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『仕掛島』 東川篤哉

2023年09月23日 17時50分08秒 | ■読書
著者 : 東川篤哉
東京創元社
発売日 : 2022-09-30
東川篤哉の長篇ミステリ作品『仕掛島』を読みました。
『館島』に続き、東川篤哉の作品です。

-----story-------------
デビュー20周年記念刊行
嵐によって隔絶された瀬戸内の孤島
巨大な球形展望室を有する異形の館
遺言に従って集められた一族の面々
東川篤哉長編史上、最大最長最新傑作!

岡山の名士が亡くなり、遺言に従って瀬戸内の離島に集められた一族の面々。
球形展望室を有する風変わりな別荘・御影荘で遺言状が読みあげられた翌朝、相続人の一人が死体となって発見される。
折しも嵐によって島は外界から孤絶する事態に。
幽霊の目撃、鬼面の怪人物の跳梁、そして二十年前の人間消失――続発する怪事の果てに、読者の眼前に驚天動地の真相が現出する!
本屋大賞作家が満を持して放つ、謎解きの興趣とユーモアあふれる本格推理長編。
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2022年(令和4年)に刊行された、ノンシリーズ物… 『館島』に登場した探偵・小早川沙樹と刑事・相馬隆行(なんと捜査一課長に出世)や、二人の息子・小早川(相馬)隆生が探偵として登場したり、舞台も同じ岡山県の瀬戸内海に浮かぶ架空の孤島だったりと、『館島』の30数年後を描いた続篇または姉妹作ともいえる作品です。

 ■プロローグ
 ■第一章 館のある島
 ■第二章 遺言状と赤鬼
 ■第三章 死と暴風雨
 ■第四章 閉ざされた館にて
 ■第五章 二十三年前の事件
 ■第六章 消える人影
 ■第七章 鬼ごっこの逆
 ■第八章 崖の下の奇跡
 ■第九章 小早川隆生の冒険
 ■第十章 『御影荘』の秘密
 ■第十一章 真犯人
 ■第十二章 二十三年目の真相
 ■終章 再会
 ■エピローグ

球形展望室を有する風変わりな館で続発する怪事の果て、読者の眼前に驚愕の真相が現出する!

岡山の名士が遺した二通の遺言状… 一通目の遺言に従って、一族の面々は瀬戸内の孤島・斜島に集められた、、、

行方を晦ましていた怪しげな親族までもが別荘『御影荘』に招かれて奇妙な空気に包まれるなか、もう一通の遺言状は読みあげられた… 翌朝、相続人の一人が死体となって発見される。

折しも嵐によって島は外界から隔絶される事態に… 相続人探しの依頼を受けていた私立探偵・小早川隆生と遺言執行人の代理を務める弁護士・矢野沙耶香、ふたりは次から次へ奇怪な事件に巻き込まれていく、、、

鬼面の怪人物の跳梁、消える人影、そして一族が秘密にしていた23年前の悲劇―続発する怪事の果て、探偵たちの眼前に驚愕の真相が現出する! 本屋大賞作家が満を持して放つ、謎解きの興趣を隅々まで凝らした長編ミステリ。

嵐で陸と断絶した孤島が舞台となるクローズドサークル物に不可解な殺人事件や23年前の隠されていた殺人事件・犯人消失事件が絡み、事件の現場となり関係者が滞在するのは、何か仕掛けがありそうな球形展望室を有する風変わりな館 という、『館島』と同様に、本格ミステリ好きにとっては堪らない魅力的な舞台設定… イイですねー ワクワクしてきますね、、、

古き懐かしき探偵小説の意匠を凝らしつつ、登場人物たちのユーモア溢れるやりとりに彩られた独特の世界観が良いですねー 恐ろしさと愉しさがバランス良く同居した愉快な読み物に仕上がっていましたね。

館の仕掛けの壮大さは、好みの分かれるところですが、個人的には好きですね… 殺人の動機、崖で人物が消失した謎等はしっかりしており伏線回収含め、納得の展開、、、

プロローグに登場する3人の少年のことも、うまーく回収されており、心地よい読後感が味わえました… 登場人物の多くが岡山弁を喋るところも、個人的には懐かしくて良かったな。

400ページを超える大作でしたが、一気に読み終えちゃいましたね、、、

『館島』→『仕掛島』→『●●島』…… と、ぜひ、続篇を描いて欲しいなぁ。

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