次世代総合研究所・政治経済局

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ムシャラフ政権、ブットと妥協(FT記事)

2007年09月04日 00時47分54秒 | Weblog
http://www.ft.com/cms/s/0/9508d6f2-5655-11dc-ab9c-0000779fd2ac.html

 パキスタンのムシャラフ大統領は亡命中のブット女史と合意に達した。内容はムシャラフの最高軍事指導者退任(時期は未定)とブットの率いる党のムシャラフ再選支持である。もともとパキスタン憲法では軍人は退役後2年は政治に関与できないこととなっていたがムシャラフは99年のクーデターの後同条項を無効化していた。大統領選挙は9月15日から1ヶ月間の間に行われる。ブットはFTに対しこの合意内容に満足していると語った。

 閣僚のひとりが語ったところによればムシャラフは9月に憲法改正決議のために国会を召集する予定という。内容は首相の三選を容認するものでこれはブット復権に道を開くものだ。ブットは会談で彼女自身や他の党員に対する汚職嫌疑を却下するよう迫った。


 ブットとの妥協については与党パキスタン・ムスリム・リーグ・クアイド・エ・アザム党の中で異論が起こっている。少なくとも12名が造反するとされ、ムシャラフ再選は予測困難となっている。

 一方前首相のシャリフは人気があり重要な役割を果たす可能性がある。FTのインタビューに対し、シャリフは2週間以内にロンドンから帰国すること、ブットの妥協には失望したと述べた。「独裁者との妥協は自分との協定違反であり、彼女は別の道を歩むことを決心した」シャリフは主張している。

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 なるほど、ムシャラフ与党、反ムシャラフ連合の双方に亀裂が生じているようだ。いずれにしてもパキスタン情勢は近日中に展開があるだろう。

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