次世代総合研究所・政治経済局

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日本のマスコミは首相訪印を正確に伝えよ  

2007年08月23日 01時45分33秒 | Weblog
http://www.ft.com/cms/s/0/2e7c764c-4f38-11dc-b485-0000779fd2ac.html(FT電子版21日)

1998年のインド核実験の後日印関係は冷え込んでいたが、躍進する中国の影響への懸念から両国関係の緊密な関係が復活した。

 インドはかつてなく日本の戦略上顕在化しており、日本の首相は「『新アジア秩序』の基礎としての人権や民主主義の尊重という点でインドとは価値を共有している」というフレーズを好んで口にし、「インドとの関係強化は日本国益にとって死活的に重要」と述べた。これは「あてつけ」的な中国外しである。 (下線筆者)

 日印両国とも中国への敵対を表明してはいないものの将来のアジア安全保障構築に向けた潜在的パートナーとみることで両国は一致している。

 日印両国による軍事演習やインドの東アジアサミット出席への日本の強力な支持は米国の影響が衰退している同地域における中国の影響を掣肘する意図がある。

 このためインドのメノン外相は「インドの対日関係は中国を代償すべきではない(India’s relations with Japan should not be seen as at the cost of China)
。ゼロサムゲームは危険であることは経験が語っている」とわざわざ声明を出した。

 インドは米印間の民生用原子力協力協定に反対しないよう日本に求め、日印両国は包括的経済協力につき合意したが両国の貿易額は66億ドルと日中間(2110億ドル)の3%足らずに過ぎない。

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(以上抄訳)

 日本のマスコミは、やれ祖父の岸が最初の訪印をした日本の首相だとかパル判事の遺族に安倍氏が会うだとかというどうでもいいことを「ニュース」にしているがBBCにしても今回の会談を中国の牽制(封じ込め)を目的と論評しているほか、IHTも含め、財界人200名が訪印したことをきちんと報道している。もちろん「官製訪印団」の側面はあろうが、日本のマスコミの「垂れ流し情報」よりはずっと高質のようだ。



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