新古今和歌集の部屋

栄花物語 御霊会の細男 年中行事絵巻との関係


栄花物語
巻第二十四 わかばえ
今日も四條大納言、内大臣參らせたまはず。故上の御忌月なりければ、内大臣は、むげに參らざらんはおぼつかなくゆかしとて、御直衣にて内に參らせたまひて、女房のなかに交らせたまひて、衣の袖口つくろはせたまひ、髪かきなでなどさせたまふを、女房なか/\いとわびしう、身より汗あゆなどはこれをいふらんと、わびしうおぼえて、面赤む心地すれども、身は冷えたり。おほかたの有樣は、御前の御覽ずるを恥ずかしう、いかにいかにと、人のかたち、振舞よりはじめ、衣の有樣、匂ひなどを御覽ずと、わびしくおの/\思ひつゝ、この並みゐて見たまふらん目どもは、さはれ、誰とも知られたてまつらねば、【御霊會の細男のてのごひ(手拭)して顔隠したる】心地するに、この内大臣のほほ笑み紛れさせたまふぞ、いみじうわびしきことなりける。

コメント一覧

jikan314
Re:今日も興味深い内容をありがとうございます。
乱鳥様
コメントうれしく思います。
昨日の夜から昼間で、栄花物語に細男があると言う情報から、図書館をはしごして、読み続けやっと見つけました。
自己コレクションにこれ程執念を燃やすのも、良いかもと思っております。
次はいよいよ、博物館にトライです。
又、御来室頂ければ幸です。
拙句
時雨とてしばし休むも長居かな
(西行の道辺に清水流るる柳陰しばしとてこそ立ちどまりつれと時雨西行の本歌取りです。本当は赤提灯ですが(笑))
Rancho
今日も興味深い内容をありがとうございます。
またまた!!なんて素敵なのでしょう。

細男は私も含めて好きな方が多くいらっしゃいますね。雅楽をされている女性と、先日、細男の話で盛り上がっていました。
舞も伝説も姿も興味深いです。おんまつりでは見入ってしまいました。奈良博のおんまつり展では絵巻物や写真が必ずと言っていいほど展示されています。

そんな細男が、栄花物語に書かれているのですか。
教えていただきありがとうございます。勉強になります。
素晴らしい記事とお写真(貴重な絵作品)を拝見させていただけ、光栄です。
感謝の連続です。
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