ソウルの空の下

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26年…

2012-12-12 18:50:11 | インポート

26 ブルブルっと震える師走の夜です。1年を振り返る年末になってしまいましたが、最後の追い込みでお仕事や、いろいろな活動にお忙しいことと思います。そういえば、何年かに一度の選挙まであるし、たくさんの著名な方々が相次いで亡くなったという知らせに寂しさを感じながら、やはり自分の身の回りのことに目を向けると手つかずのことが山積みで、なかなか他のことに気が回らないというのが、正直なところかもしれません。そこで1年ではなく、26年という歳月を考えると、もう少し長いサイクルで自分を見つめるきっかけになるかもしれないと、今人気の韓国映画のポスターを貼りつけました。もともとはウェブトゥーンという、インターネットの連載漫画が原作で、2006年に完結した作品を映画化しようという話は、直後から何回も話題に上ったようです。お話は1980年に起きた「光州民主化運動」で、鎮圧に動員された、当時兵士だった若者や、犠牲になった人たちの遺族である若者が積み重ねられた想いを集めながら、当時の責任者であった元大統領を狙撃することで、歴史に決着をつけようとする緊迫した展開のストーリーです。元兵士だった人はこの計画のために必死に仕事をして大企業のトップになり、ヤクザとなって彷徨った挙句にようやく親の想いに応えようと、果敢に行動する若者や、狙撃を引き受けた射撃の国家代表選手もそれぞれに光州で無念の最期を遂げた親の遺志を受け継ごうと命をかけようとします。このような行動を選んだということが、同じ世代の日本人と何がどう違うのかというメッセージを発しているように思えます。内容が政治的であるために、映画化が何度も挫折しましたが、今回15000人もの市民が基金を寄せて、製作費46億ウォンのうち、7億ウォンを支えたといいます。映画の終わりに映されるエンディングロールはこれらの人の名前をすべて記していて、全部終わるまで11分間も続くのだそうです。大統領選挙を前にして、数十年という現代の歴史をもう一度見つめ直そうという、韓国の人々の想いが伝えられるような気がします。私たちも選挙を前にして、目先のことだけでなくて、もう少し長い目で、過去と将来を考えた方がいいと、言っているようにも思えます。