前回の話(ハエ対策部門)で、濃厚飼料を与えるべきでないと書きました。その理由は様々ありますけど、結局は「草食獣に草食獣としての食生活をさせる」という、かなり原則的な話です。
しかし、現在日本で乗馬馬の主流になっているサラブレッド君達は、子供の頃から訳分らんサプリだのなんだのを食べさせられてて、腸内細菌叢ぐちゃぐちゃ、胃潰瘍ありあり、という不健康状態が慢性的に続いている、と思われまして、牧草のみの生活に変えて即座に腸内細菌叢が草食獣本来のバランスに戻る、とは思えない。彼らが基本不機嫌なのは、その辺も大きいと思う。で、あげくに疝痛で死去、か。なんだかね。
牛にせよ馬にせよ、どうしてこうハエがわんさかいるんだろうか?今までご紹介してきたのは、ハエがちょっとでも少なくなるように、外側から考える戦法でしたけども、これって、羽がついてるハエの方が有利に決まってますわね。内側からどうにかできないのかしら?そんな事を考えてたら、YOUTUBEで妙な動画を発見したんです。牛舎の動画ですが、ご覧下さい。
この動画は、半袖だから、夏頃撮影されてます。場所は北海道なんだけど、北海道だって夏は暑い。牛がいっぱいいる=ハエもわんさか、の筈が、この動画ではほぼハエが映り込んでない。草だけ食べてるっぽいのに牛は丸々太ってる。体に全く糞がこびりついていない。糞便を貯めてる堆肥舎にもハエがいなさそう、オーナーの方曰く「カラスが堆肥舎の汚水(のはずなんだが)を飲みに来てる」との事。どうなってんの?
この動画は、「活性誘導水」というA飼料の紹介動画なんですが、このアヤシイ水が、牛の腸内細菌叢に働きかけて有用菌を優勢にする、で、消化吸収を改善して、ついでに糞便や尿の性状もよくする、らしい。糞便や尿の臭いがなくなってハエが呼ばれなくなるだけでなく、繁殖もできなくなるようなのだ。堆肥の発酵温度が軽く80℃くらいになるそうで。それじゃ、ウジなんか生きられない。
面白そうなので、試しに自馬に飲ませてみることに。この水、20lで1万ちょい(送料込み)=500mlで250円程度。その辺のちょっとしたミネラルウオーターと変わらない価格だし、何しろ1日当たりの添加量が牛一頭(ホルスタイン700㎏くらいで)70mlというんだもの、馬なら簡単に換算して50mlくらいか。1.5lで1か月持つわけですよ。サプリとしては安すぎます・・・・。どうなるか、後ほどご報告します。いずれにせよ、草食獣については「引き算管理」するべきなんですよね。ついつい「足し算管理」したくなるんですけど。足し算管理ってやり出すときりがない、くせして成果が上がらないから。
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