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『死刑台のエレベーター 【新版】』 ノエル・カレフ(著), 宮崎嶺雄(翻訳)

2024年10月08日 19時18分14秒 | ■読書
フランスの作家ノエル・カレフの長篇ミステリ作品『死刑台のエレベーター 【新版】(原題:Ascenseur pour l'echafaud)』を読みました。
ギヨーム・ミュッソの『作家の秘められた人生』に続き、フランスの作家の作品です。

-----story-------------
完全犯罪を実行したジュリアンは、電源を落とされた無人のビルのエレベーターに閉じこめられてしまう。
36時間後にようやく外に出た彼を待っていたのは、身におぼえのない殺人容疑だった。
アリバイはなく、閉じこめられていたことなど決して明かせない! 
偶発する出来事が重なり追い詰められていく男の苦悩と恐怖。
胸苦しいほどの焦燥を見事に描ききった超一級サスペンス。
ルイ・マルの映画化作品も映画史に残る傑作となった。
解説=小森収
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1956年(昭和31年)に刊行され、翌年にはルイ・マル監督のデビュー作として、モーリス・ロネとジャンヌ・モローを主演に映画化された作品……この映画は、大好きで何度も観ている作品なので、愉しみにして読みました。

完全犯罪を成し遂げた男を待っていたのは、とてつもない恐怖と苦悩に満ちた運命の罠だった、、、

夕闇せまるパリの一角、ユマ・スタンダードビルのエレベーターに閉じ込められたジュリアン・クルトワはそこから脱け出そうと悪戦苦闘していた……しかし、脱出して帰宅した彼を待っていたのは殺人容疑であった。

彼にはアリバイがない……エレベーターになぜ閉じ込められていたのか話せない秘密がある、、、

偶然の一致か……焦燥と苦悩を描いた第一級のサスペンス・スリラー。

大まかな展開は映画と同じなのですが、一部の登場人物や物語の描き方など、細かなところでは違いが多かったですねー 原作は原作でサスペンスとしての質が高く、面白かったです、、、

出版翌年には、早くもルイ・マルに目を付けられて映画化されたというのも納得ですねー 実際に犯した罪について告白する終盤のシーン、完全犯罪だっただけに誰にも信じてもらえないという皮肉な展開も印象的でした。
コメント
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