次世代総合研究所・政治経済局

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中国、ジンバブエと静かに距離を置く(FT電子版6日記事) 

2007年06月11日 01時45分18秒 | Weblog
http://www.ft.com/cms/s/0d3df60c-13cb-11dc-9866-000b5df10621.html

ムガベ政権との密接な関係は中国のイメージを損なっているのではないかとの問いに対し、駐南アフリカ大使館の周・公使顧問が次のように述べた。
「中国本国において我々はこのようにいっている『井戸で溺れている人間に石を投げたりするか?』中国において旧交を重んじるのは伝統だ」

 この発言はジンバブエ政府ではムガベ政権と距離を置くものとして受け止められている。過去数年間、中国の駐ジンバブエ大使は歓迎されてきた。2003年、大統領は「ルック・イースト」政策を開始、中国政府はムガベの抑圧的な政治の批判を避け、崩壊している経済に対し借款を行ってきた。中国共産党の賈慶林(Jia Qinglin・中央政治局常務委員・江沢民系=訳者注)が4月にジンバブエを訪問、このときには 424 台のトラクター、50のトラックも届けられた。

 個人的意見としてジンバブエ駐在の中国外交官が語ったところでは、本国政府はジンバブエとの関係がイメージを損ない、投資も危機に瀕しているのではと危惧しているという。

 2月に胡錦濤国家主席が8カ国のアフリカ歴訪中にジンバブエを訪問しなかったことを中国外交官たちは両国関係を明確に示したものだとという。これを無視ではないという周氏だが、ジンバブエが危機にあることについては自ら進んで語った。

 中国は南アフリカについで対ジンバブエ貿易額世界2位(2.75億ドル)であり最大の投資国である。ジンバブエ政府は借款の担保として採掘権やタバコ葉を差し入れている。

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 中共政府も北京五輪が近づいてきてボイコットされてはたまらぬと急に羊頭狗肉に走ったようだ。それにしても昨日もNHKスペシャルで放映していたが、首都北京では浴室が2つもあるマンションが販売される一方、北京の水を確保するために周辺地域では種まき用の水の採取すら許されぬ現状だという。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/070610.html

 これは完全に中央による地方の「搾取」に他ならない。ところで共産党というのは搾取を否定するマルクス主義に立脚しているのではないのか。まあ、そもそもこの国が共産主義を標榜していること自体、最大の「羊頭狗肉」に他ならないのだが。


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