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『喪黒福次郎の仕事 新装版』 藤子不二雄A

2024年08月05日 21時39分19秒 | ■読書
藤子不二雄Aのコミック『喪黒福次郎の仕事 新装版』を読みました。
コミックを読むのは久し振りですねー

-----story-------------
私の兄「笑ゥせぇるすまん」こと喪黒福造は、人の心の奥底に潜む欲望を駆り立て、その人間を破滅に追い込むという、魔性の行為を働いてきましたが、この福次郎は違います。
私の仕事は、人生の落とし穴に落ち込んだ人に救いの手をさしのべ、助け出すことなんです。
「危険なわき道の薔薇」「微笑の仮面」「魔雀のささやき」ほか珠玉の十二篇。
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1997年(平成9年)から1998年(平成10年)に発表された『笑ゥせぇるすまん』のスピンオフ作品……喪黒福造の弟・喪黒福次郎が主人公として登場し、兄とは正反対に困った人の手助けをするという展開が愉しめる作品です。

 ■危険なわき道の薔薇
 ■小さなインチキ大きなマチガイ
 ■微笑の仮面
 ■魔雀のささやき
 ■電車の窓からの眺め
 ■ついていない男の不運
 ■一本気もほどほどに…
 ■旅の終り…
 ■ホテル・わが別世界
 ■赤提灯のともしび
 ■夫のいない間
 ■グルメな転職

毎日の生活に大なり小なり不平不満を抱える人々が登場し、人間のエゴを痛烈に諷刺するという展開は『笑ゥせぇるすまん』と同じなのですが、、、

兄・喪黒福造が甘い一時に欲望を惹起させ、結果として不幸のどん底に転落させるのに対して、弟・喪黒福次郎は人生の落とし穴に落ち込んだ人に救いの手をさしのべ、助け出すというところが大きな違いでしたね……こちらの方が安心して読める感じですかね。

毒がなくて後味の悪さがない分、ちょっと物足りなさを感じたのも事実……このあたりのバランスは難しいですね。

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