ソウルの空の下

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第22回総選挙

2024-04-10 22:26:10 | 日記

今日は国会議員選挙の投票日です。夜6時に投票が締め切られるまで、67%の投票率でした。事前投票は金・土に行われてこれも31%と歴代最高の投票率で関心の高さがうかがえます。この2年間尹大統領の行った政治に対する国民の評価が下されるという見方が多いです。選挙の1週間ほど前、大統領がある大型スーパーに行くと、長ネギが一束875ウォンという破格の値段で売られていました。どうも政府の物価安定のための支援措置などで普段は4000ウォンくらいするネギがたまたま安くなっていたようですが、大統領はそのネギを手にして「これは適正な価格じゃないか」と言ったそうです。実態は決してそんな安い値段で売られていないという実情を知らない=庶民の台所を知らないことがわかってしまい、非難ごうごうとなりました。これを風刺して今回の投票にあたりネギをわざわざ投票所に持っていく人が現れました(もちろん大統領を批判する意味で)。それに対して選挙管理委員会が投票所への「ネギ持ち込み禁止」を発表したため、実物の代わりに、Tシャツやヘアバンドにネギをあしらったものやネギの形をしたボールペンなどを持ってきて記念写真を撮る人が増えたとか…。こういうユーモアは韓国人の得意とするところですね。さて家の近くの小学校が投票所になっていて、朝早くからたくさんの人がやってきていました。夜6時を過ぎて出口調査が始まり実況放送で結果が伝えられましたが、日本でも報道されたように「与党惨敗」の予想。ところが開票が進むにつれて、その差が縮まってきて、なんだか出口調査の結果と大きな違いが出てきました。一体どちらを信じればいいのか…。開票は明日の午前中まで終わらないので、今夜は眠れないよるになりそうです。

春はなかなか来ません

2024-03-31 21:45:23 | 日記

今年の春は歩みが遅くて、花もなかなか咲いてくれません。全国の桜まつりなども前もって決められていた時期にまだ花が咲いていないので、訪れた人が残念がるというニュースがずっと続いています。明日はもう4月ですね。こちらの最大のニュースといえば10日の総選挙です。一院制の韓国では一回の選挙で国政の骨格が決まってしまいます。今回の争点は何といっても尹大統領の所属する「国民の力」という与党が現在の議席を減らすのか増やすのか、その結果によっては今以上に検察などの動きが国政を左右する極右的な保守政治が続くか、「退行した」といわれる民主主義を復興させられるのかという岐路でもあります。これまで労働者の権利を守ろうとする法律や、梨泰院惨事の原因追求と責任者処罰などを求める特別法の制定など9つの案件が、国会審議では多数である野党の賛成で可決されながら「大統領の拒否権=国会審議差戻になって3分の2の賛成がなければ廃案になる」によって国会の機能が不全に陥ってしまっていました。しかもこれらに批判的な論調を出す放送などは「放送審議委員会」で「偏波報道」ど決めつけられて制裁が加えられるという専制国家のようなやり方がまかり通ってきました。今のところ野党が優勢と伝えられていますが、今になって野党の立候補者の不正疑惑などが取りざたされている(これも与党側の選挙攻勢)状況があって予断を許しません。ただ日本の選挙と比べると、選挙を通じて政権が変わることもありうるという状況があるのは、有権者にとって投票の重みを実感させてくれるのは確かなようです。

3.1独立運動記念日

2024-03-02 17:02:27 | 日記

3月1日は1919年の3月1日からソウルを始め、全国各地で「独立万歳」を叫んで町を行進する平和示威が行われたことを記念する日です。ある記録によれば全国1000か所を超える場所で、200万人が参加したと言われますが、日本の大弾圧で5万人近い負傷者、6000人を超す死者が出たとか。組織的な運動というより国民の一人一人が自発的に参加した大衆運動でした。弾圧を逃れた運動の指導者は、上海で臨時政府という亡命政府を樹立しましたが、その中心的役割を果たしたのが「金九(キム・グ)」という人でした。きのうはいろいろな行事が全国で行われましたが、その一つがソウル市内にある金九記念館で行われた創作パンソリ公園でした。パンソリは節回しのある語りで昔から伝わる物語を口演するものですが、今までになかった題材で新しく作ったものは「創作パンソリ」と呼ばれます。今回は金九の生涯を時期別に3人の「名唱」と呼ばれる人によって語られましたが、合計3時間かかりました。それでもリズムのある語り口と、時々現代の話を織り交ぜて話される舞台は少しも退屈しません。一人の名唱が「大韓独立万歳!」と3.1運動のデモの様子を再現すると、客席でもそれに呼応して万歳を叫ぶ人がいます。こうして舞台と観客が一体になって公演を楽しむのがパンソリの魅力ですね。最後に出た人がこのストーリーを全体に構成したイム・ジンテクさんです。80年代に日本に韓国の民衆芸術(マダン劇、サムルノリなど)が紹介されたとき、その旗手として紹介されてから、日本でもファンの人がいるくらい有名な名唱です。3時間で一人の独立運動家と韓国の現代史を理解できるというのは本を読むよりラクかもしれません。

写真展など

2024-02-27 05:58:31 | 日記

季節が変わろうとすると文化的な催しも活発になってくるようです(あまり関係ないかも)。所属している市民運動グループでよく、作家を招いて話を聞く集まりを開いていますが、今回は彫刻家のキム・ウンソンさんがゲストでした。キムさんはかの有名な「少女像」の作者です。従軍慰安婦をかたどった幼い少女が座っている姿は韓国国内はもちろんですが、女性の人権の象徴として世界のあちこちに置かれていますが、これを日本の右翼は何とか取り払おうと躍起になっていますね。今回のお話ではドイツで、ナチスの蛮行を記憶するための彫刻作品を紹介するというものでした。ドイツではそうやって過去の過ちを忘れないようにしていることが芸術を通じても実感できました。去年は関東大震災100年ということで、あらためて「朝鮮人虐殺」の悲劇を振り返る機会がいろいろありました。荒川のほとりではたくさんの人が犠牲になったので、毎年慰霊祭が行われますが、去年の9月3日、韓国から大勢の人たちが慰霊祭と鎮魂の儀式を行いました。その時の様子を写真に収めた作家の展示会を見に小さなギャラリーを訪ねました。慰霊祭にはブルースロック歌手として運動に様々な運動に参加する朴保さんも来ていたようです。今週は3月1日が独立運動記念日でお休みですが、パンソリの公演を見に(聞きに?)行くつもりです。

春はすぐそこ

2024-02-22 06:09:40 | 日記

あと1週間で3月という時点で今朝は雪が積もって白銀の世界。しかも西大門区役所の玄関先には、写真のようなクリスマスツリーがいまだにキラキラと輝いているというのは…冬を手放したくないという思い(誰の?)のようなものを感じてしまいます。そんな日は、やはりカエル(真露焼酎のキャラクター)を友に体を温めるのが一番です。最近こちらでは使い放題定期券が使われていて、うれしいのは特定の区間に限定されないで、ソウル市内の移動であればバスでも、地下鉄でもどの路線も乗り放題というシステム。一日にいろいろなところにバス、電車を利用して動けるのでとても便利でお得です。モバイルではなくカード式のものなら、ほかの人に貸して使ってもらえるという点もメリットですね。日本でも導入できればいいですね…。