わたしは大うつ病と統合失調症で、色んな症状に悩まされていて、
おなか痛いとか頭痛いとかの身体症状も出る。
そしてわたしはよく吐く。
ネコさんが毛玉を吐くように突然それはやってくる。
こないだ、と言ってももう先月の話になってしまったが、コンビニ
のATMに行こうと思ってケッタ漕いでいたら、ヤツは突然やって
来た。
何も食べていなくとも吐き気は来るので、ケッタ置いて道路端の植
え込みのところでゲーゲー(何も出る物はないけれど、えづく)や
っていたら、「だいじょうぶですか?」と言う声がするので鼻水た
らしながら振り向いたらそこに「こいつら脳みそないだろ」的な典
型的なコギャル・・・とは言わないな、女子高生3人(ごめんねそ
う見えて)私を覗き込んでいる。
このくっそ寒いのにスカート巻いて生足だ、あんたらこそ大丈夫か
とふと思ったけれど、いま、この金色のケッタに乗ったハゲのスカ
ジャン着たオッサンに「大丈夫ですか」と確かに言ったな。
通学バッグ引っ掛けてケータイ片手に心配そうな顔して見ている。
「え?この子達、わたしのこと何とも思わないのか?それもゲロ吐
いてんのに」と思ったけれど、実際に心配して声を掛けてくれたし、
もう一人の子はティッシュくれる。
「う‶んだいじょうぶ」と何とか答えると「救急車呼びますか?」
なんて言うので「いやいやいや大丈夫だから」と言うと「ホントに
大丈夫ですか?」と言うので「ああよくあることだから大丈夫」と
言うと納得したようで「そんじゃ」と言うと「ビックリしたよも~」
とか話しながらまたスタスタと行ってしまった。
はあ、人は見かけによらんと言うか、今時の子でも優しいところの
ある子はいるんだな、何て思ってまたケッタで走り出してふと「あ
りがとう」とひとこと言うのを忘れていたことに気がついた。
振り返ったけれどもうどこか曲がっちゃったのか姿が見えない。
まだカッコイイお兄さんとか老人とか女性とかなら分かるけれど、
明らかに誰がどう見ても「アウト」なこのガラの悪いハゲたオッサ
ンに声を掛けてくれるなんてそうそう考えられない。
だけれどあの子たちにはそんなもの関係なかったのだ。
ただ、目の前にゲーゲー言ってる人がいたから「大丈夫か」と声を
掛けてくれただけの「普通な事」なのだ。
そうでなくとも、それなのに、一言「ありがとう」と言えなかった
自分(まあそんな余裕なかったと言えば言い訳になるけれど)が恥
ずかしくって、それこそ「みっともない大人」じゃないかと。
まあまずこんなところで礼を今更述べても伝わらないだろうけれど
一応書いておく。
「瀬戸線の駅の近くのセブンのそばの道端でゲーゲーやっていた金
色のケッタに鷹の刺繍のスカジャン着たハゲたオッサンに声を掛け
てくれた女子高生の子、ありがとう、あの時は礼を言えなかったけ
れど、助かった、優しくしてくれてありがとうね、そのちょっとし
た優しさを忘れないで」
まだまだ世の中捨てたもんじゃあねぇな!
*職友会とは「職人友の会」で怪しい団体ではありません。
本日の種:二コンD610