「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのかー有料座席列車導入は鉄道活性化のカギ

こんにちは。大塚良治『「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのか』(東京堂出版)で鉄道活性化策を提言しています。

近鉄内部線「弥次喜多まんじゅう列車」運行!

2014-03-30 23:06:42 | 日記
皆様、こんにちは。

本日は、近鉄内部線近鉄四日市~内部間に、「弥次喜多まんじゅう列車」が運行されました。

260系115編成3両編成に「弥次喜多まんじゅう列車」のヘッドマークと車内広告が掲出されました。



近鉄四日市駅または内部駅で、乗車券購入者を対象に、先着500人に「東海道日永郷土資料館」でお茶と和菓子の接待を受けられる「呈茶券」が進呈されました。

私は、近鉄四日市駅で偶然に出会った、「特定非営利活動法人四日市の交通と街づくりを考える会(YTT)」のメンバーと、四日市市議会の石川よしき議員とともに、11時00分発普通内部行き(列車番号1141)「弥次喜多まんじゅう列車」に乗りました。

車内は小さな子どもを連れた家族連れなどが乗り込んでいました。



私たちは、泊駅で下車し、徒歩5分程の「東海道日永郷土資料館」に向かいます。



資料館ではすでに多くの先客がお茶と和菓子のおもてなしを受けていました。



資料館は四日市の郷土資料を中心に、内部・八王子線の年表や写真、土地買収の目論見書など貴重な資料が展示されていて、見ごたえがあります。

資料館を後にして、追分駅前の「洋風食堂モンヴェール」まで歩き、昼食を頂きました。リーズナブルなお値段で一流の洋食を頂くことができる内部線沿線の名所の一つです。内部・八王子線への熱心な支援も特筆され、YTTのサポート会員(法人)にもなって頂いています。



オーナーの青山さんから、3月2日に運行された「第2回ワイン列車」の前面展望シーンを収めたDVDを頂きました。後ほど、じっくりと鑑賞いたします。

帰りの電車では、芳野正英議員にもお会いし、内部・八王子線の活性化についてお話しをさせていただきました。

内部・八王子線は、2016年春より、新会社「四日市あすなろう鉄道株式会社」による運営に移行します。ぜひみんなで乗りましょう!




休日は小中高生の強い味方!福井鉄道福武線に乗る

2014-03-26 23:40:50 | 日記
皆様、こんにちは。

3月23日(日)、福井鉄道福武線を訪問しました。

特急「しらさぎ1号」(1M)をJR北陸本線武生で下車し、福武線越前武生駅まで歩きました。



駅には、大勢の女子中学生・高校生がいました。彼女たちは自動券売機で次々と「土・日・祝日1日フリー乗車券」(500円)を買い求めていきます。



彼女たちの行き先は、福井市内にある大型ショッピングセンター「アルプラザベル」です。越前武生~ベル前片道380円ですので、往復すると260円も安くなります。さらに一日乗り放題ですので、「ベル」の後は、福井駅前のデパートに行くことも自由自在です。



ベル前駅は無人駅ですが、車いすやベビーカーに対応したスロープとトイレを完備したバリアフリー駅となっています。



福井駅前駅もスロープ付きのバリアフリー駅ですが、トイレはありません。



福武線では路面電車化が進み、今では廃線となった名古屋鉄道岐阜市内線の路面電車を譲受し、運行に充てています。ホームとの段差には、車両からステップが引き出されることで対応しています。



福井鉄道オリジナルの急行電車200形や名古屋市交通局から購入した610形も残存していますが、数を減らしています。お早目の撮影をおススメします。



現在、田原町駅の改良工事に伴い、市役所前~田原町間でバス代行輸送が行われています。2015年度を目標にえちぜん鉄道三国芦原線との乗り入れが計画され、2016年度には福井駅前電停から福井駅西口への延伸が予定されています。



福井鉄道は長らく続いた赤字体質によって、2000年代にはついに会社存続の瀬戸際まで追い込まれましたが、自治体や株主による債権放棄などの支援により立ち直り、ついにはえちぜん鉄道との乗り入れが計画されるまでに持ち直しました。

福井鉄道の事例は、鉄道がまちづくりのための不可欠なインフラであることを実証した好例と言えます。今後も注目していきたいと思います。

『「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのか』の書評が鉄道雑誌各誌に掲載されました

2014-03-25 00:13:22 | 日記
皆様、こんにちは。

3月20発売の鉄道雑誌各誌に拙著『「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのか』(東京堂出版)の書評を掲載していただきました。誠にありがとうございます。

最新号に書評が掲載された雑誌は、下記の通りです。

『鉄道ダイヤ情報』
『鉄道ファン』
『鉄道ピクトリアル』
『レイル・マガジン』
『旅と鉄道』
『鉄道模型趣味』


以下では、『鉄道ダイヤ情報』4月号掲載の書評を一部抜粋の上、ご紹介させていただきます。


『「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのか』
「通勤輸送に改善の余地あり」

フレックスタイム制の導入、輸送力の増強などによって、高度成長時代のような過酷な状況は姿を消しつつあるものの、わが国の鉄道の通勤列車の環境は、まだ快適であるとはいえないだろう。そのような中で近年に定着したのが、いわゆる「通勤ライナー」の運転だ。(中略)

本書はその「通勤ライナー」について、経営学の立場から価値を考察した評論集だ。数字の裏付けを積み重ね、感覚に頼ることのない記述には説得力がある。著者が経営学の専門家であることが頷ける確かな内容には、鉄道事業者も、レイルファンも学ぶべき事柄が多いはずだ。(中略)書名の印象以上に読んで楽しい1冊となっている。


詳細は各雑誌でご確認いただけましたら幸いです。

四日市市・YTT協働事業「内部・八王子線に乗ってウォーキング&クイズ大会」が開催され、講演しました。

2014-03-24 01:22:46 | 日記
皆様、こんにちは。

3月21日(土)、四日市市・特定非営利活動法人四日市の交通と街づくりを考える会(略称YTT)協働事業「内部・八王子線に乗ってウォーキング&クイズ大会」が開催され、小さなお子様を連れた家族連れをはじめとして多くの皆様にご参加いただきました。

イベント実施に当たっては、四日市大学松井ゼミの学生の皆様、そして他の市民団体のご支援も得ました。また、四日市市役所の担当者、議員、マスコミ関係者にもお越しいただきました。

参加者は、近鉄内部線日永駅・泊駅周辺の清掃活動の後、日永小学校に集合し、私のミニ講演とクイズ大会に臨みました。



私からは、内部・八王子線の歴史、公共空間としての鉄道を利用したマナー教育の必要性、内部・八王子線よりも輸送人員がはるかに少ない大船渡線や山田線での鉄道復活に向けた動向、そして赤字でも公共交通を存続させる意義について、子供向けにやさしく解説しました。



私のミニ講演に続いて、メインイベントであるクイズ大会に移り、任天堂3DSなどの景品目指して、参加者は○×クイズに答えていました。



最後は、巨大書初めを参加者が囲む形で記念撮影をし、2時間に及んだイベントを締めくくりました。



お子様には、帰り際にお菓子のつかみ取りを行い、喜んでもらうことができました。



普段の講演会では参加者の年齢層は高くなりがちですが、クイズ大会はお子様が本当に多く来てくれました。子供のうちから公共交通の大切さや魅力を教育することが、公共交通のファンを増やし、マイカー抑制につながると考えられることから、YTTとしては今後も子供をターゲットにした公共交通の啓発活動に積極的に取り組んでまいります。

内部・八王子線は2015年度から公有民営方式に移行しますが、利用促進はこれからが本番です。1列車当たり1駅2人ずつ利用を増やすことができれば、赤字は解消するのです。ぜひみんなで乗りましょう。



今回のイベントでは、本当に多くの皆様にご支援いただきました。誠にありがとうございました。

この場をお借りして、厚く御礼申し上げますとともに、今後とも温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。

本日初日!特急「スワローあかぎ3号」に乗る

2014-03-17 22:31:11 | 日記
皆様、こんにちは。

「ホームライナー鴻巣」を格上げする形で、本日より特急「スワローあかぎ」が運行を開始しています。

JR東北本線上野18時30分発特急「スワローあかぎ3号」本庄行き(4003M)1号車普通車指定席に乗車することにしました。

上野駅15番線ホームでは、多くの係員や警備員が配置され、「スワローあかぎ」の案内に精を出しています。



「スワローあかぎ」の特徴をJR東日本のプレスリリースより転載します(東日本旅客鉄道株式会社「特急『スワローあかぎ』号が新登場 さらなる着席サービス向上のため、「スワローサービス」を開始します。」2013年12月20日)。


「スワローあかぎ」号 ご利用にあたってのご注意
・「スワローあかぎ」号は自由席特急券ではご利用いただけません。指定席車両に有効な特急券等が必要です。
・車内でお買い求めいただく場合、指定席特急料金となります。おトクな「スワローあかぎ料金券」は車内では発売いたしません。乗車前にお買い求めください。
・「スワローあかぎ料金券」をご利用で、座席指定を受けずに乗車した場合、空席をご利用いただけますが、その座席の指定席券をお持ちのお客さまが見えましたら、席をお譲りください。
・指定席券をお持ちでも、当該座席を別のお客さまが空席として利用している場合があります。
・座席指定を受けてご乗車いただいた場合、車内改札を省略いたしますが、空席をご利用の場合、車内改札を実施いたします。
・「スワローあかぎ料金券」は、満席の場合でもご購入いただけます。その場合、デッキ等をご利用ください。車内に空席があればお座りいただけます。満席を理由とした払いもどしは出来ません。
・列車の発車間際は、みどりの窓口並びに指定席券売機が大変混雑しますので、予め時間に余裕を持って発売箇所でお買い求めいただくか、「えきねっとチケットレスサービス」をご利用ください。


本日の「スワローあかぎ3号」は、651系1000番台OM205編成(JR大宮支社大宮総合車両センター所属)7両による運行です。



上野出発時点で117人が乗車していました。乗車率は3割にも満たないことになります。



グリーン車は0人でした。



途中、赤羽、浦和、大宮、上尾、桶川、北本、鴻巣、熊谷、深谷に停車します。1号車では、赤羽から4人の乗車があった以外、他の駅で目立った乗車はありませんでした。下車が比較的多かったのは桶川で、1号車から6人が下車しました。その他の駅では、1両当たり1~3人の下車に留まりました。

終着本庄2番線には、定刻の19時42分に着きました。同じホーム1番線では、19時44分発普通高崎行き(943M)が待ち合わせしていました。



一旦改札を出て、19時54分発通勤快速上野行き(3942M)で折り返して、赤羽で下車しました。

赤羽では、21時08分発特急「スワローあかぎ11号」(4011M)の出発時刻が近かったため、4番線ホームに上がって見送ることにしました。

4番線ホーム上には、「あかぎ」「スワローあかぎ」専用の指定席券売機が設置されていました。



「スワローあかぎ11号」はOM206編成による運行で、外から見た感じでは3割くらいの乗車率でした。



指定席券売機で案内していたJR東京支社販売課の担当者の方に話を聞いたところ、本日は上野と新宿で「『スワローあかぎ』デビュー記念 お飲物引換券」が配られたようであるとのことでした。

「スワローあかぎ」は50キロまでは、「スワローあかぎ料金券」購入で、普通列車グリーン車と同額750円(通常1,010円)で利用することができます。

また、「えきねっとチケットレスサービス」利用では、50キロまで710円とさらにお得です。4月30日までは、500円割引の510円となっています。

しかし、「ホームライナー鴻巣」や「あかぎ」自由席50キロまでの500円と比べると、値上げになっており、また指定券の事前購入をしない場合は通常料金での精算となるなど、以前に比べるとハードルが高くなったことは確かです。

小田急ロマンスカーでは携帯予約サービス「ロマンスカー@クラブ」を2001年7月から開始しており、通勤客からの確固とした支持を獲得しています。「スワローあかぎ」も小田急ロマンスカーのような人気を集めることができるのかが、問われています。

色々な意味で「スワローあかぎ」は大きな注目を集めています。もう少し時間をかけて状況を注視する必要がありそうです。

※「ホームライナー鴻巣」については、拙著『「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのか』(東京堂出版)47~48ページをご覧ください。