シマ太との出会いは比較的最近、
今年の2月頃から我が家に食事を求めて来るようになりました。
お世辞にも可愛いとは言えない眼つき。
野良猫を絵に描いたような姿の猫でした。
どこでケンカをしてくるのか、体はいつも傷だらけ。
態度は常に落ち着いていて、このあたりの新ボスであろう風格でした。
でも我が家では決して他の猫とケンカをすることなく、まっくすや他の猫たちに威嚇されても悠々と脇をすれ違って歩いていました。
毎日2,3回食事に現われたシマ太。
早朝から庭先の箱で待っていることもあり、この時ばかりは野良猫らしからぬ可愛い姿を見せてくれました。
しかし人の気配で目を覚ますと警戒心全開、相変わらず体を撫でることすらできません。
残暑の厳しい9月の初め、耳元に大きなケガをして現われました。
舐める事もできない場所だし、化膿しては大変と消毒しようと試みましたが激しく抵抗されて失敗に終わりました。
行動に変化を感じたのは9月終り頃から、
家の前の空き地で丸まって寝ている姿を良く見るようになりました。
道端でこんな無防備な姿を見せることなんて、以前は決してありませんでした。
秋も本番となった10月始め、
いつものように家に入ってきたシマ太でしたが、ご飯を食べることもせず部屋でじっとしています。
驚いたのは少し前から野良猫をやめたハナ太郎。
最初は少しビビリながら威嚇をしていましたが、シマ太は相変わらず動じませんでした。
気になったのはシマ太の食欲。
1日3缶は食べていた缶詰もあまり食べません。
柔らかめのレトルトやミルクをあげるとどうにか食べてくれました。
この日からシマ太はほとんど家の中にいました。
今からすると、思った以上に体調は悪かったのでしょう。
幸いなのは、攻撃やご飯の横取りなどをしないシマ太にハナ太郎もすぐ慣れてくれたことです。
また、トイレもすぐに覚えてくれました。
しかし、黄色すぎるオシッコや少しずつ何度も用を足す状態にかなり不安を覚えました。
クシャミもするし風邪をひいているみたい。とりあえず抗生剤を与えて様子を見ることに。
部屋で暮らし始めると共に私たちにも懐いてくれたシマ太。
体を撫でるとゴロゴロいってくれる様になりました。
もう少し元気になったら去勢手術に連れてかなくちゃ、そう考えていました。
しかし、この生活は一週間と続きませんでした。
ママによると、土曜の夜までは普通にハナ太郎と遊んだりしていたそうです。
ところが、日曜日の朝起きるとシマ太は部屋の隅で苦しそうに横たわっていました。
すぐ病院に電話をしましたが時間前でつながらず、少し待って開院と同時に見て貰いました。
診断によるとこの子はFIP(猫伝染性腹膜炎)だろうとのこと。
栄養が吸収できず極端な低血糖状態となっているそうです。
ブドウ糖を投与してもらい、更に、この山が越せたら口から飲ませるようにと溶液を持たせてくれました。
でも、シマ太が再び起き上がることはありませんでした。
私もママから連絡を受けて急いで帰りましたが、シマ太は逝ってしまった後でした。
出会いから8ヶ月程度の期間だったけど、
懐いてくれたのはわずか1週間にも満たなかったけど、
シマ太は確かにうちの子でした。
今、シマ太は小さな壷に入って部屋に居ます。
その魂はどこに行ったでしょう。
縄張りを駆け巡っているでしょうか、それとも虹の橋のたもとで私たちを待っていてくれるのでしょうか。
悲しんでばかりはいられません。
シマ太を苦しめたこの病は伝染性。
遅いかもしれないけれど他の猫たちを守らなければなりません。
我が家を安住の地として選んでくれたシマ太に感謝し、残った子たちのために頑張ります。
今日もお越し戴きありがとうございます。
まっくすもハナ太郎も元気です。
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