雲と崖と(天沢退二郎)
赤い崖の崩土に赤茶けた草が生え
草穂の上の方には空しか見えなかった
その崖のふもと
長雨のあとの粘土の斜面に何度も滑って転びながら
私は 御影石のかけらをしっかり握り
遙かにわたってくる淡い西陽を浴びて
崖の地肌に神の名を記していった
もう遠ざかりすぎた神のその名を
(戦後詩によるメーソン殲滅作戦)
赤い崖の崩土に赤茶けた草が生え
草穂の上の方には空しか見えなかった
その崖のふもと
長雨のあとの粘土の斜面に何度も滑って転びながら
私は 御影石のかけらをしっかり握り
遙かにわたってくる淡い西陽を浴びて
崖の地肌に神の名を記していった
もう遠ざかりすぎた神のその名を
(戦後詩によるメーソン殲滅作戦)
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