:〔続〕ウサギの日記

:以前「ウサギの日記」と言うブログを書いていました。事情あって閉鎖しましたが、強い要望に押されて再開します。よろしく。

★ 神様は多元説がお好き?

2016-07-07 11:24:57 | ★ 神学的省察

 

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神様は多元説がお好き?

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あなたは地球以外の惑星に、他の銀河系に、或いは広大な宇宙のどこかに、地球人と意思の疎通ができる知的生命体(宇宙人)が居ると思われますか?

「もちろん居るさ!」というあなたに私も共感を覚えます。そうでなければワクワクするようなSF小説は成り立ちませんからね。

この狭い地球上でも、人類の起源について諸説がありました。進化の過程のある時期に、期せずして幾つかの離れた場所で、霊長類の個体が相前後して自我に目覚め、人間になった。北京原人や、ヨーロッパのネアンデルタール人や、アフリカの〇×原人、等々。アジアには黄色人種がいて、ヨーロッパには白人が、アフリカには黒人が、そしてアメリカ大陸には赤い肌のインディアンが居るのも、それならば簡単に納得が行くでしょうか?

ところが、遺伝子工学が進歩するにつれて、現在地球上に生息するすべての人類が、各人の祖先を辿っていくと、一人の例外もなく全員がたった一人の女性の個体にたどり着くという事実が突き止められました。なんと、黒人も白人も、黄色人種もアメリカインディアンも、皆、遠い祖先に生きた一人の女性を母とする大家族だというのです。科学者は、その一人の女性を、旧約聖書に現れた最初の女性に関する記述「アダムは女をエバ(命)と名付けました。彼女がすべて命あるものの母となったからである。」(創世記3章20節)に因んで、「エバ」と名付けたのでした。

この話は、よろず多元説を好まれる人士にとっては、手痛い一敗となったに違いありません。

しかし、一元説であれ、多元説であれ、目の前の現状がそれによって左右されるので無ければ、そんなことどちらでも良いではないか、とあなたは言われますか?どっこい、私にはそう暢気に構えてもいられない深い事情があるのです。

1969年7月16日に、アポロ11号のニール・アームストロング船長が月面に第1歩を記した時、「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」という予言的な言葉を残しています。

あれから約半世紀たった今、IT技術革新は凄まじく、中学生が手にしているアイフォーンの容量は、アポロ宇宙船に積まれた電子頭脳の何倍もの大きさではないかと素人の私は想像するのですが、その格段に進化した人口頭脳を生かして、近い将来、再び人類が地球を飛び出し、先ず月に橋頭保を、そこから、火星に、太陽系外に、さらに我らの銀河系の外にまで拡散していくのは、最早時間の問題だろうと思うのですが、その過程で、人類はついに宇宙人(ET)と遭遇するのでしょうか?

もしそうなれば、私は深刻な危機に陥り、鬱になって、自殺に追い込まれることになるかも知れないと恐れています。

なぜならそのETとの遭遇は、リーマンブラザーズ勤務時代のように「お金の神様」を拝むのをやめて、「ナザレのイエスの天の御父」を礼拝するキリスト教に帰依して、一切を捨ててキリスト教の神父になった私に、実存的土台を根底から揺るがす再起不能の致命的なダメージを与える出来事になりかねないからです。

それは、私が哲学的信念として、他でもない「一元説」の信奉者の立場を選択した結果です。もしその一元説が崩れたら、今後私は何を信じて自分を支えていけば良いのでしょうか?

神は一組の人祖に特別の恵みとして「理性と自由意志」を与えられました。しかし彼らはその恵みを濫用して傲慢にも神のようになろう、神より偉くなろうという野心に燃え、命の源である神から自分を切り離して自立しようと試みた結果、「死」を招き寄せる罪に落ちてしまいました。

それでも神は人類を見捨てることなく、彼らを救い上げるために、神ご自身が人となってこの世に入り、ご自分の「死」をもって人類を「死」の呪いから解き放ち、復活して「永遠の命」を取り戻して下さいました。私はそう信じています。それなのに、もしも多元説が正しくて、宇宙のそこここに「理性と自由意志」を備えた別の「ET集団」たちがいて、同じように罪を犯したとしたら、彼らの救いはどうなるのでしょう?お節介にもそう考え始めると、もう私は余計な心配事で寝られなくなり、ノイローゼになりそうです。

神は、それらの宇宙人をも罪から救い出すために、各ET集団ごとに、受肉して十字架について死なれるのでしょうか?それとも、我が地球にだけ受肉して全宇宙人類のための救いを成就して、地球人が救いの宣教師として訪れるまで他の宇宙人たちはそれを待望しながら時を重ねることになるのでしょうか?そもそも、数ある宇宙人集団の中でなぜ地球にだけ神は受肉したのでしょうか、それは単なる偶然ですか?他の宇宙人のところではダメだったのでしょうか?

考えるだけでも頭が変になりそうですし、答えは永久に出てこないでしょう。

私の哲学的思考回路に合致する唯一の合理的なシナリオは、神はこの広大な大宇宙の中で、銀河系の片隅の小さな太陽系の3番目の惑星である地球にだけ「理性と自由意志」を備えた人類を創造し、その人類が罪を犯し宇宙の秩序を乱したのを受けて、神は地球人となり十字架の上でその罪を贖ってくださった。

地球以外に「理性と自由意志」に目覚めた被造物はなく、この広大無辺の宇宙は全てその唯一の人類の手に委ねられた、と考えるのが正解ではないでしょうか?

私はこの際、「一元説」以外に取るべき立場はないと信じます。神は最初からその設計図のもとに宇宙を創造し、唯一の神ご自身が「一元説」の提唱者でなければならないと思うのです。

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