ソウルの空の下

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演劇 チャンポン

2017-06-29 05:55:58 | 日記

チケットモンスターという公演チケット販売サイトから申し込んで、「チャンポン」という演劇を見ました。演劇といえば以前、「影の実力者 スンシル」という時局風刺劇を見損なったことがありますが、今回はもう何年も続いている有名なレパートリーですから、大丈夫だろうと思いつつ、シンドリム駅前のテクノマート11階にある「プライムアートホール」に行きました。ここは各階に服や雑貨、電気製品などの売り場がそろっていて、食堂街にも美味しそうで意外と安い食事ができる店がたくさんあるので、一度行ってみるのもいいかと思います。エレベータのドアにも公演のポスターのようにペインティングしてありますね。どんな話かというと、1980年の光州。ある中華料理店で家族が明日のピクニックを前に店じまいの準備をしようとする頃、注文が入って兄弟で経営している店の弟が出前に出かけます。途中で出会った二人の軍人と、チャンポンを置いていけという命令をめぐってけんかが始まります。はずみで一人の軍人がケガをし、もう一人が発砲するという騒ぎに。命からがら食堂に戻ると、テレビのニュースで光州に北のスパイが潜入して、中華料理店の出前を装って軍人に暴行を加えたので、戒厳令を宣布するという荒唐無稽な話が伝えられます。結局これがきっかけで光州の鎮圧が始まり、その過程で銃撃戦にまでエスカレートすることになりますが、結局食堂の弟と妹、兄の恋人の3人はそのさ中に殺されてしまうという、悲劇的な話です。コミカルな部分はたくさん出てきますが、兄弟に拷問が加えられたり、銃声が聞こえる外から催涙ガスの煙が店内にまで入ってきたりというリアルなシーンでは緊張してしまいます。最後は一人残された兄の独白で終わりますが、やっぱり辛いという気持ちが先に立ちますね。でも、舞台の冒頭ではいきなり観客を2人呼んで、舞台の上でジャジャン麺とチャンポンを食べてもらう(俳優のような気分で)という意表をつく入りがあったりで、結構楽しめます。チケットの正規価格は4万ウォンだといいますが、チケットサイトでは11,800ウォンで買えましたし、上演1時間前から販売開始ということだったので、夜7時にはチケット売り場の前に並んだ甲斐あって、前から2列目の真ん中通路のすぐ横、という最高の座席に座れました!チケットが郵送されるのではなく、スマホにメールで通知が来るので、それを窓口で見せればチケットに替えてくれるというシステムも、今回初めて経験できました。舞台はこんな感じで、80年当時はジャジャン麺が250ウォン、チャンポンが300ウォンと書いてあります。実は公演中はスマホの電源を切るよう話があったので、素直にオフにしていたんですが、最後の舞台挨拶をしているところを写真に撮ろうとして、電源を入れたら間に合わず、一番最後にひっこもうとするお坊さん役の人の後ろ姿しか写せませんでした!水曜の夜8時からの公演でしたが、観客席は200人ほどの人が来ていました。人気作品なんですね。次回は「彼女を信じないでください」。これも楽しそうですよ。

最近のできごと

2017-06-28 17:25:40 | 日記

2,3日前、住まいのすぐ近くにある鐘閣の方から喊声や歌声が聞こえてきたので、久しぶりにデモかと思い行ってみました。最近は最低賃金時給1万ウォン要求のために大きな組合がゼネストを実施するという動きもありましたので。行ってみると最近政府が発表した「自律型私立高校」「外国語高校」などを廃止するという方針に反対する保護者たちの集会でした。政府としてはそういった私立高校が、制度教育とは違った個性を養える教育機関という理念から外れて、進学予備校化している現実を変えるということらしいですが、親の立場としてはそれも含めて独自性を維持したいということなのかもしれません。「朝露」とか「荒野にて」といった民衆歌謡が歌われていたので反体制的な集団なのかと思ったら…ちょっと複雑ですね。集会の後、ソウル市教育委員会までデモをしたそうです。また先日大統領が住む青瓦台前の道が24時間市民に開放されるというニュースが伝えられました。1960年代に北から大統領官邸を襲撃する工作員の部隊が近くまで侵入したことがあって、それ以来、前を通る車などはいつも検問を受けなければならない状態が続いていましたが、完全に自由通行になったようです。ニュース画面に映された前の列中央で子どもと手をつないでいるのが、現大統領の夫人、キム・ジョンスクさんですね。庶民的といわれ、愛称は「親切なジョンスクさん」だそうです。日照りが続く韓国では連日被害の様子が伝えられますが、画面で赤く見えるのが日照りの深刻な所です。ほぼ全国に渡っていますが、色が濃い地域ほど「極限」という評価に近くなっています。左の画面はおととい、各地で豪雨が降ったところがありまして、短い時間でしたが、地域も右の日照り地域と比べれば、ほんの少し、焼け石に水です。一応韓国も梅雨に入ったようですが、週間予報を見ても、全国的に雨が降るのは日曜だけで後は皆局地的ですね。最後の2枚の写真は安養市役所。知り合いに頼まれて事業登録をするのに申請書などを出力するのにパソコン操作が必要で、自分の代わりにやってくれと。私がパソコンの代役を頼まれるなんて、大雨が降るかもしれませんね。で、行ってみると市民課のあたりの様子です。左側が自動車の登録窓口でナンバープレートを手にした人が何人かいました。右側は旅券発行窓口のようです。住民登録などのコーナーは見えませんでしたから、別のところにあるんでしょうね。韓国に来て1年になるのに、市役所や区役所に来るのはこれが初めてで、外国人にはあまり関係ないところなのかもしれません。今日の午後にムン大統領夫妻が初の外国訪問地としてアメリカに旅立ちました。でもトランプ氏は何だか息も絶え絶えみたいだし、外交的に意味のある成果が得られるんでしょうか。無事の帰国を祈ります…。

久しぶりの京都

2017-06-25 21:11:15 | 日記

別の本を急きょ書くことになったために、去年から続けている京都の歴史、伝統のある店の取材が3か月ほど中断してしまいましたが、久しぶりに再開することになりました。今回のインタビューは「田丸印房店」という百年の歴史があるハンコ屋さんです。ところで今回アシアナで行ったんですが、事前にメールで通知があり、二日前までにインターネットで座席の指定ができるし、搭乗券をプリントアウトすれば(預ける荷物がない場合は)カウンターに行く必要もなく、そのままゲートに行けばいいですよ、と言われたので苦労しながらインターネットを操作して、行くときは前の方の14Jという二人掛けの席を指定して、座ることができました!帰りの分は忘れてしまいましたが。金曜日の午後5時50分発の飛行機で授業が終わってから出発ということで余裕がなく、コンビニで弁当を買いレンジでチン!3500ウォンですが、なかなか美味でしたよ。空港鉄道で金浦空港に向かいましたが、目の前に軍服姿の若者がもたれかかっていたので、ついパチリ。家を出たのが午後3時でしたが、京都到着は夜の10時過ぎでしたから、待ち時間などを入れて結局到着まで7時間もかかっているんですよね。何とかなりませんかね。時間のムダが多すぎると思います。さて翌日は鴨川を眺めてから(やっぱり京都は鴨川。でもずいぶん水が少ないようです)、午前中にインタビューでまずは八坂神社へ。神社が何の関係があるかというと、お話を聞いたのは4代目の店主さんでしたが、その方の祖父に当たる2代目の方が、八坂神社や比叡山、菊水鉾に篆額を作って寄付したという話がありましたので、八坂神社に行ったわけです。ちょうど「茅の輪くぐり」をやっていました。祇園祭が近いせいか、浴衣姿の女性も目立ちます。正門をくぐって左手に工事中の大きな木造建築が見えます。絵馬館だそうですが、その壁に大きな篆額が確かに飾ってありました!「皇太子殿下(今の天皇)ご訪欧ご安泰」なんて書いてありますね。昭和二十何年という文字が消えかかっていました。後で4代目にうかがったところ、篆刻で印章を彫るようになったのはこの方が初めてで、「開祖」という言葉も見えます。かなり大きな額でした。お店は寺町店と新京極店があって写真は新京極ですが、隣に2代目が始めたという眼鏡屋さんも並んで立っていました。取材は寺町で行いましたが、詳しくはまた後ほど…。最後は関空の少し手前の風景をバスから撮ったものですが、どんより曇って、海と空の区別がつかないということを言いたかったというわけで。やっぱり日本は湿気が多いですねえ!

日照り

2017-06-21 19:07:28 | 日記

日本でも観測史上最低の降雨量を記録、というニュースを見ましたが、こちらも同様です。全羅北道では最近6か月間で209,5mmしか降らなかったそうで、田植えも思うようにできなかった地域もあるそうです。ひび割れた農地が痛々しいですね。気温の高いことも同じで、ここ数日ソウルでも30度を超す日が続いていて、年寄りにはこたえます~。そんな中、週末に京都のハンコ屋さんを取材に行くので、仁寺洞のハンコ屋さんをのぞいてみました。漢字はもちろん、ハングルや英語のハンコも作ってくれるんですね。値段は材料によってピンからキリまでですが、安いもので3万ウォンから。お土産にハングルの判を作るのも面白いかもしれません。昔は町のあちこちに小さな店がありましたが、最近はみかけなくなりました。何でもサインで済むから必要がなくなったのかもしれません。銀行口座を作るときもハンコは必要ありませんでした。もはや観光客のお土産用になってしまったんでしょうか。近くの食堂に入ったら、意外と安くてきれいな「シンポマンドゥ」。だいたい6000~8000ウォンで食べられます。写真はスントゥブチゲで6000ウォン。暑い時は辛いものが食べたくなるときがあります。部屋に戻ってテレビを見ると、来年の6月末で任期が終了するソウル市長選挙の話。気が早いですね!有力候補の写真を見ると、どこかで見たような顔ばかり。そうです、大統領選挙のときの顔ぶれですね。左から朴元淳現市長、李在明城南市長、黄教安前国務総理、ユ・スンミン正しい政党議員、アン・チョルス国民の党議員。
現市長の3選なるか。革新的な政策に根強い人気があるようです。1年先のことですから、どうなるかわかりませんが…。

再び江華島へ(インタビュー)

2017-06-13 15:02:26 | 日記

先週の金曜日でしたが、夜知り合いのいる江華島へ行きました。前回は旧暦の1月15日(小正月)で、2月の何日かだったと思います。寒い盛りでしたね。今回は夏です。ソウルに比べると空が広々としていますし、空気も美味しいです。農家の家と家の距離は都会に比べてずっと余裕があるから心もゆったりとできるような感じになりますね。以前にもおじゃました小さな本屋さんに泊めてもらうことにして、今回は「キャンドル集会」に参加した人へのインタビューが目的でした。お話によると江華島という所は地理的に北朝鮮との境界に近いせいか、安保意識、反共意識が強く、朴槿恵前大統領を支持する人が70%にもなって、今回の大統領選挙でも旧与党の「自由韓国党」の候補者が1位、現大統領のムン・ジェインさんは2位だったとか。首都圏では珍しい現象だそうです。それでもここから集会に参加する人もたくさんいて、みんなで一緒に行こうと打ち合わせたことはないけど、島にある二つの市外バスターミナルに行けば「あら、お宅も行くの?」という感じで顔を合わせ、集会が終わったあとは一緒に帰ってきて食事や酒をともにすることも多かったそうです。もちろん、家族ぐるみ参加していたわけですね。インタビューした方はブドウ栽培農家で、江華島では米農家が圧倒的に多いそうですが、貯水池があるおかげで今回の日照りにはまだ水の余裕があって、田植えも無事に済んだそうです。インタビューを終えて宿舎に戻ってから知り合いと一緒に夜中の2時ころまで飲みながら話をしましたが、何を話したかはもちろん覚えていません!翌日バスターミナルに戻る途中見かけた高麗人参の畑。一度収穫してから何年もその畑は使えないそうです。土地の栄養分を人参が全部吸い尽くしてしまうからだそうです。ターミナルからは3000番のバスで、新村に向かいましたが、2時間もかかってしまいました。混んでいたんでしょうね。(寝ていたので気づきませんでしたが)この日のインタビューで6人の証言を集めたので終了。本は7月25日をめどに出版される予定です。内容がホッとなだけに早く出版する必要がありました。書き始めてから3か月で完成という超スピードでした。詳しい内容は彩流社という出版社のホームページで「近刊案内」をご覧ください(今回はペンネームを使いました)。考えてみれば去年の7月25日にソウルに着いて韓国の生活が始まったので、本当に1年目にして1冊の本が出せたわけですから、来た甲斐があったというものです。これから先は…まだちょっと微妙ですが、できる限りこちらの様子をお知らせしようと思います。では…。