太陽LOG

「太陽にほえろ!」で育ち、卒業してから数十年…大人になった今、改めて向き合う「太陽」と昭和のドラマ

さよなら、マカロニ刑事

2019年03月30日 | 太陽にほえろ!


多くの人が突然の訃報に茫然としたと思います。
萩原健一さん、68歳。
長年闘病されていたことも初めて知りました。


「太陽にほえろ!」を愛し続けているにもかかわらず、実は歴代新人刑事の中で
一番よく知らないのがマカロニです。
放送当時はまだ幼くほとんど記憶がありません。

例えば部活の伝説のOBのような、ちらっとお見かけしたことはあるけど
怖そうで近寄れない。でも、先輩たちがちょっと自慢気に話しているのを
何度も聞いている…。

マカロニ、ジーパンはそんな存在でした。

近年になり、ようやくスチール写真だけでなく動くマカロニを観る機会に恵まれ、
なるほど、男が、女が、惚れるのが分かった気がしました。

どこを切り取っても絵になる、独特のカッコよさ、かわいらしさ、色気のある人です。

「太陽」という番組が伝説になったのも、萩原さんが初代新人刑事として参加したから。
これは、誰もが異論はもたないでしょう。

見た目だけでなく、才能・センスもずば抜けたものをもっていたんですね。

破天荒なイメージが強いですが、最近ではずいぶん丸くなられて、もしかしたら
OB会にも出席してくれそうな…話しかけても大丈夫そうな、でもやっぱり狂気を秘めていて
近づいたらいけない気がする、そんな印象でした。

「ショーケン」と呼べるほど親近感はなく、訃報がショックではあるけど涙は出てこない。
でも、自分でも信じられないくらい寂しいです。

ボスや長さんたちに、「お前来るのが早すぎるぞ」と叱ってほしい。
てへへ…と困ったように笑って頭をかくマカロニの姿が浮かびます。


萩原健一さん、ありがとうございました。
どうぞ安らかに。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「大捜査線」加納班

2019年03月24日 | 刑事・探偵モノ


警視庁第四機動捜査隊・加納班は、当初加納主任(杉良太郎)、沢木(神田正輝)、都築(本阿弥周子)両刑事という
メンバーでしたが、途中でベテランの中林刑事(青木義朗)、若手の水野刑事(赤塚真人)が加わり、そのせいか
事件後にみんなで行きつけの小料理屋で一杯…というシーンも増え、和やかさが増しました。

新しい刑事の加入が一大イベントとなる「太陽にほえろ!」とは違って、「今日から入るからね」くらいの
さらっとした描写でそのまま一緒に捜査をしています。

メンバーが増えたことと関係があるのかないのか、番組の初期では愁いを帯び、美しく大人っぽかった都築さんが、
途中で突然くるくるパーマの髪型になり、どことなくコミカルで快活なキャラに変わっていきました。


もっと彼女をメインにした話があっても良かったと思うのですが、残念ながらメンバーが増えると出番も少なめに・・・。
まだまだ女性が活躍できる時代にはなっていなかったんでしょうか。もったいない気がします。




意外に…といってはなんですが、子どもの相手がうまい初期メンバー。
全員独身ですが、良いパパ・ママになる素質がありそうです。
余談ですが、神田さんがキャッチボールしているのを初めて見ました。
なんとなく野球のイメージがなかったので新鮮でした。


途中で加わった中林刑事と水野刑事。なんというか、ホントに職場にいそうです。


崩れやすい急斜面を逃げる犯人と追う沢木。途中であきらめて下で待ってる中林先輩。
スーツに革靴でぐわーーーっと駆け上がる沢木刑事がツボです。
こういう場面を見ると、雪山で鍛えた神田さんの脚力は伊達じゃないなと思います。


手錠は先輩がかけますw



この少し前に「ちょっとマイウェイ」というドラマで三兄弟の次男常夫(赤塚さん)・三男満(神田さん)役で共演していたおふたり。
「あんちゃん」「みつ~」とやけに仲良し兄弟でしたが、こちらでは立場が逆転しております。
個人的には赤塚さんが年長役だったほうがしっくりくるのですが、実際は同じ学年のようですね。


この他にも、途中からオープニングが杉サマオンリーのちょっとポップな曲に変わり、
エンディングも「君は人のために死ねるか」から、ゆるやかな歌謡曲に変わりました(歌は杉サマ)。

そしてついに、沢木刑事が去るときがきてしまいました…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドックとラガー

2019年03月10日 | 太陽にほえろ!
昨日放送された「旅サラダ」。ドックこと神田正輝さんが長年司会を務めている番組に、
ラガーこと渡辺徹さんがゲスト出演されました。
徹さんは以前にも出ておられるみたいですが、その回は見逃してしまったので、私にとっては
「太陽」の特典DVD以来のドックとラガーの絡みにワクワクしました。

「太陽にほえろ!」において、チームとしての良さもさることながら、それぞれの時代に
若手の名コンビが生まれていて、それを見るのも楽しみのひとつでした。

テキサスとボン、ボンとロッキー、ドックとスニーカー、ドックとボギー、ボギーとマミー、
ブルドックコンビ等々…。
中でもコンビ歴?が長く、ニコイチ感が強かったのがドックとラガーだったのではないでしょうか。

ふたりの刑事の名前がタイトルになった作品が目立った80年代前半、なぜか「ドックとラガー」という話は
作られなかったですが、ふだんからコンビを組むことが多かったので今さらという感じだったのでしょうか。

今日は旅サラダ記念に、このコンビで印象に残った話を挙げてみたいと思います。



#487「ケガの功名」
高校時代の先輩から妹(早乙女愛)の目付役を頼まれ、兄貴代わりを引き受けつつほのかな好意を抱いているラガー。
その彼女から婚約者だと紹介された男に宝石強盗の容疑がかかり、ラガーは彼女に疎まれながらも刑事として兄貴分として
真相に迫り彼女を守る。

そんなラガーにお節介をやいたり冷やかしたりしながらも近くで支えるのがドック。
ふたりが初めてがっつりコンビを組んだエピソードだったと記憶しています。
逃げる犯人が急に振り返ってラガーに銃を向けるのを、ドックが撃ち落とすのがカッコよかったです。

一係伝統の腹パンチも引き継がれております。

デート代1万円をラガーにむりやり借りられてしまい、自身は山さん(露口茂)から都合2万円借金しているという残念なところも
ドックらしくて笑えます。



#547「ドックの恋愛術」
冒頭、喫茶店でトランプ占いに興じるラガーに「刑法の勉強でもしろ、刑事らしく」とたしなめつつ、
漫画雑誌を読みふけるドック。
強烈な女難の相が出ているというラガーの占いが当たったのか、ドックは電話交換手の女性の周りで次々起こる死傷事件を捜査するため
刑事の身分を隠して女性に近づき事件を解決するが、苦い結末を迎えることになる。


以前、ラガーが拳銃を奪われた事件で、裏切って嫌われるのも刑事の仕事だと諭したドック。

今回、捜査のために近づいた女性が自分を信じ切っていることに罪悪感を覚え、首尾よく進んでいることを喜ぶラガーを
怒鳴ってしまい、はっと我に返って謝る。


ロマンチックな恋愛を望むラガーとドライで現実的な恋愛観をもつドック。
対照的な一面と、同じようなことで悩む共通点と。
一話限りでなく、長い時間をかけてそれぞれの刑事のキャラクターや関係性を描いているのが「太陽」の魅力ではないでしょうか。

女性を守るためにやむなく発砲し、彼女に刑事だったということがバレて非難されるドック。
彼の葛藤を身近で感じていたラガーが、ドックよりも先に泣きそうになっているのが微笑ましいです。

このころまでは、ラガーもそれほど大きく育ってwいなかったですね。体型に差が出てきた後期のドックとラガーについては
また別の機会に。


【アニキと徹】
この当時、テレビ情報誌をはじめとする雑誌で、太陽の若手を中心にインタビューや撮影エピソードのような記事が組まれていました。
楽しく和気あいあいとした雰囲気が伝わる記事が多く、今読み返してもニマニマしてしまいます。

20歳直前で太陽に参加した徹さん。以前にも書いた神田さんのラジオ番組に徹さん(たぶんラガー殉職後?)が、
「アニキに支えられ、叱られたり励ましてもらいながら今まできたので、これからもアニキなしでは考えられない人生」と
メッセージを寄せていて、楽しくふざけあっているだけじゃなく、厳しさもあるからこその絆なんでしょうね。

当時からアニキ愛が強かった徹さんですが、番組終了後何十年も経ったDVDの座談会でも相変わらずのアニキ大好きっぷりを発揮していて、
元々褒められるとはぐらかしがちな神田さんが、「やけに褒められて俺そろそろ危ないんじゃ・・・」と怯えるwという
ふたりの関係性が変わっていないのが嬉しいです。

徹さんのようにストレートに感情を表さない神田さんですが、太陽放映当時に「笑っていいとも」の友達の輪で
マミー→トシさん→ドック→ラガーというスペシャルな流れがあったときに、徹さんを「海や山に一緒に行く弟分」と紹介していて、
公私ともにすごく可愛がっているんだろうなと思いました。

昨日の旅サラダでは、司会とゲストという立場もあり落ち着いた雰囲気でしたが、今までいろんなところでそれぞれが披露してきた
「ふたりでプールに飛び込んでロッキーを助けるはずが、本番で裏切ったドックがラガーひとりに飛び込ませた」ネタを徹さんが
また披露していて、これはもう一生ふたりの持ちネタとして語り継がれるんだろうなと。





撮影の合間にふざけてる…ように見えますが、実は本編中の一場面(#546「マミー刑事登場!」)です。
なんとなく「ドックとラガー」と「アニキと徹」の境目が消え、劇中でありながら舞台裏を見ているような気分になります。
後ろで見守るトシさん=地井さんの笑顔もいいですね。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする