・・人間には全然わからないけど・・・

・・・関係ない魚の話をしてしまいましたが・・・
ここまで読んで頂いた方・・・本当に有難うございます。

明日から開催、金魚と海のいきもの展
阪神百貨店8階催事場でお待ちしています。