詩人の血

今日も作詩、明日もまた、本格詩人のブログ。

雲に月

2007-03-30 21:23:51 | Weblog
空 遠く 架かる
空に月
雲 風に たなびいて
消えていった

静かな 寝息は
繭玉のように
部屋に 浮かぶから

子守歌は 歌い継がれて

とっぷり 日が暮れた

夜の 十時に 
闇は押し寄せるから

寝返りが 夢の続きの 腰を折るから
月の光は 甘いから
今日は終わったから

静かに 深く 沈潜する
夢の無い闇

空 果てしなく 続く
雲に空

そして 今日を 閉じる
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2007-03-30 09:30:57 | Weblog
今 
冷たい驟雨は
晴れ上がり


雲間を裂き

法のごとき
日輪の蓮華 現れる

朝の勤行 唱題

南無妙法蓮華経
流れる 音声
流麗の時

焼香の煙り
龍神のごとく立ち昇り

この 流動の天候に 溶けていった

君よ 
この破天荒なまでの気候は
天の 諸天 善神の歓喜
ボルテージをたもった 神々の踊り

何を 心配することがあろう

天 我らと共にあり
天 地の我らを見詰め

『今』という『時』

過ぐ
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春の甘き

2007-03-29 16:47:12 | Weblog
春の甘き 薫り
色とりどり 霞

今宵 はじけ
花の幽玄の形態に酔う

春 揺れて
来る そして 去る

この スウィングに
夜の 君は・・・



樹木の枝

繊細の花々

波動の満ち引きに
そっと 耳を傾ける
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この野を荘厳し

2007-03-29 11:25:27 | Weblog
この 空に
風が 溢れかえっている

君よ
希望の 胸に
張り裂ける 叫びを 乗せて
キーボードを たたき続けて

理想の国を 
丹念に トレースする
君よ

きっと 春は そんな
国に近い

名も無い 花々は
可憐に 野を 荘厳し

勤行 唱題の声は
この 風に さらわれて
仏国土を 激しく 駆け回り
静かに 人の心根に 染み入る

そんな パステルカラーの淡さは
この国のしめやかな色彩

大地は 若く はじけて
みずみずしく
光は噴水のみずを輝かす

花々は 風に 揺れ
『私は できる』という 確信が
空に 放たれ

大地に 満ちて
パステルの色合いが
深まったなら

君は また
勤勉にキーボードに向かう
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桜花の下で

2007-03-29 09:42:07 | Weblog
華やぎが 映る
空は 鏡

地の気息 のびて
高曇り

幽玄の 桜花 咲き出でて
この空が 霞む

大きく 咲き出でて
春の 約束は 果たされて

桜花の樹の下で
あなたと 会う
一年 一年と 年輪を重ね

また あなたと 会う
ちょっとした 仕草に会話に
お互いの成長を 確かめて

桜花の下を歩く
花びら 舞 舞いつつ

この 空に 舞う
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春の叫び

2007-03-28 17:23:35 | Weblog
黄金のけだるい 午後
芽吹きの 呼ばわる メタモルフォーゼ
祝典の空に

春 大いに叫び
人と社会を 呼ぶ

激烈の春の陣列はパステルカラー
もう そこまで 来て

盛り上がり
燃え上がる

感情の嵐に
空は けだるい

春は微動だにしない
のぼる 前線

あの日のように
ここ 春は叫ぶ

ああ 真紅の旗が 揺れて
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花を食う

2007-03-24 22:03:27 | Weblog
花は桜にて
新鮮に咲き誇る
桜花など
枝から折り取り

その ソメイヨシノなど
食っちまえ

日本語で 『シメイヨシノ』など
もぐもぐ 咀嚼して
酒の肴にして
明日の排便で出しちまえ

花見で食う のか
花見を食う のか

どちらも 狂態なら

飼いならされた
家畜のように
花見で食うか

黒い手帳に
詩人のように 素早く スケッチして
花見を食うか

幽玄に
淡く 浮かび上がる
夜桜など 折り取り
食う
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花の香りのアイスキャンディー

2007-03-22 16:53:01 | Weblog
古書店 まわりなどして・・・
『現代詩文庫』を幾十冊 読む

難しい詩論など いい

重々しく重層な 文体
軽妙でウィットのきいた詩
感性を逆なでして目覚めを促す 檄文

そこには 百花繚乱の詩人達の
個性 溢れる 文体が 記憶されている

本棚にならんだ 詩人達の気息にふれ
自由の尊さを 見せられて

私は満足する

わからないものは わからないまま
読み飛ばす
それは 種子だ
謎が 深まる

いつか 芽を吹くだろう

静かな部屋に置かれた 詩集
黒いインクで 印刷され
詩人の 濃厚な息づかいも 聞こえる


詩集たちは
詩人は
私に 読まれるのを 待っている

味わい 味わう事を待つ

雪渓の 紫の氷を 固めた

花の香りのアイスキャンディー!
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表層の嵐

2007-03-19 20:43:58 | Weblog
あらゆる意味で
生成流転の日常がいい

今日 新しかったものが
明日 古びてしまう

永遠と思われたものが
もろくも崩れ去る

野性の獣のごとき
機敏な世界

日々が日輪と共に
刷新される 日常

一瞬のよどみもなく
流れる渓流のようだ

この 表層の流れる水
その 低層に 巌の動かず

流れる 情報の渦に
心の芯 厳然と 動かず

生成流転の情報と
巌の心
清冽の清い谷に
幽玄の陽 射し込み
浄楽の夢 生成する
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自ずとこうべが・・・

2007-03-16 17:17:06 | Weblog
世界に向かって
自ずとこうべが下がる

私を この世に 送り出してくれた
父 母に

今日の コーヒーを 飲めることに
行った事のない 南アメリカの大地
屈強なあるいはか細い 
季節労働者の滴る 汗と 笑顔を 飲んでいるんだ

身につけた 衣服
中国人民の 賜物
幾億の 知恵と手で・・・
労働 喚声 笑い声 聞こえてくる
この縫い目の 一つ 一つに

この本の 著者のぬくもり
電算写植の 静かなキーボードの音と
蛍光灯に照らし出された 原稿と

世界に向かって
こうべが垂れる

生み育てた
父 母に

深呼吸の 息がおいしい
法悦の 時に

一本のタバコに 火がつけられる
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世界平和を祈念する

2007-03-15 10:14:49 | Weblog
高曇る
淡い灰色の空

ほどよい
緊張と弛緩

パステルで空に
輝く雲を 描いて
金色の輪郭を 希望で埋めつくしたら

そっと 諸天 善神が めくばせをするから
微笑みのなかで 居ますから

焼香の 馥郁な薫りの 紫雲につつまれて

ありていの 世界平和など 祈念し
勤行 唱題し
一日のリズムを読む

今日は 淡い 春の色彩だから
目を細めて この 愛くるしい 天候を愛でる

この小さな部屋に
焼香の薫りが立ち込めて

昨日の夢を現実にする
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食えない奴らの来世はサボテン

2007-03-13 17:28:21 | Weblog
朝の目覚め
夕の眠り

毎日 毎時
小さな『死』を繰り返す

潮が満ち 
そして 今
引いてゆく

裸で生まれ 裸で死んでゆく

なあ 君よ!
この世でのカルマ(行為)が
来世の自身のポジションに繋がると
声を大にして 叫ぶよ

権勢 呪詛 意地悪 悪意
君の地位を保身するための 画策

全て 全て 君自身が 一番 知っている!
生命の在りようは
きっと それを 無視できない

僕らは 黄金に輝く 思い出と共に
この世を 一度 去る
そしてまた 人間さ
平凡で 暖かな 家庭 
また サラリーマンの子供かな?

君ら 権勢の保身者よ
そんな とりすまさなくても いいだろう
もう お里は 皆 知っている

銀座で 高級酒?
京都で 舞妓とドンチャン !は!

君らの 来世は 
大いなる リーンカネイションの余地の無い 辺境

テキサスあたりのサボテンだ
もう二度と 人間など おこがましかろう
もう二度と 他のものに 成ることの ない

砂漠のサボテン

時々
彼らが 術のかかり ぐわいを 観察に・・・
荒涼として 砂塵の 道
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ファシストジァーパン

2007-03-08 17:06:20 | Weblog
最近のバスは気が利いている
近隣のかたのご迷惑になります
停車場での禁煙にご協力ください

つぎは ファシストジァパン
お降りのかたは パラシュートをどうぞ~

街に買い物にいっても
横断歩道で誰が使うか
盲人用の発信音
ファシストジァパン ファシストジァパンと
合成かわい娘 アナウスだ

テレビを点ければ
ファシストジァパンの天気予報をお送りしますと
また かあいい娘が言うもんで
傘を持たずに出かけて
雨に降られた

一事が万事
歌謡番組みてたら
ピチピチ娘たち
ウォンチュウ ビック ブラジャーだって
ディビット・ボウイのビック ブラザーの替え歌らしき

いまのファシストジァパンさもありなんと・・・

思わずこぼれた この感慨に
洗脳の恐ろしさを知るのであった

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良心の吹き矢

2007-03-06 21:56:11 | Weblog
この 霊的な徴を抱えた 破天荒

雷鳴 とどろく 春 浅い日

アボリジニ 伝説の吹き矢

良心を 植え込む 伝説の吹き矢で
一億二千万の 魂に 吹き当てる

良心の吹き矢 善良の種

悪は 欠損だから
極悪に芽生える 良心
それは 時とともに 大きく育つ

頭の上は 木々の茂み
魂の座に 根を張った
銀杏の大木 見上げて

良心の吹き矢
魂を貫き
魂 善良の 
銀杏の 大木なり

小鳥さえずり
風を呼ぶ
人 木陰を求め 集う

事の起こりは
アボリジニの不思議な 
この吹き矢
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『臨終 只今』

2007-03-01 16:59:04 | Weblog
若い 日より
私に 心の叫びが あった

『臨終 只今』・・・

若き日の 嵐のような 感情の 起伏
暗い 濁流に 流れる 一枚の木の葉

焦燥し まんじりともせず 眠る
暗くした 部屋の中で ため息をつき
寝がいりをうち続け

荒れすさぶ 情念で 押しつぶされそうな 時

思うんだ
自身の臨終の日の事を・・・
『自身は 悔いなく生きてきたのか?』
『やりたい事をやらないで、この日を悔いるよりも・・・』

ああ 人は 時が近づくと
不思議に臨終の日を 知るそうだ

感覚は 完全に研ぎ澄まされ
神々と 似てくる

そんな 日々に 悔いだけは残したくないと

眠りは
『小さな死』

今ならわかる大きな死は
『生命形態』の変化だと

だから 『臨終 只今』

死ぬなら 前のめりで
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