ジャムの散歩道

ウクレレ、フラ、時々波乗り。
仕事も遊びもそこそこに。
お気楽人生録。

告白

2010-06-30 | 映画
原作:湊かなえ
監督:中島哲也
主演:松たか子

自分のクラスの生徒に愛娘を殺された女教師が犯人に復讐するという話。



気分は春休みのウキウキな3学期終業式後のホームルーム。
そこで松たか子が演じる女教師の告白が始まる。
『自分の娘は事故死ではなくこのクラスの生徒に殺害されたのだ』と。
そして、『少年法で守られた犯人に自分の手で復讐する』と。

この映画の冒頭シーンではすでに愛娘は殺されていて
悲しみや憎しみや怒りを抱えているはずの女教師・松たか子
なのに、ただただ淡々と告白を続ける。
それが逆に怖かった。

子供はいない私だけど、想像するにわが子を失ったとなれば、
悲しみ・憎しみで泣き叫んでもおかしくない。

近づいて見ていたらわからなかったけど、
カメラを引いてみるとその人は大きな山の頂にいた。
みたな・・・(うぅ、うまく表現できない

女教師の淡々した表情の裏には計り知れない悲しみ・憎しみ・怒りがあって・・
それは、ただ言葉で「悲しい」と表現すれば済むようなものじゃなくて・・
もっともっと奥深く大きなものだったのかも・・

棒きれやなんかで殴ったくらいでその気持ちをやっつけられるものではなく
ダイナマイトでもブッ飛ばさなきゃ揺らがない山のような
大きな大きな感情の上に彼女は立たされていたのかも

でなければ、あんな風に復讐をすることは出来ないんじゃないだろうか・・


それにしても・・
生徒が殺人をおかしてしまう経緯はとても単純だ
少なくとも大人の私には「そんなことで?」と思えた。
14歳という年齢にはあれで十分なんだろうか?

そう思うと、誰でもあの生徒になってしまう可能性はある
それは大人の私にもあるのかもしれない


一緒に見に行った友人には小学生の娘さんがいて
女教師の立場にもなれるし、犯人の生徒の母親の立場にもなれる彼女。
見ている最中に何度も「見てると苦しい」とつぶやいていた。

確かに・・
「苦しい」というか、「そこまでやるか?」みたいなとこはあった(笑)
不謹慎だけど復讐劇として展開はおもしろかった。


この苦しさ、冷静すぎる復讐心の怖さ、は是非スクリーンで見て味わって欲しい。

もちろん評価は
『お金出して見てよかった
です

チェイサー

2009-12-19 | 映画
DVDレンタルで観ました~



血生臭い内容と思っていたけど・・あれほどとは・・


デリヘルの元締めをしている元刑事の男。
雇っている女達が突然失踪し誰かが他の組織に売り飛ばしたとやっきに探す。
そして最後にその女達を指名した男を突き止めるが、そこから話が思わぬ展開に・・


どうして韓国映画というのはあんなに凄いのか・・
ハリウッド映画よりも、より迫ってくる感じ。

同じアジア人だからよりリアルに感じるのだろうか?

主人公の犯人に対する憤る気持ち、切なさが凄く伝わってきて
観終わった後に胸がズンと重くなってしまった・・

でも観終わって何も残らない映画が一番最悪なわけで・・
そう言う意味では「いい映画」だったと思うし、
話の展開、構成、文句無しに面白かった。

それから、ちょっと余談だけど
主人公(写真左側)はサザンの桑田さんに似ている。
でもシリアスなシーンでは長門ヒロユキさんに似ていたり
とぼけたシーンでは次長課長の河本にも似てたりして、ちょっと笑える。

まぁそういうのも含めてオススメです

THIS IS IT

2009-11-23 | 映画
マイケルジャクソンの映画を見てきました~

ライブのリハーサルの様子
PVは何度も見たことあるけど
あんなにマイケルを長い時間見たのは初めてで

曲のアレンジ、ダンス、衣装、照明、全てにおいて完璧を求めて
最高のエンターテイメントを作り出そうとするプロ魂

キング・オブ・ポップ。やっぱりマイケルは凄い

完成したライブを見てみたかったなぁ・・
きっと彼自身無念でならないだろうな・・


それにしてもあのマイケルの服
カッコイイのかダサいのかよくわからない

でも・・・誰も着ていない、ザ・マイケルという服を一貫して着続けたことは
それはそれでカッコイイよね~


ホテル・ビーナス

2009-11-12 | 映画
なんとなく眠れなくて・・
ふと、PCに落としたまま見てなかった映画のこと思い出した。

『ホテルビーナス』

SMAP草剛くん主演。
全編ハングル日本語字幕付き。


生きていたいのか死んでしまいたのかわからない男。
飲んだくれの亭主と水商売をしながら寄り添う女房。
母親に捨てられた少年。
夢を見ながら笑顔の裏に闇を抱える女。
そして、何かから逃れてきた男と少女。
行く宛の無い人たちがたどり着いたところ、ホテルビーナス。

人間の弱さとか哀しさとか・・

印象に残ったセリフ
「誰も・・自分の傷には敏感だけど、他人の傷には鈍感なもの・・」

最後何分かまでずっとモノクロで乾いた感じで
見終わって眠れるわけもなく・・

眠れぬ夜には不向きな映画かも・・
まぁ眠気を誘う映画なんて無いんだろうけど・・
でも深夜に見るってのもそれはそれでよかったかなぁ・・
(どっちやねん


どちらにしてもオススメ
朝でも夜でもひとりでも大勢でも、一度お試しあれ。


内容はもちろんだけど音楽も超カッコイイ

主題歌 『 Everybody Needs Somebody』 LOVE PSYCHEDELICO





TOWER.JPでサントラ試聴出来ます

剣岳・点の記

2009-07-05 | 映画
この映画は浅野忠信や松田龍平が出ているということもあったけど
八甲田山や復活の日を撮影した木村大作が監督ということで興味があり
たまたま母親も同じようなことを思っていたようで
久しぶりに一緒に映画館へ
(何年ぶりだろ?)


日本地図作成のための測量
そのために剣岳に挑む男たちの物語。


凄い展開があるわけではない。
ただひたすら山を登る。
雪の中を、断崖絶壁を。

「何のために命を危険にさらしてまで・・」という疑問を抱きながらも
「誰かが行かねば道はできない」という想いで険しい山に挑む。

その姿に感動した。

何気に当たり前に使っている地図だけど
あの男たちがいたからこそで
いろんなことが先祖の苦労の元に成り立っているんだと思った。


そしてまた
美しくて険しい剣岳を映像におさめたこの映画。
危険な場所で演技する俳優さんたちも過酷だっただろけど
それをベストな場所から撮影するために
何十キロもある機材を背負い山を登ったスタッフ
妥協を許さずに撮影した監督
そんな人たちがカメラのこちら側
いわば、観ている私の後ろにいたんだ。
と、上映が終わって最初に思ったことだった。

その人たち全員に拍手を送りたい。


さて、恒例の映画判定は・・

(私の映画の判定基準  1.もう一度観たい   2.妥当な金額  3.金返せ )

1.もう一度観たい


と言うか・・

もっと観たい

「木村大作が監督した作品を」という感じかな・・


マンマ・ミーア

2009-02-15 | 映画
年間にいくつか舞台を観にいく私ですが、どちらかというとミュージカルは苦手で
劇団四季がやっていたマンマミーアにはまったく興味がなかったわけで・・
でもなんだか予告とかを見ると楽しそうだし・・ってことで

メリルストリープ主演の映画「マンマ・ミーア」を観ました~
そう、あの、アバの曲が全編で流れるミュージカル映画です。


感想は・・・メリルストリープってなんでもやるなぁ・・・(笑)


あのセリフの途中から意味なく歌い出すところがどうも納得できなくて・・
(ミュージカルってのはそういうもんだけど・・

でも彼女のはっちゃけぶりがあまりにも可笑しくて
「納得できない」なんてお堅いことはどっか吹っ飛んでしまって
歌い出すたびに大笑いしてしまった
(笑わせるために歌ってんじゃないんだろうけどね・・


これを観たら・・
落ち込んでいても元気になれるし
そうでない人はより元気になれる
そんな映画かなぁ~

これのサントラが結構売れてるらしいけど
買いたくなる気持ちよくわかる
映画が終わった瞬間から「もっとアバ聴きた~い」ってなったもの

アバ最高



さて、恒例の映画判定は・・

(私の映画の判定基準  1.もう一度観たい   2.妥当な金額  3.金返せ )

1.もう一度観たい


DVDが出たら、友達とか集まってビール飲みながらノリノリで観たら絶対楽しいと思う
飲んで笑って歌って踊って
ホームパーティーにもってこい?ですね

バンテージポイント

2008-10-04 | 映画
少し前ですがDVDで観ました。

あらすじは・・・
スペインのサラマンカで開催される首脳会談。
大群衆を前に広場でテロ撲滅のスピーチを行う米大統領。
突然、何者かに狙撃され広場はパニック状態に。
その中で、狙撃の瞬間を目撃したのは8人。
犯人はいったい誰なのか・・





8人の視点で大統領狙撃の真相に迫るというものだが・・
狙撃前から狙撃後の時間を8人を主人公に繰り返し描かれるわけだけら
飽きてくるかと思いきや全くそんなことは無くて
ひとつ、ひとつと真実が明になってきて
最後にはそれが繋がって結末をむかえる。

いや~めちゃめちゃ面白かった。
これほど劇場上映を見逃したのを後悔した作品は無い。
いや~大きいスクリーンで観たかったなぁ。

ま、でもDVDでも十分楽しめるので
テンポのいいサスペンスを観たい人におススメです。

クワイエットルームにようこそ

2007-11-15 | 映画
原作・脚本・監督  松尾スズキ

主な出演者  内田有紀 宮藤官九郎 蒼井優 大竹しのぶ りょう 妻夫木聡


 フリーライター明日香(内田有紀)は、ある日、目が覚めると見知らぬ部屋にいた。
 そこは“クワイエットルーム”と呼ばれる隔離された閉鎖病棟。
 そこでさまざまな問題を抱えた患者たちと出会う・・


目覚めたら見知らぬ部屋にいて、そこがどこだかつきとめるスリリングな話だと思っていた。
が、その期待は始まってすぐに裏切られた。
看護婦から薬物とアルコールの過剰摂取により病院に運び込まれたと告げられてしまうのだ。

おいおい、ラストまでどうやって引っ張るのよぉと思っていたら
あれよあれよと引き込まれてしまった。

前半笑わせて、後半黙らせる。

その流れはある意味主人公(内田)の心境に似ていると思う。

突然とんでもない事に遭遇すると「マジで?冗談じゃないよ・・」なんて薄っすら笑いが出るけど、
段々、事態の深刻さに気づいて凍りつく。みたいな・・



さて、恒例の映画判定は・・

(私の映画の判定基準  1.もう一度観たい   2.妥当な金額  3.金返せ )

    1.もう一度観たい


松尾さん好きだけど舞台人が作る映画ってどうなん?って思ってたこと謝ります。
松尾さん、ごめんなさい。


幸せのレシピ

2007-10-23 | 映画
先日レイトショーで観ました


キャサリン・ゼタ・ジョーンズが仕事一筋のシェフ役?
なんかピンとこないなぁ・・・
どちらかというと
胸の開いたドレスで男性に熱い視線を注ぐ
といったイメージだけどなぁ・・

そんな感じで映画館へ

でも・・・
全てに完璧を求めるあまり他人をなかなか受け入れられず
仕事に没頭していて恋愛するの忘れてしまっている
そんな女性を上手く演じてたな・・

『マスク・オブ・ゾロ』に出演して一躍注目を浴びてから約10年
彼女もそれなりに歳をとりました
アップになるとお肌もそれなりに・・
(人のことは言えませんが・・
それが、『女の乾いた感』を余計にかもし出してたかも・・



さて、恒例の映画判定は・・

(私の映画の判定基準  1.もう一度観たい   2.妥当な金額  3.金返せ )

    2.妥当な金額


まぁDVDでもいいかもしれないけど
映画は映画館で観た方が絶対おもしろいと思う!

映画館へ行こう!

2007-10-17 | 映画
ワーナーマイカルシネマズのワンコインアンコール上映

ワンコイン(500円)で映画が観れる

なんて素敵なんでしょう~


そこで、
DVDでも観たけどもう一度観たくて・・
かもめ食堂を観てきました

2回目というのは、ストーリーはわかっているから(忘れてるとこもあったけど
ちょっと違った楽しみ方が出来る

食堂にあるキッチン道具をこまかく見たり
登場人物の表情をより深く見たり

前回見たときは、どうしてフィンランドを選んだのかが気になって仕方なかった
自分らしくいられる場所がフィンランドだったのかな?
そんな場所があるなら行ってみたい・・なんて・・

でも今回は場所がどうというよりは
時間の流れというか・・時間の使い方というか・・

「やりたい事をやる=したくない事はしない」という主人公だけど

したくない事を頭から完全に拒否してしまうではなく
試しにやってみようかな?ぐらいの
視点を少し変えて物事を見るような感じで

面倒だなぁ大変だなぁということも
その過程をおもしろがってしまう
その時間を無駄にしない

そんなところが主人公にはあるように感じた

肩の力が抜けている彼女だけど、ある意味これはかなり貪欲なことだと思う
でもこんな生き方すれば後悔しないだろうな・・

なんて


でも、やっぱり、
映画は映画館で観るのがいいわ~