「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのかー有料座席列車導入は鉄道活性化のカギ

こんにちは。大塚良治『「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのか』(東京堂出版)で鉄道活性化策を提言しています。

「生活バスちばにう」おかげさまで順調に乗車人員を伸ばしています!

2014-06-24 16:49:04 | 日記
皆様、こんにちは。

昨日は、「生活バスちばにう友の会」のメンバーとの打ち合わせのため、新鎌ヶ谷駅~千葉ニュータウン中央駅間を鎌ヶ谷観光バス有限会社「生活バスちばにう線」で往復しました。

行きは、新鎌ヶ谷駅13時55分発千葉ニュータウン中央駅行きに乗りました。私を含め8人の乗車がありました。車内では乗客の皆様とお話しさせていただき、以下のご意見を頂きました。

・高花地区に住んでいるが、高花まで延長してほしい。新鎌ヶ谷駅ではイオン前のバス停まで歩くのはつらいし、分かりにくい。それに踏切でつまづきそうになったこともある(高齢女性)。
・印西牧の原に住んでいる。中央駅で印西市コミュニティーバスに乗り継ぐ予定。時間がある時は、生活バスちばにうとコミュニティーバス乗継で新鎌ヶ谷駅~印西牧の原駅間を450円で移動できるから助かる。できれば、牧の原地区への延伸を希望するが、せめて高花地区まで延伸されれば、牧の原地区から高花地区まで自転車で行き、直接生活バスちばにうに乗れるようになる。高花地区または牧の原地区への早期延伸を望む(50代女性)。
・他地域の方(注:大塚のこと)なのに、北総線問題に関心をもってくれてありがとうございます。ぜひこのバスが定着してほしい(20代アルバイト風女性)。
・今日は初めて試しに乗ってみた。思ったより早く着いた(女子大生の娘と母親の二人組)。

運行開始からまだ2週間しか経っていませんが、新鎌ヶ谷駅のバス停位置に関するご意見が実に多く寄せられています。

新鎌ヶ谷駅から27分の所要時間で千葉ニュータウン中央駅に到着後、友の会メンバーと合流して、今後の利用促進策について協議しました。その中で、「生活バスちばにう線」の更なる発展を期すべく、様々なアイデアを実行に移していくことが確認されました。「生活バスちばにう」をめぐる動きは、第二ステージへと突入することとなりそうです。

そして、「生活バスちばにう」の乗車人員は順調に増え続け、昨日ついに350人弱に到達しました。運行初日6月9日の250人から実に40%弱の増加率で、目標の400人まであと一息のところまで来ています。

帰りは、千葉ニュータウン中央駅17時00分発新鎌ヶ谷駅行きに乗車しました。渋滞にはほとんど巻き込まれず、千葉ニュータウン中央駅から26分で新鎌ヶ谷駅・イオン前に到着しました。



今後も利用促進を図るべく、「生活バスちばにう友の会」はさらに活動を加速させていきます。

引き続き、皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。


※以下、過去の関連記事です。

「『生活バスちばにう』本日運行開始!」

「全てのステークホルダーに『メリット』を―『生活バスちばにう』が目指すもの」

「『生活バスちばにうミニ・シンポジウム』が開催され、コーディネーターを務めました」

「千葉ニュータウンバス運行を目指して行われたバス社会実験を振り返る」

7/15(火)NPO法人交通まちづくり戦略会議発足記念シンポジウムを開催します!

2014-06-17 23:42:32 | 日記
皆様、こんにちは。

この度、特定非営利活動法人交通まちづくり戦略会議(理事長:春田啓郎 由利高原鉄道代表取締役社長)は、下記の要領で発足記念シンポジウムを開催いたします。シンポジウム終了後は、春田社長ほか出演者を囲んでの懇親会も開催いたします。

皆様のご参加をお待ちしております。



【開催概要】
NPO法人交通まちづくり戦略会議発足記念シンポジウム
「地域交通を支えるために私たちができること」

この度、地域公共交通および地域医療を核とした地域づくりの必要性を啓発する事業を行い、地域住民が豊かに暮らせる地域づくりに寄与することを目的として、この趣旨に賛同する交通事業者経営者、研究者、および市民の参加による市民主導型シンクタンク「特定非営利活動法人交通まちづくり戦略会議」が、平成26年5月7日に設立されました。
 設立を記念して、公共交通および地域活性化に尽力してきた当会理事による講演会を行います。地域交通の現場で奮闘してきた経験者の生の声を皆様にお伝えし、今後の地域交通と地域活性化のためのヒントを参加者全員で考える機会としたいと存じます。多数の皆様のご参加をお待ちしております。


【プログラム】※出演者のプロフィールは、一番下をご参照ください。
平成26年7月15日(火)
18時45分~受付開始

19時00分~20時00分 基調講演「ローカル線は地域の宝」 春田啓郎氏
20時00分~20時10分 休憩

20時10分~21時10分 パネルディスカッション「地域交通を支えるために私たちができること」
 コーディネーター:大塚良治氏
 パネリスト:春田啓郎氏、谷島賢氏、上野理志氏、野田隆氏。

参加費:1,500円 交流会費:3,500円(21時30分~23時00分「UP五反田」)

申込方法:下記メールアドレスに、(1)住所、(2)氏名、(3)電話番号、(4)ご所属、(5)懇親会参加の有無、を記入したメールをお送りください。追って、ご返信いたします。なお、会費は当日受付にて申し受けます。

シンポジウム会場:五反田駅前会議室

申込先・お問い合わせ先:特定非営利活動法人交通まちづくり戦略会議
住所 :〒 107-0052 東京都港区赤坂3-21-5 三銀ビル3F
電話番号: 03-6674-1547  メールアドレス:nposct@yahoo.co.jp


【出演者プロフィール】
(基調講演・パネリスト)
春田啓郎氏 由利高原鉄道(株)代表取締役社長・NPO法人交通まちづくり戦略会議理事長。日本大学経済学部卒業後、東急観光(株)(現、トップツアー(株))に入社。同社を退職し、公募により由利高原鉄道(株)代表取締役社長に就任、現在に至る。

(コーディネーター)
大塚良治氏 湘北短期大学総合ビジネス学科准教授・NPO法人交通まちづくり戦略会議副理事長。横浜国立大学大学院国際社会科学研究科博士課程後期修了(博士(経営学))、広島国際大学大学院総合人間科学研究科専任講師を経て、2011年より湘北短期大学総合ビジネス学科准教授に就任し、現在に至る。内閣府消費者委員会電気料金問題検討ワーキングチームメンバーを歴任。NPO法人四日市の交通と街づくりを考える会専務理事ならびに生活バスちばにう友の会顧問を務める。著書に『「通勤ライナー」はなぜ乗客にも鉄道会社にも得なのか』(東京堂出版)等がある。

(パネリスト)
谷島賢氏 イーグルバス(株)代表取締役社長・NPO法人交通まちづくり戦略会議理事。成蹊大学法学部卒業後、東急観光(株)(現、トップツアー(株))に入社。同社を退職し、イーグルバス(株)に入社。2000年より同社代表取締役社長に就任し、現在に至る。英国国立ウェールズ大学MBA、埼玉大学大学院理工学研究科博士後期課程修了(博士(学術))。

野田隆氏 一般社団法人日本旅行作家協会理事・NPO法人交通まちづくり戦略会議理事。早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了後、都立高校教諭を務める傍ら、鉄道旅行に関する著書を多数執筆。著書の詳しい情報は、野田隆氏の公式ホームページまで。

上野理志氏 NPO法人四日市の交通と街づくりを考える会理事長・NPO法人交通まちづくり戦略会議理事。四日市大学経済学部卒。近鉄内部・八王子線の存続問題をきっかけとして、Facebook上に「近鉄内部・八王子線同好会」を立ち上げ、管理人となる。その後同好会を母体として、NPO法人四日市の交通と街づくりを考える会を設立し、理事長に就任。2015年春より「四日市あすなろう鉄道(株)」への運行に移行する予定の内部・八王子線の活性化に尽力している。

日本比較文化学会第36回全国大会「シンポジアム」パネリスト&「研究発表」司会を務めさせていただきました

2014-06-16 21:22:54 | 日記
皆様、こんにちは。

2014年6月14日(土)に、JR小倉駅近くの北九州国際会議場(福岡県北九州市小倉北区)で日本比較文化学会第36回全国大会が開催されました。



私は「シンポジアム」パネリストと「研究発表」司会を務めさせていただきました。

「シンポジアム」テーマは「明るい未来社会構築のための比較文化的基盤研究に向けて」で、私は「夜行列車活性化に向けた一試案」と題して発表しました。国鉄分割民営化後夜行列車の廃止が続く一因として、JR各社にまたがる列車の削減傾向に長距離列車も該当することを指摘し、夜行列車運行のJR貨物への移管案を説明しました。



フロアからは多くのご質問をお寄せいただき、夜行列車に対する関心の高さを感じました。フロアからの主な質問項目と私の回答は、以下の通りでした。

(質問1)「ななつ星」のようなクルーズ列車が生まれたにもかかわらず、寝台列車が廃止となっているのはなぜか。私のような団塊世代は寝台列車に乗った人が多く、私自身も東京への主張に「あさかぜ」を愛用していた。定年退職し、これから寝台列車でゆっくりと旅行したいと思っていたのに、相次ぐ廃止はとても残念。
(回答1)JR各社にまたがる列車の料金収入は、それぞれの会社に分配されるため、JR1社当たりの収入が少なくなってしまうのと、車両や乗務員の管理に各社の調整が必要となり手間がかかることが衰退の一因。「ななつ星」は団体列車であり、客単価も高く、JR九州が収入を独り占めできるということと、イメージ戦略として運行していることが大きいのではないか。

(質問2)国鉄分割民営後、JRは儲かるところは徹底的に投資する一方、不採算のところは冷遇してきた。例えば、八高南線(八王子~高麗川)は利用者が多く電化したが、八高北線(高麗川~倉賀野)は非電化のまま放置されている。JR北海道問題や夜行列車廃止問題は、まさにJRの金儲け主義の犠牲ではないか。
(回答2)全く同感だ。分割の方法が誤りだった。政府100%出資の「日本鉄道グループホールディングス株式会社(仮称)」を設立し、同社にJR各社の株式を保有させることで、JR各社への適切な監督を行うスキームを作ることが必要であると感じている。

私の他の3人の発表は、次の通りです。

落合由治(台湾・淡江大学教授)「比較文化論の視点から見る台日CMの表現戦略」
佐藤静(宮城教育大学教授)「災害支援とコミュニケーション―心の支援とコミュニティーの再生・回復をめぐって―」
金賢廷(韓国・白石大学助教授)「日韓の言語行動の比較」


午後は、研究発表に移り、私は、羅暁勤(台湾・銘伝大学准教授)「海外インターンシッププログラムの実施効果及び問題点―インターンシップ生の観点から―」の発表の司会を務めさせていただきました。羅准教授の大学の学生が鳥取県三朝温泉の旅館で行ったインターンシップの効果と問題点についての発表であり、フロアから活発な質問が出されていました。

「シンポジアム」のパネリストおよび「研究発表」の司会にご指名いただいた日本比較文化学会の理事の先生方に心より感謝申し上げる次第です。

「生活バスちばにう」本日運行開始!

2014-06-09 22:46:22 | 日記
皆様、こんにちは。

本日平成26年6月9日(月)、北総線千葉ニュータウン中央駅~新鎌ヶ谷駅間を300円の運賃で結ぶ「生活バスちばにう」が運行を開始しました。

昨年2月に交通権学会前田善弘会員(現、NPO法人交通まちづくり戦略会議理事)のアイデアを私が千葉ニュータウン住民に伝えたことがきっかけで検討が始まり、印西・鎌ヶ谷両市の地域公共交通会議での承認を得て、本年5月末に、道路運送法第4条の路線バスとして国土交通省の認可を得ることができました。



朝の便には、印西市長や印西市議も視察にお見えになったとのことです。また、NHKやテレビ朝日、読売新聞など多くのマスコミが取材に来ていました。

また、私も千葉ニュータウン中央駅北口での発車式が始まる前にアルカザール前の「生活バスちばにう」のバス停付近で「友の会」メンバーとともにチラシ配布を行いましたが、多くの方に受け取って頂き、関心の高さを感じました。

午前10時より発車式を催しました。「お試し乗車券」を先着100名様に無料配布することを告知していたこともあり、100名を超えるご参加を頂きました。お試し乗車券は即時配布終了となりました。



発車式には来賓として、北総線沿線が地盤の、椎木保衆議院議員、滝田敏幸県議会議員、および藤代政夫県議会議員のご臨席を賜りました。私も「生活バス友の会」顧問としてご挨拶をさせて頂きました。



発車式に続いてテープカットを行い、10時30分発新鎌ヶ谷駅行きを見送りました。

運行初日にもかかわらず、大勢のお客様にご乗車頂くことができました。高齢の方や主婦はもちろんのこと、女子大生をはじめとする若い女性にもご利用頂きました。また、所要時間もほぼ30分に収まる便が多く、さらなる利用増が期待されます。

「生活バスちばにう」は千葉ニュータウン住民と鎌ヶ谷観光バス有限会社がタッグを組んで実現した小さなバス路線です。皆様のご支援で大きく育てていただければと強く願っております。

なお、時刻表や回数券はバス車内の他、 千葉ニュータウン中央駅付近のコンビニエンスストア等でもお買い求め頂けます。販売箇所は、鎌ヶ谷観光バスホームページでご確認できます。

※写真2枚目・3枚目:「生活バスちばにう友の会」土屋氏撮影


※以下、過去の関連記事です。

「全てのステークホルダーに『メリット』を―『生活バスちばにう』が目指すもの」

「『生活バスちばにうミニ・シンポジウム』が開催され、コーディネーターを務めました」

「千葉ニュータウンバス運行を目指して行われたバス社会実験を振り返る」