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太陽LOG

「太陽にほえろ!」で育ち、卒業してから数十年…大人になった今、改めて向き合う「太陽」と昭和のドラマ

#495 意地ッ張り

2018年01月20日 | 太陽にほえろ!

ドック対頑固オヤジシリーズ。今回のゲストは七曲署管内の派出所勤務、袴田伝吉さんです。

深夜サラ金の金庫が襲われ現金が奪われる事件が続いた。
覆面車で張り込みをしていたドック(神田正輝)とラガー(渡辺徹)は、警ら中の警官に駐車違反だと注意を受ける。
身分を明かし職務中だと弁解すると、車じゃなくて外で張り込めと嫌味を言われる。
「頑固一徹を壁画に描いたような」ベテランの袴田(井上昭文)だった。

言われたとおりに歩いて付近をパトロールしていたドックは、ビルの非常階段に怪しい人影をみつけて追跡。
袴田も合流してその不審な男を追いつめ格闘になるが、暴走車にはねられそうになった袴田をドックが突き飛ばした隙に、
男は逃げてしまう。

そのとき近くのサラ金が襲われ、ガードマンが殺されていたことが判明。
亡くなったのは、袴田の元同僚だった。



「お前が邪魔をしなければホシを逃がさなかった」と、助けられた恩など微塵も感じていない袴田。
若い刑事を目の敵にしているのかと思いきや、
「ドッグ!・・・そういうあだ名なんだろ?」と、どこで仕入れてきたのか最初からあだ名で呼ぶ気安さもあり。



ドックはドックで、「ドッグは犬、僕はドクターのドック」と身振りつきで説明。
その後も毎度毎度訂正して、なんだかんだ言いながら名コンビになる予感がします。

とび職の山上が容疑者として浮かび、袴田も間違いないと証言するが、証拠不足で逮捕には踏み切れない。
袴田は、近所を犬の散歩でよく通る野口という老人が、事件を目撃しているに違いないとふむが証言は得られない。

ドックも野口に食らいつくものの、なぜか頑なに拒まれる。
しかし、あきらめて山上の婚約者の線から攻めようとした矢先、野口老人と偶然再会。

さんざん自分にまとわりついていたドックから「もう用事はないよ」と言われ一抹の寂しさを見せる野口のじいさん。
袴田が倒れたことを聞かされ、心配なくせに見舞いに行く義理はないとうそぶく。
「あんたはこんなところでなにやってるんだい」
「関係ないだろ」
ドックに言われて顔をゆがめ、写真を見せろという。

野口のじいさんが、なぜ証言を拒みつづけ、にもかかわらずこのとき証言する気になったのか。

これは想像ですが、人とのかかわりを避けて自分の殻にこもって飼い犬とだけ心を通わせてきた老人にとって、
同年輩の袴田が、若い刑事を連れて捜査をしているのがどこか羨ましく、それゆえに知らんぷりをしてしまったんじゃないか。
ドックが最初に「教えてほしいことがあるんです」といったとき、すこし嬉しそうに見えました。

しつこく粘るドックにうんざりしながらも、用はないと言われると寂しい。
じいさんとバッタリ再会したドックが、真っ先にじいさんの飼い犬をなでていて(犬は画面に映っていない)、
私的にツボだったんですが、じいさんもちょっと嬉しかったんじゃないかな。

「関係ないだろ」と突き放すことで、じいさんを揺さぶれると計算していたのかどうかはわかりませんが、
ドックはついに事件現場近くで山上を見たという証言を得ます。
「ありがとう、じいさん!」
感謝されて照れたような嬉しそうな表情をごまかすように犬を促してリアカーを引いていく後ろ姿がよかったです。


ゴリさん(竜雷太)とドックが職場に現れたとたん、逃げ出す山上。
街中を追跡中、袴田も合流して抜け道を伝授。
ドックと袴田が神社に追いつめ格闘の末、山上を逮捕。
「手が離せない!」と手錠を打つのを袴田に頼むドック。



この事件を最後に引退を決意した袴田。
自身の体力への不安、同居を申し出る娘の想い、いろんな要素が重なっての決断でしょうが、
ドックと意地を張りながら、ときにケンカし、ときに協力して、最後にはへとへとになるまで
いっしょに走って格闘して死んだ同僚の仇をとることができた。
それが長い警官人生の有終の美を飾って、気持ちよく辞める決断ができたんだと思います。

「ありがとうよ、ドッグ」
最後まで意地でも点々をつける袴田に対し、最後の一回だけは訂正せずに受け入れるドック。
まっすぐ交わす視線にお互いへのリスペクトと思慕が感じられ、静かで温かい名シーンです。



#503 山さんとラガー

2018年01月10日 | 太陽にほえろ!


矢追ストアーに強盗が入り、店長を殺害したうえ二千万円あまりを奪って逃走した。
付近の公園で不審な男を見かけた山さん(露口茂)とラガー(渡辺徹)は、任意同行でその男・黒田(辻萬長)を
取り調べる。
ラガーは、公園での黒田の様子から犯人だと決めてかかるが、山さんは黒田の息子・清に会った印象で、
黒田は事件に何らかの関係はあるものの、犯人ではないと考えた。


冷静沈着、ベテランの山さんと猪突猛進、熱血新人のラガー。
あまりに対照的なコンビです。パーマの髪型が唯一の共通点でしょうか。

ラガーが、今回どういうわけか最初から頑なに黒田を犯人と決めつけ、周りが諫めても聞きません。
そんなとき、黒田をみつけた公園からだいぶ離れた河原で被害者の血がついたナイフが見つかり、
目撃者の証言から、ナイフを捨てたのは黒田とは別人らしいと判明、釈放された。

その夜遅く、黒田の息子に話を聞こうとアパートを訪ねたジプシー(三田村邦彦)とラガーは、
ガス中毒で意識不明の親子を発見し救急搬送する。

ジプシー、けっこう強引な…と思いましたが、結果グッジョブ!
アパートの部屋を調べる際は、出したものを丁寧に元に戻して、それを見たラガーが自分の行動を反省しておりました。
言葉でなく態度で示す。良き先輩です。



一命をとりとめた親子。山さんが清に対する接し方が本当に優しくて、すっかり父親の顔でした。
状況から、心中を装った殺人未遂と思われたが、黒田は自分がやったと言い張り、やがて病院を抜け出してしまう。

一方、山さんは黒田が真犯人について口を閉ざす理由を探るうち、清が黒田の実の子ではないという事実を突き止める。
産婦人科医の運転手だった男が出生の秘密を知り、それをネタに黒田をゆすり、強盗に誘うも断られ口塞ぎのために
殺そうとしたのだった。

黒田をわざと逃がして尾行したラガーは、真犯人の柏木をつきとめ逮捕しようとするが、逆に拳銃を奪われてしまう。
間一髪、山さんとロッキー(木之元亮)が駆けつけ逮捕。
ゴリさん(竜雷太)が清を連れてきて、感動の親子の再会…とそのとき!
なんと、柏木が腹立ちまぎれに、清に向かって「お前はもらいっ子だ」と告げる。

ラガーが男に怒鳴って殴りかかってましたが、私もなにすんねん!と叫びました。

清に問われ、口ごもる黒田に山さんが諭します。
「恐れるな、黒田。本当の親子かどうかなど、なぜそこまで気にするんだ!…血のつながりだけが、すべてじゃない!」
厳しくも暖かい山さんの言葉に背中を押され、黒田は清に真実を告げ、清も受け入れた。
同じ年頃で、同じく養子の隆を育ててきた山さんだからこその迫力でした。

今回むすっとしてばかりだったラガーが、ようやくいつもの笑顔になり「サイコー!」と叫ぶ。
あとでみんなから冷やかされてましたが、ラガーだから、そして渡辺徹だから成り立つ一言です。



【本日の瞬間最高視聴率】
カッカして暴走しそうなラガーをドック(神田正輝)がなにかとフォロー。
聞き込み中、一人でどんどん行ってしまうラガーの前にまわり込み、「落ち着けよ、お前」とでも
言っているのか、いつになく厳しい表情で見つめあうも、次の瞬間磁石のようにピタッとくっついて歩くふたり。



並んで歩く後ろ姿が意外なほどよく似ていて、いつもバカ騒ぎしているコンビの意外な、
しかし結局仲の良さがにじみ出ている場面で、私的に最高視聴率達成です。


#500 不屈の男たち

2018年01月04日 | 太陽にほえろ!



放送開始10周年を迎えた1982年。第500回記念当時の七曲署捜査一係のメンバーです。

パリで事故死した殺し屋の持ち物から、日本人ピアニストで音大教授の吉行圭介(北村総一朗)の資料が見つかり、
吉行の自宅が七曲署管内にあるため、一係が捜査とガードを担当することになった。
狙われる理由がないと非協力的な吉行だが、彼をガードするなかでロッキー(木之元亮)とラガー(渡辺徹)が
相次いで負傷する。しかし、吉行は予定通りリサイタルを行うという。


「刑事がどうなっても知ったこっちゃないって態度ですよ!」
吉行に腹を立てるドック(神田正輝)は、ゴリさん(竜雷太)になだめられるもおさまらず、
「文句があるならデカをやめろ」とボス(石原裕次郎)から久々の決め台詞をくらいます。



「リサイタルが成功するかどうかはお前たちしだいだ」
ボスにハッパをかけられ一同が出ていくなか、動かないドックを連れ出すゴリさん。
ドック、そんなに聞き分けのない子でしたかw

部屋を出るとき、もう一度ドックの背中をたたくゴリさんの手に温かみを感じます。
大切な仲間が傷つけられ、今後さらに犠牲が出るかもしれない状況で、守っている相手からは協力を得られない。
やってらんないと怒る気持ちはみんなも理解できるでしょう。

それでも、ボスの言葉に集約されているように、「それが俺たちの仕事」なのです。
もしかしたら、ドックが怒ることで周りは自分のなかにある怒りをおさめられたのかもしれない。
街に出た刑事たちが、それぞれ犯人の手がかりを求めて捜査する姿を映し出す。
そこに流れるのが“七曲署のテーマ”なのが熱いです。

やがて捜査線上に、吉行の知人で半年前に会社が倒産し焼身自殺した宅間という男が浮上。
実は、宅間は偽装倒産をし浮浪者を自分の身代わりにして殺し、多額の保険金をつかんでパリに逃げたところを
たまたま吉行に見られ、彼の殺害を企てたのだと判明。

リサイタル当日、怪我をおして出てきたロッキーとラガーも加わり吉行を警護。
舞台袖に現れた殺し屋の女を逮捕し、無事にリサイタルは終演。
何も知らない観客たちのアンコールの拍手に応えて吉行が弾きだしたのは、
ラガーが唯一知ってると言った『乙女の祈り』だった。



好きな音楽を聞かれ、しれっと「松田聖子ちゃん」と答えるジプシー(三田村邦彦)にずっこける面々。
聞いたのがドックというのも、今となればなかなかきわどいです。
一係に来て二ヶ月近く経ち、そろそろみんなと打ち解けたいと思っていたジプシーが放った渾身の一打……
だとしたら泣かせますが、どうだったんでしょう。



#459 サギ師入門

2017年12月31日 | 太陽にほえろ!


ドック(神田正輝)が住むアパートの大家が不動産詐欺に遭い、2億円もの賠償金を負うことになってしまった。
仕掛けたのは隣の部屋に住んでいた律子という若い女。
大家から泣きつかれたドックは、同じく律子に騙されて金を貸した不動産屋の田上(穂積隆信)に会うが、
二係の草野刑事の調べで、田上は関西で有名なサギ師だったことがわかる。
田上と律子はグルだったのだ。



ドックの犯罪入門シリーズ第二弾。

アパートを売らせないために居座り作戦を決行するも、水道・ガス・電気を次々止められて住人がどんどん引っ越してしまい
孤立無援の闘いを強いられるドック。

「でもこれだけ止められたら気が楽だよな。ほかに止まるものねえもん」と余裕をかましていたものの、
田上に引っ越し資金30万円を渡され、作戦変更して家財道具を実家に送った(すっかり父と元通り)ところ、
その引っ越し業者が田上の手配したニセモノだとわかる。



身ぐるみはがされゴリさん(竜雷太)のアパートに転がり込むドック。
本来泊めてもらいそうなロッキー(木之元亮)、スニーカー(山下真司)はなにげに家族と同居していて、
さすがに遠慮したんでしょう。面倒見のよいゴリさんが引き受けてくれました。
でも、いまは休んでいるスコッチ(沖雅也)も、頼めば案外泊めてくれそうな気が。
スコッチ宅にお世話になるドックもちょっと見てみたかった。

「元気出せよ、ドック。お前らしくないぞ」
ゴリさんの言葉に、しょげていたドックも元気をとりもどし、さらに奇策を思いつくのでした。


猛烈なアピールで田上に強引に弟子入りしたものの、いわれたとおりに実演するたびに現行犯で捕まるドック。
電話を受けて驚きあきれる長さん(下川辰平)とゴリさんのリアクションが最高です。
(今回、刑事ドラマとは思えない効果音が多用されていて、みなさんの名演を盛り上げております)


冒頭の写真は、人を喜ばせる訓練とそそのかされ、高層ビルを見上げているおばあさんの写真を撮ってあげ、
とても喜ばれたと顔をほころばせ師匠に報告する弟子の図。

渡されたカメラにフィルムが入っていなかったことを知り、もう騙されないぞと誓った直後に
またしても田上に騙され無賃乗車未遂で捕まってしまう。

「それでも僕は騙す側より騙される側にまわりたい。騙されても騙されても人を信じ続ける。
そのほうが人間らしい。そう思いませんか」
泣き落としのつもりで田上に投げかけた言葉ですが、ドックの本心でもあるんでしょう。
でなければ、人を疑うのが商売の刑事が、サギ師だとわかっている相手にこう何度も騙されるわけがないw

アパートの土地に買い手がつき、契約成立まであと3時間と迫る。
あきらめかけたドックですが、田上の運転免許取り消し、律子の文書偽造、社員の賭博という
アパートの件に直接関係ないと思われたさまざまなピースが最後にぴたりとはまり、
田上と律子をみごと逮捕。アパートの大家さんも土地をとりもどせたのでした。


【本日のラスボス】


大家さんも帰ってきて元の松沼荘に戻ったと、尽力してくれた仲間に礼を言うドック。
「荷物も無事に戻って良かったな」と笑顔の長さん。

「そうだ、ゴリさんに頼まれていたんだ」と、一泊の宿泊費2000円を預かる。
ニヤリと笑う山さん(露口茂)。ギリギリ出勤のゴリさんは状況がのみこめない。
「鈍いんだ」とナーコ(友直子)に言われ、ようやく騙されたと気づくドック。
まさかの長さんの詐欺に、私もまんまと騙されましたよ。ショックでしたw



スコッチがこの2回前から、ボス(石原裕次郎)が今回から不在で6人体制の一係。
たしかにふたりの不在は大きいものの、だからこそいつものチームワークがより発揮されたエピソードでした。

沖さんの事故についてはよく覚えていませんが、裕次郎さんの入院は当時連日報道され心配していました。
観ている私たちがそうなのですから、キャスト、スタッフのみなさんは本当にいたたまれない気持ちだったと思います。
それでも一丸となってこんなに楽しいエピソードを作ってくれたことに改めて感謝します。
劇中の一係のメンバーはもちろん、「太陽」は最高のチームです。




#436 父親 / #444 ドック刑事のシアワセな日

2017年12月07日 | 太陽にほえろ!
親の敷いたレールに乗って医者になるのが嫌で医大を3年で中退し、たまたま警察官募集のポスターを見たのがきっかけで
刑事になったドック(神田正輝)。開業医の父・勝(梅野泰靖)は、そんな息子を勘当。

数年の月日が流れたある日、近所に住み勝とも顔なじみの中山が何者かに自宅で襲われ、西條外科医院に運び込まれるという事件で
親子は久しぶりに再会した。




患者のプライバシーとなにより安静を守りたい医師と、事件解決のため被害者の証言を得たい刑事。
真っ向から対立するふたり。

ドックは弟・進(三景啓司)から、凶器は木ではないかとの証言を得る。
進は医者の卵として、父の病院を手伝っていた。



ドックが医大中退という設定は、シリーズを通して有効に生かされていたと思います。
今回取り上げるふたつのエピソードは、ドックの実家が舞台で、西條父子、兄弟の姿を通して、
西條昭というひとりの青年のバックボーンが描かれます。

一係の刑事の家族が出てくる話はほかにもありますが、どちらかというと妻や母、叔母、姉や妹など女性が多かったですよね。
その中で、ドックの家族は父と弟。母親のことはまったくふれられなかったと記憶しています。
早い段階でなんらかの別れがあったのかもしれません。

それにしても、お父さんと弟がドックとどことなく似ていて、家族という設定に違和感がありません。
キャスティングする方も、演じる役者さんたちもすごいなぁと感心します。



怪我をしたドックが進に治療してもらっている途中、父が入ってきて傷口を確認。レントゲンは兄貴が嫌がるから撮ってないという進を叱る。
「ほら、怒られたー」と兄に文句を言う感じがなんとも自然で、兄弟の子供時代が目に浮かぶようです。

思えば、「太陽」以前の神田さんは、ずっと後輩・弟ポジションで、ちょっと頼りない甘えん坊な役柄が多かったですが、
ドックには弟がいて、一係でも次第に兄貴分になっていくわけで、年齢的にも役割が変わっていく頃だったんでしょうね。
実際には一人っ子だそうですが、兄貴キャラも弟キャラも不思議とすんなりはまっています。


「親子の対話を復活させようっていう思いやりじゃないの?」
進が親父をからかいますが、勝もドックも口を開けばけんか腰になってしまう。
それでも、思わず山さんに「あの子は…、昭は…?」と訊ね、
「ご心配なく。いい刑事になりますよ」といわれて深々と頭を下げる親心が泣かせます。


#444では、夜勤明けに無意識に実家の方に足が向いてしまったドックが、休診日に入院中の老人を診るために残った父・勝とともに
銀行強盗の兄弟と対決。


まったく余談ですが、柵越え好き(観るのが)としては、このドックの柵越えは「合格!」です。

#436のときよりかなり打ち解けているものの、早々に帰ろうとする息子に、「お茶でも飲んでけ(=お前が入れろ)」「将棋でもしないか」と
引きとめる父。頑固で厳しいけど、息子が訪ねてきて嬉しいのがバレバレです。

強盗をして逃げる途中で弟が怪我をし、兄(峰竜太)が西條医院に駈け込んできます。
ふとしたはずみで鞄の中の札束がこぼれ落ち、兄は拳銃を突きつけて治療を迫るはめに。

隙あらば犯人を取り押さえようとするドックと、犯人を刺激しないよう、また怪我人の治療を最優先に考えて行動する勝。
しかし、ここは西條医院の診察室といういわば父の城。主導権を握るのは勝です。
拳銃を持った犯人にも臆することなく時に怒鳴りつけ、毅然とした態度を崩しません。
ドックが頑固な年配者に慣れているのは、この父に育てられたからでしょう。


一方のドックも、父を逃がそうと何度かチャンスを作りますが、父は息子を見殺しにはできず、
ついには、刑事だということがバレて殺されそうになった息子を救うため、怪我をしている弟にメスを突きつける!
(いや、ドックはちゃんと刑事だと申告しているのに信じてもらえず、入院していた老人が「刑事になったんだって」と
話しているのを聞いて逆上されるという理不尽…)

「お前の親父さんは立派な人だよ」と急に身の上話を始めた峰さん(兄)に対し、
(へ?)って感じでポカンとしている西條親子がほほえましい。




事件解決後、「俺が家を出たからむりやり進を医者にしたんじゃないだろうね」と問い詰めるドックに対し、
「お前も少しは弟のことを考えてるんだな。さっきの男には及ばないが」と父が返してまたケンカ…になるかと思えば、

仲良すぎww


ドックは休日が返上されてぼやいていたけど、まさにシアワセな日になったわけで、まあ代休はあきらめましょう。
そしてお父さん、慰安旅行に行かずに残って良かったですね。



実家と職場、ふたりの“父親”。偉大な彼らを超える日は来るのか。
ドックの成長物語はまだまだ続きます。