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ジャッピー!編集部日記

映画の雑誌「ジャッピー!」編集部の活動記録です。

古ジャッピー!、頑張る。

2006-11-23 01:51:06 | Weblog
最近、ブログの文章が荒れている池田です。
この数ヶ月、極貧生活を送っていて、映画断ち・CD断ちの日々なのですが、なんか100円くらいで面白い本を探そうと、編集部の近くの古本屋で物色中、みなれた背表紙を発見しました。
あら、「ジャッピー!」が売ってる。
ビニールで梱包された「ジャッピー!」を手にとって値段を見る。ほぼ定価だった。よく見ると、バックナンバーがかなり揃っている。
・・・売った人がいるってことだよな。しかも、編集部からそう遠くない地域に・・・。
でもね、意外に悪い気はしなかったです。僕自身、古本屋が好きで、貴重な映画本の数々を古本屋で買ってきたこともあり、「古ジャッピー!」も、映画コーナーで商品として流通しているというのは、逆にちょっと嬉しいくらいでした。
いや、まあ嬉しいってほどでもないか。ほー、とか、へー、とか、そんな感じですか。
結局、前に買って、まだ読んでない本があったのを思い出して、何も買わずに出てきました。(池田)

007/カジノ・ロワイヤル

2006-11-15 13:44:10 | Weblog
僕も買いました。本の雑誌。とオイラまで続けるのはさすがにあれなので、観てきました、「007/カジノ・ロワイヤル」 

あのニヤけた感じがハマり役だったピアース・ブロスナンからボンド役を引き継いだダニエル・クレイグが世界的なバッシングを受けていたので、どこか恐る恐る観たわけですが、意外や意外。これが素晴らしいボンドでした。

もうオープニングの5分でノックアウトされましたね。これまでのボンドよりも荒削りで凶暴で危険な男といった感じ。そこで今までにない一面を見せて観客を驚かせつつ、次第にこれまでの洗練されたボンドらしさが現われてくるといった感じの構成もまたよしで。アクション映画で2時間半近くあるのはちょいと長いかなとも思いつつ、今までのボンド映画はたいがい2時間を超える映画ばかりだったから、こんなモンかとも思いつつ。

鍛え上げられた肉体で、しかもセクシーさも歴代のボンドたちとまったく見劣りなくて。またCGをほとんど使わないアクションのキレも最高に良く。近年の映画には珍しい躍動感溢れる映画になってました。

どことなく70年代、80年代っぽい雰囲気も漂わせつつ、新機軸も打ち出している感じでした。って、新しいボンド映画が出るたびに言われるフレーズですが、本作ではそれを特に感じましたね。イアン・フレミングの原作に基づき、原点に帰ったところもクラシックな雰囲気を感じさせる要因だったかもしれんですが。最近、イーストウッドと組んで素晴らしい仕事を連発しているポール・ハギスが脚色に参加しているのも見逃せないポイントで。

いやあ、楽しい映画だったなぁ。なんて思いながら、バッシングサイトの人はこの映画を観たのかな、と、ついついバッシングサイトを覗いてみたりして。少しは褒めてるかな、なんて思ったわけですが。

http://www.danielcraigisnotbond.com/

ジャガイモみたいだの、ゴラムの若い頃みたいだの、ひでえ事書いてるなぁ、、、ゴラムはちょっと笑ってしまったが。ま、それもええだろ。

ま、でもオイラは新しいボンドは気にいったよ。次作もダニエル・クレイグでいいと思う、とオイラが思う前に、既に次作もダニエル・クレイグでいくことが決定したらしいですね。バッシングに負けないで頑張ってね。

12月1日よりサロンパスルーブル丸の内ほか全国松竹東急系にて公開予定です。(壬生)


公式サイト

僕も買いました、本の雑誌

2006-11-10 15:39:38 | Weblog
僕も本屋さんに走りました。
そして買いました。
「本の雑誌」は我々の憧れの雑誌です。
映画が好きで、そして雑誌が好きな僕らは、
もう15年以上も「ジャッピー!」を作り続けています。
それもこれも「本の雑誌」があったからです。

そんな「本の雑誌」に取り上げられる日が来るなんて。
あの椎名さん、目黒さん、沢野さんと同じ雑誌に載るなんて。
生きてて良かったと思います。ほんとに。

24号は難産ですが、もう少しです。
あの伝説の映画雑誌「BANZAIマガジン」が24号まで続いたのですが、
今度の号でようやく追いつきます。本望です。
関係各社(各者)の方々には大変ご迷惑をおかけしています。
もう少しお待ちください。すみません。

待ちきれない方はぜひ
スター☆のど自慢」をお買い求めください、
って池田君と同じオチでした(笑)。(中島)


「本の雑誌」で「ジャッピー!」が!!

2006-11-10 00:39:09 | Weblog
さっき、編集長が「本の雑誌」が出てたね。と言って、帰っていったのですが、待ちきれずに本屋に駆け込み、買ってまいりました。
今出てる「本の雑誌」12月号、96ページ、柴口育子さんの連載コラムにて、「ジャッピー!」が1ページまるまるで紹介されています!!

いやあ、感激です。そもそも何を隠そう「ジャッピー!」とは、「本の雑誌のような映画の雑誌を作りたい」ということで、ワレワレが集まって、今日に至るのです。
その後、紆余曲折、喜怒哀楽ありながら頑張ってきましたが、いつまでたっても「本の雑誌」には追いつかない。
しかしどうだ。ついに「本の雑誌」で取り上げてもらえるまでになったじゃないの。レジに向かう前に立ち読みして、ジワワと涙が浮かんできました。「ジャッピー!」のコンセプトも、しっかり読みとっていただいてまして、ああ、作ってきて良かった、オレたち、間違ってなかった・・・と、もう涙も鼻水も流れるままに、レジに持っていきました。

そして、個人的なアレで恐縮ですが、表紙のイラストが褒められてる(号泣)。創刊以来、表紙のイラストを描いてきましたが、内輪以外では、初めて褒められた気がします。
イラスト描いてるのだーれだ? そう、僕です。僕だよ。僕ダノビッチ!!

ぜひぜひ「本の雑誌」96ページ、読んでみてください。

本屋を出て、「本の雑誌」を抱きしめて月に向かって吠えてしまいました。
さあ、24号だ。わかってる。皆まで言うな。やりますから。もうすぐですから。
だから、「つなぎ」として単行本を読んでて下さいね。しつこいか、僕。(池田)

あのう、ここはひとつ単行本でも・・・

2006-11-07 19:32:06 | Weblog
ジャッピー!24号は出来たの? なんてあちこちで言われるもんだから、最近は人目を避けて生きている池田です。
原稿はもうね、全部揃ってます。じゃあ次はなーんだ? そう、レイアウトです。
レイアウトするのだーれだ? そう、僕です。僕だよ。僕だっつーの!
僕だってね、うつ病にしちゃよく頑張ってる方だし、出来ることなら「ジャッピー!」だけやっていたいと思ってる。でも、そうはいかんのよ、人生ってやつは。

そこで、「ジャッピー!」24号が出来るまでの間、ちょっとした「つなぎ」として、単行本を買ってみてはいかがでしょう?
「ジャッピー!」21号でやった企画を拡大・発展させて「スター★のど自慢! 歌う映画スター大集合」という1冊の本を作ったんです。そんなもん作ってるから、本誌が遅れるんじゃないかと思うだろうけど、コレはまた密かに地下活動で2年間かけて作ってきたものですから、許してやって下さい。
ワイズ出版より、定価1000円です。どうかひとつ。(池田)

師匠、一生の不覚です。

2006-10-31 13:58:46 | Weblog
以前お世話になった「としまテレビ」さんから出演依頼が来たんです。
「映画監督としてのクリント・イーストウッドの魅力を語ってください」とのこと。
ぬおおお、我が心の師匠の偉大さを僕に語ってくれと、こうおっしゃるわけですね。やりましょう。やらないわけにはいけません。不肖・池田、語らせていただきますとも。
ところが、このところ不肖・池田、やたらと忙しいわけですよ。収録の前の日も徹夜仕事でした。でもね、仕事の合間に、クリント・イーストウッドの本を開いて、ポイントをメモ取って、大体の語りの流れを考えたり、準備はしっかりしましたよ。
で、収録当日。徹夜だったから、まずはシャワーを浴びて、念入りにヒゲを剃って、昨日のメモを再読して、インターネットで裏付けを取ったりして、テレビのスタッフが来る1時間前には準備万端、さあ、かかってこい、という状態です。
・・・しかしこの微妙な余裕がいけなかった。

ピンポーン。

はっ。何?誰?げっ!だあーっ!! オレ、寝てんじゃーん。やばい、起きろオレ、起きろオレの脳。なんでこんな大事な時に、強心臓ぶりを発揮してんだよ。と、軽いパニック状態でテレビのスタッフを編集部に入れる。
もうジタバタしても仕方がない。とりあえず語らせていただきました。
テンパる、とはああいう状態のことでしょうか。一応、準備をしていた分については語ったつもりですが、「クリント・イーストウッドの魅力について、テレビで語る」という、この先ないような機会に、心残りなく語れたかとなると、悔いだらけです。
うーむ。師匠、不肖・池田、テレビで語れなかった部分は「ジャッピー!」で書かせていただきます。(池田)

虹の女神

2006-10-25 23:59:53 | Weblog
 良くも悪くも映画ファンの気質っつうモンがある。そんな人たちは、時に映画の中の人物に思わず自分を重ねてしまい、熱くなってしまうなんてのもよくある話。オイラにとっては今度の土曜に公開する「虹の女神」っつう映画がそうだ。これはヤバいッス。観ててあまりにも感情移入してしまって、胸が苦しくなったモン。違うのはオイラの学生時代に上野樹里がいなかったことくらいだが、それは今ここで議論することではない。あ、ついでにオイラはストーカーはしたことはない。映画を観てない人には何のこっちゃだろうが、あしからず。
 
 主人公は映像会社に勤めるAD。いっつも失敗ばかりしていて、まわりのスタッフに怒鳴られてばかりいる市原隼人。その怒鳴られっぷりは、ただただ現場を走ることしか出来なかった過去の自分を思い出したりなんかするんだよな。なんてこんな歳で過去を振り返るのもどうかと思うが、そう思ったのだからしょうがない。あれは俺だ、と。お前はあんな男前じゃない、という意見もあろうが。映画ファンの気質ってことで、いやはや申し訳ない。
 
 そんな彼のもとに大学時代の同級生が死んだことが告げられる。死んだのは上野樹里だ。そこで彼は自主制作に明け暮れていた大学時代を振り返り、彼女との日々を思い出すという映画なんだけども、その自主制作をしていた日々というのにまた胸がキュンとなるわけで。
 
 上野樹里演じる、あおいのことを「コダック娘」と呼ぶセンス。富士フィルムの名機と呼ばれる憧れの8ミリカメラZC1000で、やはり発色がいいことで知られるコダックのフィルム「コダクローム40」を使うというこだわりのエピソードがあるからなのだが。これって実はメーカーが違うと8ミリフィルムのカートリッジが違うので、フジの「シングル8」のカートリッジに、コダックのフィルムをわざわざ詰め替えなければならないわけで、その話を聞いた佐々木蔵之介が「夢の共演じゃん!」と言ってしまう時の恍惚とした表情。これだけで、あおいという人物の性質なども雄弁に語ってしまう素晴らしいエピソードだ。しかも公式サイトでは、その夢の共演で撮影された劇中劇が劇場公開に先駆けて、配信されています。28日土曜の00:00までらしいので、ご興味のある方はお早めにアクセスを。

 そんな8ミリフィルムも昨年だったか、「コダクローム40」が生産中止になったというニュースがあって。つい先日も、富士フィルムが「シングル8」の生産からの撤退を発表したわけでして。そんな8ミリフィルム受難の状況で観たからこそ、この映画がよりグッときたのかもしれない。なんとも映画愛に溢れてて、それでいてもの哀しくて、本気でヤバかったッス。8ミリフィルムの挽歌という感じもあるし。
 
 そして蒼井優だ。「ハチミツとクローバー」に続き、この映画でもラストにキメの台詞を言うわけなんだけども、それがまたズッシリとくるわけだ。ホント、そうだよね、まったく人間って奴ぁそうだよな、なんて思いながら、スクリーンを後にしたオイラだ。(壬生)
 
「虹の女神」のサイト

映画「虹の女神」韓国でドラマ化決定?-?goo?映画

裏の広告が決定!

2006-10-16 23:59:46 | Weblog
出るぞ出るぞと言いながらなかなか出ないジャッピー!でありますが。そんな中、裏表紙に載せる広告がようやく決まりました。

今回はいよいよ日本映画です。次号の巻頭2大インタビューである光石研さんと唯野未歩子さんの出演作で、しかも以前の号にインタビュー記事で登場してくださった方が幾人かかかわっている映画であります。来年公開の映画であります。寡作な監督の久々の新作映画であります。

聡明なジャッピー!読者の方なら何の映画かお分かりになったかもしれません。いったい何の映画でしょう? といつの間にか映画検定2級ばりの問題みたくなったりする今日この頃。(壬生)


あの名作が、690円って!?

2006-10-12 04:23:33 | Weblog
うーん・・・。この編集部日記、編集スタッフが5人で回していこうという目論見で始めたのですが、うまく回りませんね。当たり前ですけど、更新が滞っていると露骨にアクセス数が減ってるし・・・。

はーあ、早くジャッピー!の新しいやつ出ないかなぁ、読みてーなぁ・・・なんて自分が作らなきゃ出ないんだけど、それは考えないようにして、編集部に落ちてる他の雑誌をパラパラめくってたら、クリント・イーストウッドのDVD33タイトルが、1500円という安価でキャンペーン発売中だそうです。『アウトロー』も『ブロンコ・ビリー』も『センチメンタル・アドベンチャー』も、1500円で買えちゃうんだ・・・。
これはありがたいよね。僕も何作かは買いますよ。・・・でもさー、「映画を映画館で観よう」ということを大事にしている「ジャッピー!」の僕としては、ちょっと複雑な思いもあるんです。
例えば『センチメンタル・アドベンチャー』。これは、公開時、僕の地元の街では公開されなかったんです。もう悔しくて悔しくて、それで上京しようと決心したんですから。いや、それはちょっと大げさですけどね。
で、東京に出てきて名画座通いを始めたんですが、ある日とうとう池袋の文芸坐(旧です。もちろん)のオールナイトで、『センチメンタル・アドベンチャー』が上映されたんです。ああ、東京へ来てよかった・・・と、しみじみ思いました。
僕の記憶では、音楽映画5本立てオールナイト。『センチメンタル・アドベンチャー』、それからベット・ミドラーの『ローズ』、ウォルター・ヒルの『クロスロード』を観たと思うんだけど、あと2本は覚えてないな。たぶん寝ちゃったんだと思います。
『センチメンタル・アドベンチャー』というと、映画も傑作ですが、僕はあの夜の文芸坐の雰囲気、夜の売店とか、ちょっと怖いトイレとか、翌朝の池袋の街とか、全部一緒に記憶してるんです。ひょっとしたら待ち望んだ映画を、そういう雰囲気の中で観たということで、作品の出来以上の評価をしてしまってるかも知れません。でも、それでいいじゃんか、と思います。映画ってどこで観たとか誰と観たとか、そういうの「込み」ですからね。

なんてことを思いながら同じ雑誌を読んでると、後ろの方のページでサム・ペキンパーの『砂漠の流れ者/ケーブル・ホーグのバラード』ほか3タイトルが、なーんと690円という破格の安価キャンペーン中じゃないですか。・・・ふーん、690円ね・・・。
僕が『砂漠の流れ者/ケーブル・ホーグのバラード』を観たのは、渋谷の・・・と以下、延々と思い出話が続きそうな気がするので、もうやめます。(池田)

『死ぬ10』はないだろ、いくらなんでも!

2006-10-05 03:43:38 | Weblog
まあ、僕も映画は嫌いな方じゃないんで、インターネットの映画ニュースはチェックしてるんですよ。
今日気になったのが、「『死ぬ10』のキャスト・監督が再びタッグを組んだ最新作、『あなたになら言える秘密のこと』に邦題決定!」という見出し。

あの美しい傑作『死ぬまでにしたい10のこと』を、『死ぬ10』と略するのはどうだ。どうなんだ。サラ・ポーリーが夜中のダイナーで書きつづったメモを『死ぬ10』などと略してしまっていいのだろうか。
サラ・ポーリーはどんな想いでメモを書いたのか。病院で医者に余命を告げられた時、彼女は泣き喚いたりせず、静かに「ワオ」と言って、涙をツツツと流した。そして病気を家族に隠して書いたメモ。それを『死ぬ10』って・・・ねえ。

ところで、イザベル・コヘット(新作ニュースではイサベル・コイシェと表記されてます)監督って、『あなたに言えなかったこと』の監督だったんですね。
僕はこの映画も好きだったなあ。リリ・テイラーが出てる映画はおおむね好きなんですが、この映画のリリ・テイラーはブス可愛いかったです。

つまり、ここへきて『あなたに言えなかったこと』『死ぬまでにしたい10のこと』『あなたになら言える秘密のこと』と、なにやら邦題によって無理矢理、三部作のような扱いになってきたわけです。なんですか『あな言え』『死ぬ10』、次はなんだ、『あな秘密』?あんまり語呂がよくないですね。

タイトルはともかく、僕はメチャメチャ楽しみにしています。そのへん誤解のないように!松竹宣伝室様!
サラ・ポーリーといえば、ヴェンダースの『アメリカ,家族のいる風景』も良かったし。(池田)


天軍

2006-09-24 23:41:20 | Weblog
ジャッピー!24号、ようやくゴールが見えてきました。今回の特集テーマは「時間」。原稿もほぼ揃ったいま、編集部はまさに「時間」との戦いに追われているのです。
・・・とかなんとか、上手いこと書いて誤魔化そうと思ったのですが、あんまりいいフレーズが思い付きませんでした。まあ、もう少しお待ち下さい。

時間ってことでいうと、先週末から公開が始まった韓国映画『天軍』という映画も、タイムスリップの映画でした。
韓国と北朝鮮が核爆弾を共同開発。アメリカから没収寸前で持ち出した軍人たちが逃亡中、巨大彗星の影響に巻き込まれ、1572年、朝鮮の戦国時代にタイムスリップ!!あれ?これ原作は半村良さんですか?と思ってしまうほど『戦国自衛隊』な展開です。
戦国時代に来たのは、北朝鮮の将校と部下、韓国海軍の将校と部下、そして女性物理学者。彼らは微妙な関係を保ちながら、現代に帰るべく協力していく。
そんな時、気弱でいい加減だが、不思議なカリスマ性を持った青年と出会う。その男こそ、後に戦国時代の英雄となる李舜臣(イ・スンシン)であることに気付き、農民のために戦おうとする李舜臣に手を貸すことを決意。強力な現代の武器を持った兵士達は「天軍」として、農民たちから崇められる・・・という物語。

これは、李舜臣という歴史的人物が、気弱で迷いのある青年から兵士になっていく成長物語であり、同時に現代の韓国と北朝鮮の関係を考えさせる映画です。
でも、韓国の戦国時代なんて知らないから、李舜臣なんて人物も初めて聞きました。豊臣秀吉が朝鮮に侵攻した時に、日本海軍を撃退させたことで有名な人物なんだそうで(映画でも終わりの方でチラッと日本海軍が出てきます)、日本人的には、なるほど「反日感情」ってのは、秀吉の時代からあるのか、と少々複雑な気持ちにもなりますが・・・。

でも政治的なこと、あるいは歴史的なこと抜きにしても、ユーモアたっぷりのSF娯楽アクション映画として『天軍』は面白い映画です。戦闘シーンはかなりハードですが、全体に笑いがたっぷりあって、そこがいいですね。ラストの兵士達の決意と戦いぶりにはビリビリとシビレます。
そして、韓国兵と北朝鮮兵が、ある特殊な状況に巻き込まれ、協力して戦うというプロットは、もうすぐ公開の『トンマッコルへようこそ』と、対になっている映画という気もします。合わせてどうぞ。(池田)

『天軍』公式サイト

ジャッピー!24号、頑張り中

2006-09-18 22:09:12 | Weblog
毎週土曜日は編集作業日。

先週の土曜日もコツコツと作業を続けてきたわけですよ。原稿も少しづつ集まってきているんですが、まだ全部集まったわけではないんです。ちょいとまずいかな、なんて思いつつ…、なんて言いながら、オイラもあとひとつ、茨城での取材原稿を書かなければいけないんで、人のことは言えないんですけどね。

つうわけで、ラストに向けて、頑張ろうっと。この調子じゃ当初の目標だった今月中の発売は無理そうですが、来月の前半くらいには出せるといいな、と思う今日このごろ。原稿をまだ仕上げていない皆さん、大丈夫ッスよね? (壬生)


日立セントラルという映画館へ取材

2006-09-07 23:04:59 | Weblog
 ども、東京に住むみぶ、というものです。こちらのブログに書くのはお久しぶりであります。

 実は先日、ジャッピー!でオイラが連載している記事の取材で、茨城の水戸、そして日立に行ってきたわけなんです。というのも、東京新聞のこんな記事を見つけたからなのですが。

東京新聞の記事

 浪花節な美談といった具合の記事に興味を持ったオイラはさっそくお話を伺いに行ったわけですよ。ところがこの「日立セントラル」という映画館、単なる地方の古き良き時代の映画館なだけかと思いきや(失礼!)、実は東京の映画館が真っ青になるような成果を成し遂げてきたような由緒正しき映画館だったというんだから、驚きなわけで。やっぱり足を使って現地で話を聞かないと物事ってのは分からないものだよねぇ。

 まあ、詳細は改めて本誌で書くことにしますが、今回も非常に素晴らしい映画好きとの出会いがあったとだけお伝えしておきましょう。

 この連載にはホントにお金で買えない価値あるプライスレスなものをたくさんもらってます。しかも今回で連載は6回目なのですが、意外に自分が地方の映画事情に詳しくなり始めているらしい、ということに気付いたのが収穫でした。ジャッピー!のスタッフとして恥じないように、これからも頑張ろうっと。

 ちなみに先述した東京新聞の記事は結構な反響があったらしく、NHKを始めとして色々なメディアが取材に来ていたらしいです。明日(8日)の夜8時ごろからはNHK(おそらく8時20分の「特報首都圏」という番組ではなかろうかと思いますが)で「日立セントラル」が取り上げられると教えてもらったので、ご興味のある方は是非ともチャンネルを合わせてみてください。(壬生)


安岡卓治プロデューサーと4時間

2006-09-02 07:17:48 | Weblog
ドキュメンタリー映画のプロデューサーとして、
日本映画学校の講師としても有名な安岡卓治さんに取材してきました。

名だたるドキュメント監督たちを呼び捨てにする強面な方でしたが、
彼らに対する、深い愛情が感じられ、
ときおり見せるにこやかな表情が素敵でした。
こんな人に教えられている日本映画学校の生徒さんたちが羨ましい。

ドキュメンタリーっていうと、
どうしても堅苦しく、敷居が高い感じがしますが、
それはこちらの勝手な思いこみであり、
事実、『ヨコハマメリー』や『蟻の兵隊』などは大ヒットしているわけですし、
観客は面白いものを見分ける嗅覚をちゃんと持っている、と言われました。
ドキュメンタリーの未来は暗くない。むしろ明るい。
なんだか勇気づけられました。微力ですが、自分も頑張ろうと思いました。

気がついたら、取材時間は4時間になっていました。
どうやってまとめようかなー。厳しくも嬉しい取材でした。
そんなこんなで24号の「ドキュメンタリー番外地」、
楽しみにしていてくださいね。(中島)

ハイテンション

2006-09-01 21:05:04 | Weblog
あー、終わっちゃったね、夏。
なんか短くなかったですか?今年の夏。なんにも夏らしいことしなかったな。海も見てないし、スイカも食ってない。冷や麦も食ってないし、宿題もやってないし・・・。

と、ローテンションで書き始めましたが、今公開中のフランス産スプラッター『ハイテンション』という映画、もう観ましたか? 僕はこれ、試写で観たんです。怖い映画は苦手だって言ったのに、宣伝担当の方に熱心に誘われて、これで行かないと「アイツ、ビビッてんな」って思われるじゃないですか。行きましたよ、覚悟を決めて。ちょっと遅めについたもんだから、怖いっていうのに一番前に座らされて。もう、チビったって僕のせいじゃないからなって感じですよ。

二人の女子大生マリーとアレックスは、休日にアレックスの実家で勉強に励もうと、車を田舎に走らせる。一方、トラックに乗った殺人鬼が、どうやら同じ地域に向かっている。もう嫌な予感ですよ。
人里離れた森の中の一軒家。そこに現れる殺人鬼。そりゃもう大惨劇の始まりですよ。ワワワワワ、イテテテテ、ヤバヤバヤバ。正直言って、何回か目つぶりました。
チラシなんかだと、化け物っぽい殺人鬼なんだけど、基本的にただのオッサンなんです。動機も目的も全く分からない。ただただ目の前の人間を殺していく、あまりに理不尽な快楽殺人鬼。あー、いやだいやだ。せめて、こういうヤツが殺されるとか、こうして殺人鬼は生まれた、とか分かればまだいいですよ。でも、このオッサン、何だか分かんないけど片っ端から殺すんだよ。しかも、こんなヤツがちゃんと自動車免許持って、トラックに乗って、もしかしたら普通に生活してるのかも知れないという恐怖ね。
でも、なぜかこのオッサン、アレックスだけは気に入ったらしく、殺さないでトラックに乗せて連れ去ってしまう。隠れていたマリーは、アレックスを助けようと、一緒にトラックに乗り込みチャンスを待つ。
怯えて隠れていただけのマリーが、親友を救出するために強さを見せる。ここでグッと映画のテンションが上がる。逃げていた者が、一転して追う立場になるんです。さあ、マリーは無事にアレックスを助けることが出来るのか!?・・・・という映画だと思ったら、ラストにうそぉーんっていうドンデン返しが待っている。えー!?ってことは、あのシーンのドンデンはこうなってて、こっちのシーンのドンデンはああなってるってこと?ってね、まあビックリですよ。
面白いかどうかって、そんなの僕には分かんないです。怖いんです。だから、怖いのが好きな人には面白いんだろうし、怖いのがダメな人には、ま、僕のことですけど、もう映画が終わってからグッタリですよ。ローテンション。
でも「納涼」ってことでは、唯一、夏らしい映画体験だったかなあ。(池田)

『ハイテンション』公開中