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MailING!日月説法日誌

一生の宝物「法華経」の宝島の世界へあなたをエスコート
仏教経典の中の王様「法華経全28品」の完全解読に大チャレンジ!

Popular Deciphering99 比喩品第三(その21)

2025年04月13日 16時43分28秒 | 生き方
比喩品第三(その21)

そして偈(詩)を説いた
Then he spoke in verse
たとえば長者のような人物
Like a great elder
一つの大きな家がある
There is a great house
その家は長く古びている
That house is long decayed
そしてまたひどく荒れている
Moreover, it is badly ruined
建物内部が高くて危険である
The halls are high and perilous
柱の根元が砕けて朽ちている
Pillars crushed and rotten
屋根が傾き斜めになっている
Beams and rafters slanted
土台や階段が崩れ壊れている
Foundations and steps collapsed
壁が崩れひび割れている
The walls cracked and crumbled
泥や塗りが剥がれて落ちる
The plaster peels and falls
屋根のわらが乱れて落ちている
Thatched roof falls in disorder
垂木(たるき)と棟木(むなぎ)がずれ落ちている
Rafters and beams out of place
周囲の仕切りが曲がっている
Enclosures are twisted and bent
汚れが全体に満ちている
Full of filth everywhere
五百人がそこにいる
There are 500 people
その中に住んでいる
Dwell inside of it


猛禽(とび)類、ふくろう、鷲などの鳥たち
Kites, owls, eagles, vultures
雀や鳩のような鳥たち
Crows, magpies, pigeons, doves
蛇や蝮、サソリをもてあそぶ
Playing with snakes and scorpions
ムカデとヤスデ類
Centipedes and millipedes
ヤモリとムカデ(百足)
Geckos and centipedes
イタチ・タヌキ・ネズミたち
Weasels, badgers, mice
多くの有害な虫たち
Various harmful creatures
めちゃくちゃに走り回る
Running wildly in all directions
糞尿の臭う場所
Place stinking of feces and urine
汚れた水があふれ出る
Filth flows and overflows
フン虫や他の虫たち
Dung beetles and many insects
そしてその上に群がる
And they gather upon it
キツネ・オオカミ・野犬類
Foxes, wolves, and wild jackals
噛み砕いて踏みつける
Chewing and trampling
死体をかみ裂く
Biting dead bodies
骨と肉が散乱している
Scattered flesh and bones
これによって犬の群れが来る
Thus comes a pack of dogs
奪い合いながら寄って来る
Rush to snatch and strike
飢え、痩せ、苦しみ、怯える
Starved, weak, afraid
あらゆる場所で食を求める
Searching for food everywhere
闘いながら引っ張り合う
Fight, glare, and drag
うなり、にらみ、かみ、吠える
Growling, glaring, biting, barking




日曜日、月曜日を除く毎日、法華経を訓読に解読したものをブログ投稿しておりますが、同時に法華経原文の真読(漢文)と読み仮名(和英両方)も掲載し照らし合わせれるようにしたものを電子書籍化して安価な有料販売を開始しております。この度は、序品第一に引き続き、方便品第二の真読&訓読(和英翻訳付き)を発行いたしました。
 ぜひお買い求めください。↓


2年間で法華経経文すべての解読を完成させます!

なかなか手に入りにくい素朴に残された漢字だけで綴られた法華経の真読翻訳ですが、案外確かな方法での整理がついてない現状を知るにつれ、これは兎にも角にも自分で調べて作ってみる手段が何より自分のものとして本当の仕事の価値を得れるに違いないと思いました。その方法はどうあれ、案ずるよりもた易く疲労感なしに執筆完成したのがこの宝の本書でした。その秘訣に、実践すべきは仕事の道であり、その中央に法華経を置いて訓読を理論とし、その後に法華経の真読を仕上げることで自分の仕事の道がすでに理論付けられてきます。法華経の真読をあなた自身のバックエンドの実践とし、法華経の訓読をフロントエンドの理論として獲得されることを期待します。 

 「方便品第二」について 方便というものは仏教用語であり、仏教とはそもそも真実の知恵へと教え導いてくれるものですが、その真実の目的地へ挫けずに至らせるために方便という教えが別にあるのです。それが真実の仏教の道のりではない寄り道をしながら導く方便説法です。夢のようなおかしな話だけれど、導かれる人が興味を持って理解しやすいような例え話や比喩の物語を用いながら導く教えが別にあるというわけです。このような方便な教えは仏教の真実よりも普段日常に過ごしている一般的な話題や情報のようなものの中から本当に真実のゴールへ通じているかどうかを見通す力を養い授けてくれることになるでしょう。多くの情報に埋もれる中ですべてを丸のみに信じることは不可能であり、どうも変だな、それは本当なんだろうかと自分で判断しながら捨てるべきものは捨てるようにして、淘汰して残った真実が普段の生きるべき道になって見えてくることは何よりも楽しいことです。





Popular Deciphering98 比喩品第三(その20)

2025年04月12日 16時40分30秒 | 生き方
比喩品第三(その20)

もし無量(計り知れない)の~が~を見たならば
If one sees the immeasurable
億千万の衆生たち
Hundreds of millions of beings
仏の教えの門によって(見る)
Through the gate of Buddha’s teaching
三界の苦と~から出て、
Exit the suffering of the three realms
恐れおののく危険な道
Fearful of dangerous paths
涅槃の安らぎを得る
Attain the joy of Nirvana
その時、如来は
At that time, the Tathāgata
すぐにこのような願いを起こす
Immediately thought thus
我は無量無辺(限りない量、限りない果て)の智慧・~を持つ
I possess boundless wisdom
恐れのない力など(諸力)
Powers such as fearlessness
諸仏の教えの宝庫(を持つ)
The Dharma treasury of all Buddhas
これらのすべての衆生たちは
All these sentient beings
すべて我が子である
They are all my children
すべてに大乗を与える
Equally give the Great Vehicle
人として~させてはならない
Not allow anyone
独り涅槃に入ることを得ること
Attain Nirvana alone
すべては如来の滅度(入涅槃)によって
All by the Tathāgata’s nirvana
そしてこれを滅度とする
And this is the end
これら諸々の衆生たちで
These various beings,
三界を離れたる者たち
Those who have escaped the three realms
ことごとく諸仏が与える
All Buddhas give
禅定(精神統一、三昧)や解脱(解き放ち脱する)などの功徳
Samadhi, liberation, etc.
楽しみのための備え
Means of joyful enjoyment
すべてが同じ形と同じ種類である
All are of one form and kind
聖者によって称賛される
Praised by the sages
清らかで美しいものを生み出す
Can give rise to pure and wondrous
第一の喜び、最高の楽
The highest joy


舍利弗(仏弟子シャーリプトラ)よ、
Śāriputra
あの長者のように
Like that elder
初めに三つの車(羊車・鹿車・牛車)を使って
First with the three carts
子どもたちを誘い導く
Lure and lead the children
その後ただ大車を与える
Then only gives the great cart
宝で飾り立てた
Adorned with treasures
最も安穏な状態
The highest peace and safety
しかし、その長者は
Yet that elder
虚妄な責めはない
No blame of falsehood
如来もまたこれの如くである
The Tathāgata likewise does thus
虚妄が全く存在しない
No falseness exists
初めに三乗を説いた
First taught the three vehicles
衆生を導く
Lead sentient beings
その後、ただ大乗だけをもって
Then only with the Great Vehicle
そしてそれを救い導く
And deliver them
なぜならば
For what reason?
如来は、
The Tathāgata
無量の智慧・~を持っている
Has boundless wisdom
畏れるところのない力
Fearless power
諸法の蔵(を持っている)
Treasury of all dharmas
一切衆生に~を与えることができる
Can give to all sentient beings
大乗の法
The Dharma of the Great Vehicle
すべての者が受けられるわけではない
But not all can fully receive it
舍利弗よ、
Śāriputra
この因縁によって
Because of this condition
諸仏を知るべし
You should know the Buddhas
方便の力によるゆえに
Because of the power of skillful means
一つの仏の乗り物(第一仏乗)において
In the One Buddha Vehicle
三つ(三乗)に分けて説く
Explain by dividing into three
仏はこの義を重ねて説こうとした
The Buddha wishes to reiterate this meaning




日曜日、月曜日を除く毎日、法華経を訓読に解読したものをブログ投稿しておりますが、同時に法華経原文の真読(漢文)と読み仮名(和英両方)も掲載し照らし合わせれるようにしたものを電子書籍化して安価な有料販売を開始しております。この度は、序品第一に引き続き、方便品第二の真読&訓読(和英翻訳付き)を発行いたしました。
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 「方便品第二」について 方便というものは仏教用語であり、仏教とはそもそも真実の知恵へと教え導いてくれるものですが、その真実の目的地へ挫けずに至らせるために方便という教えが別にあるのです。それが真実の仏教の道のりではない寄り道をしながら導く方便説法です。夢のようなおかしな話だけれど、導かれる人が興味を持って理解しやすいような例え話や比喩の物語を用いながら導く教えが別にあるというわけです。このような方便な教えは仏教の真実よりも普段日常に過ごしている一般的な話題や情報のようなものの中から本当に真実のゴールへ通じているかどうかを見通す力を養い授けてくれることになるでしょう。多くの情報に埋もれる中ですべてを丸のみに信じることは不可能であり、どうも変だな、それは本当なんだろうかと自分で判断しながら捨てるべきものは捨てるようにして、淘汰して残った真実が普段の生きるべき道になって見えてくることは何よりも楽しいことです。





Popular Deciphering97 比喩品第三(その19)

2025年04月11日 16時37分25秒 | 生き方
比喩品第三(その19)

舍利弗よ、
Śāriputra
もし衆生があるなら
If there are sentient beings
内に智慧の性質をもつ
Possess inner wisdom nature
仏世尊から
From the World-Honored One
教えを聞いて信じ受け入れる
Hear the Dharma, believe and accept it
熱心に努力、修行に励む
Earnest diligence
早く三界から脱したいと望む
Wishing to quickly leave the Three Realms
自ら涅槃を求める
Seek Nirvana for oneself
これは声聞乗と呼ばれる
This is called the Śrāvaka Vehicle
あの子どもたちのように
Like those children
羊の車を求めるために
To seek the goat cart
火宅から出る
To emerge from the burning house
もし衆生がいるなら
If there are sentient beings
仏世尊から
From the World-Honored One
教えを聞いて信じ受け入れる
Hear the Dharma, believe and accept it
熱心に努力、修行に励む
Earnest diligence
自然の智慧(縁覚の智)を求める
Seek spontaneous wisdom
独り善き寂静を楽しむ(願う)
Enjoy solitary and virtuous peace
諸法の因縁を深く知る
Deeply understand causes and conditions
これは辟支仏乗と呼ばれる
This is called the Pratyekabuddha Vehicle
あの子どもたちのように
Like those children
鹿の車を求めるために
To seek the deer cart
火宅から出る
To emerge from the burning house


もし衆生がいるなら
If there are sentient beings
仏世尊から
From the World-Honored One
教えを信じて受け入れる
Hear the Dharma and accept
努力して修行に励む
Practice diligently
一切の智慧を求める
Seek all-encompassing wisdom
仏の智慧
Buddha's wisdom
自然にそなわる智慧
Innate wisdom
師によらず得た智慧
Teacherless wisdom
如来の知見
The insight of the Tathāgata
恐れるところがない力
Power with no fear
安楽を願って哀れみ思う
Compassion and wish for peace
無数の衆生(生きとし生けるもの)
Innumerable sentient beings
天と人を利益す(助け)る
Benefit gods and humans
一切を渡し脱させる(解放、救う)
Save all beings
これは大乗と名づけられる
This is called the Mahāyāna
菩薩はこの乗り物(仏乗)を求めるゆえに
Because bodhisattvas seek this vehicle
それゆえ「摩訶薩」と名づけられる
Thus called Mahāsattva
かの子どもたちのように
Like those children
牛の車を求めて
To seek the ox cart
火宅から出る
Exiting the burning house
舍利弗よ、
Śāriputra
あの長者のように
Like that elder
多くの子どもたちを見て
Sees the many children
火宅から安全に出ることができた
Safely emerged from the burning house
おそれのない場所に到った
Reached the place of fearlessness
財が無量(限りない)であることを自ら思った
Thought upon his immeasurable wealth
大きな車をもって平等に与える
Equally gave great carts
子どもたちに授けた
And bestowed to the children
如来もまたこのように同じである
The Tathāgata likewise does thus
一切衆生の父である
The father of all sentient beings




日曜日、月曜日を除く毎日、妙法華経の訓読を公開しておりますが、同時に原文(真読)を掲載して照らし合わせれるように電子書籍化して販売を開始しております。この度は、序品第一に続き、方便品第二の真読&訓読(和英翻訳付き)を発行いたしました。
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Popular Deciphering96 比喩品第三(その18)

2025年04月10日 16時34分53秒 | 生き方
比喩品第三(その18)

そしてこのように言った
Then spoke these words
汝らよ、~してはならない
You must not (do such a thing)
三界(欲界・色界・無色界)という火の家にとどまって楽しむな
Do not delight in dwelling in the burning house of the Three Realms
粗末なものをむさぼるな
Do not crave the coarse and base
色声香味触こそが苦の原因である
These sensory objects bring suffering
むさぼり執着すれば愛が生じる
If you cling, attachment arises
すなわち焼かれるものとなる
Will be burned
あなたたち
You all
三界から速やかに脱しなさい
Quickly escape the Three Realms
三つの乗り物を得るべきである
You shall attain the Three Vehicles
声聞(仏の教えを聞いて悟る者)
Śrāvaka
辟支佛・縁覚・独覚(悟ったに等しいが利他のない者)
Pratyekabuddha
仏(大乗)、の乗り物(教え、仏道)
The Buddha Vehicle
私はいま、あなたのために
I now, for your sake
このことを保証し責任をもつ
Guarantee this matter
決して虚しく(偽り)はない
Never false; never in vain
あなたたちはただ~すべきである
You all should simply…
一心に修行に励む
Practice diligently


如来はこの方便によって
The Tathāgata, by this expedient
衆生を導き、進ませる
Lead and advance sentient beings
再びこのように言った
Again spoke these words
あなたたちは知るべきである
You all should understand
この三つの教え(声聞・縁覚・仏)
These three vehicles
みな聖者に称えられる
All are praised by the sages
自由自在で、束縛がない
Free and unbound
頼るものも求めるものもない
Relying on and seeking nothing
この三乗に乗る
Ride these three vehicles
煩悩なき、根(持って生まれた信心・精進の五根)、力(悟りを生じさせる信心・精進の五力)~によって
By the undefiled faculties and strength
さとりを助ける記憶などの七覚、さとりに趣く見解・思惟などの八正道、心の明瞭かつ真正の理をさとるための禅の修行、
Enlightenment, the path, and concentration
解放、悟り
Liberation
三昧など(禅定のさまざまな心の統一状態)
Samadhi and others
自ら楽しむ
And enjoy oneself
無量のもの~をすぐに得る
Instantly attain the infinite
安らかで快い楽しみ
Peaceful and joyful bliss




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Popular Deciphering95 比喩品第三(その17)

2025年04月09日 16時31分37秒 | 生き方
比喩品第三(その17)

舍利弗(仏弟子の名、智慧第一の弟子)よ、
Śāriputra (Śārī's son)
仏がこれを見終えたとき
Having seen this, the Buddha...
すぐにこのように思った
Immediately thought this
私は衆生の父である
I am the father of all beings
その苦しみを救い取るべきである
Ought to remove their suffering
無量無辺(限りなく果てしない)のものを与える
Give infinite and boundless things
仏の智慧(般若)の喜び
The joy of the Buddha’s wisdom
彼らを遊ばせる、喜ばせる
Allow them to play or enjoy
舍利弗よ、
Śāriputra (Śārī's son)
如来が再びこのように思った
The Tathāgata again thought thus
私がただ神通力によるならば
If I only use divine powers
智慧(さとり)の力においても
Also using the power of wisdom
方便(教化の手段、導きの方法)を捨てて
To abandon skillful means
諸々の衆生のために
For all sentient beings
如来の智慧を讃える
Praise the Tathāgata’s insight
恐れのない力を持つ者
One with fearless power
衆生(生きとし生けるもの)はできない
Beings cannot
このことで救われる(彼岸へ渡る)
Be saved through this
なぜかといえば
For what reason?
これらのすべての衆生
These sentient beings
生老病死からまだ免れていない
Not yet free from birth, aging, illness, death
すべての心の苦しみ
Grief, sorrow, pain, affliction
そして三界(欲界・色界・無色界:この世)の中にある
And thus belong to the Three Realms
火宅に焼かれている
Being burned in the burning house
どうして理解できようか
How could they possibly realize?
仏の智慧
The wisdom of the Buddha


舍利弗よ、
Śāriputra
かの長者のように
Like that elder
身体と手に力があっても
Even though he has strength
それを用いない
Yet does not use it
ただ熱心な方便によって
Only through earnest skillful means
子どもたちを救おうと努める
Endeavors to save the children
火宅の災難
The disaster of the burning house
それぞれに与える
Then gives to each
貴重な宝の大きな車
Great jeweled carts
如来もまたこのようである
The Tathāgata is likewise
力があり恐れがないとしても
Even with strength and no fear
それを用いない
Yet does not use it
ただ智慧の方便によって
Only through the wisdom of expedients
三界の火の家において
In the burning house of the Three Realms
衆生を救い出す
To rescue sentient beings
三乗(声聞を導く方便)の教えを説くために
To teach the Three Vehicles
仏の教えを聞いて悟る者(声聞)
Śrāvaka (hearer)
縁覚、独覚(辟支仏:自ら仏の悟りを得たに等しい者、二乗)
Pratyekabuddha (solitary awakened one)
仏の乗り物(大乗)=仏の教え(仏道)
The Buddha Vehicle




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 「方便品第二」について 方便というものは仏教用語であり、仏教とはそもそも真実の知恵へと教え導いてくれるものですが、その真実の目的地へ挫けずに至らせるために方便という教えが別にあるのです。それが真実の仏教の道のりではない寄り道をしながら導く方便説法です。夢のようなおかしな話だけれど、導かれる人が興味を持って理解しやすいような例え話や比喩の物語を用いながら導く教えが別にあるというわけです。このような方便な教えは仏教の真実よりも普段日常に過ごしている一般的な話題や情報のようなものの中から本当に真実のゴールへ通じているかどうかを見通す力を養い授けてくれることになるでしょう。多くの情報に埋もれる中ですべてを丸のみに信じることは不可能であり、どうも変だな、それは本当なんだろうかと自分で判断しながら捨てるべきものは捨てるようにして、淘汰して残った真実が普段の生きるべき道になって見えてくることは何よりも楽しいことです。