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『ジュリアン・ウェルズの葬られた秘密』 トマス・H・クック(著),駒月雅子(翻訳)

2025年06月22日 16時26分04秒 | ■読書
アメリカの作家トマス・H・クックの長篇ミステリ作品『ジュリアン・ウェルズの葬られた秘密(原題:The Crime of Julian Wells)』を読みました。
トマス・H・クックの作品は、7年前に読んだ『緋色の記憶』以来なので久し振りですね。

-----story-------------
〈記憶〉シリーズの著者の異色作

「ジュリアン・ウェルズという真摯な作家がいた。
あの日、彼は自殺したー彼はかけがえのない友だった」犯罪・虐殺を取材し、その本質を抉る作品を発表したジュリアンは、死の直前もロシアの殺人犯に関する資料調査に没頭していたという。
執筆意欲のあった彼がなぜ死を選んだのか? 親友の文芸評論家フィリップは、やがて友の周囲でかつて一人の女性が行方不明になっていたことを知る。フィリップはジュリアンの妹とともに手掛かりを追うが…。
友情という名のかたちのないものをめぐる、巨匠の異色ミステリ。
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2012年(平成24年)に刊行された作品……小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしく、心ときめく装丁のハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版で読みました。

犯罪・虐殺を題材に執筆を続けてきたノンフィクション作家のジュリアン・ウェルズが自殺した……最愛の友の死の謎を突き止めるため、文芸評論家のフィリップ・アンダーズは取材地を駆け巡り、やがて辿り着いたのは……。

序章と終章の間が6部に分かれており、亡き親友ジュリアンと同じ場所に立ち、彼が見聞きしたままを体験したいと望んだフィリップが、ノンフィクション作家だったジュリアンが題材として扱った海外の虐殺事件や悲劇の舞台となった土地を刊行順に訪れる……ニューヨークに始まり、パリ、オラドゥール、ロンドン、ブダペスト、チェイテ、ロストフ、ブエノスアイレス、さらにはクララ・ビスタと巡り、ジュリアンが取材の過程で話した人と会い、ジュリアンとのエピソードを確認することにより、ジュリアンが湖上で手首を切って自殺した真相に少しずつ近付いていく という展開、、、

人間の奥底に秘匿された過去の罪を明らかにする旅を描いた作品でしたね……ノンフィクションっぽい展開の作品でしたね。

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