時の観察者 no つぶやき

世の中嘘ばかり。何が真実なのか?

ビスフェノールA基準以下でも胎児に影響

2008-05-14 18:37:32 | 生活
プラスチック製品の原料に使われている化学物質「ビスフェノールA」

現行の安全基準以下でも
胎児や新生児に影響を与える?!!

国立医薬品食品衛生研究所などがラット実験で確認したようだ。
厚生労働省はこのデータを踏まえ、内閣府の食品安全委員会に評価を諮問する検討に入ったらしい。

実験は、
母ラット妊娠6日目から出産後20日まで、
ビスフェノールAを毎日投与、5つのグループに分け
与えない群と比較した。

胎盤や母乳を通じた影響をみるため、生まれた子の発情期など性周期を約20匹ずつ長期間観察。

大人に相当する生後7カ月にて比較、
1. ---人の1日摂取許容量の体重1キロ当たり0.05mg、
2. ---0.005mg
3,4,5. ---40mg以上
計5群の子ラットに発情期が続くなど乱れが起きたようだ。

ビスフェノールAについて環境省は2004年、
魚類で内分泌かく乱作用が推察されるとしたが、人への影響は認められないとしている。

衛生研の毒性部長は
「性周期の異常は、ビスフェノールAが中枢神経に影響を与えたためと考えられる。大人は影響を打ち消すが、発達段階にある胎児や子供には微量でも中枢神経や免疫系などに影響が残り、後になって異常が表れる可能性がある」と分析しているようだ。

ビスフェノールAについてアメリカ政府は2008年4月、
「胎児や子供の神経系や行動に影響を与えたり、女子の早熟を引き起こす恐れがある」とする報告書をまとめている。
カナダ政府もビスフェノールAを含むプラスチック製哺乳瓶の輸入、販売、広告を禁止する方針を示しているようだ。

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「ビスフェノールA」が良い悪いという実験結果も大切であるが、
どこに使われているのか、一般人には分からないのが現状である。

「体に悪そうだ」と言われても、どう防いだらいいのだろう。
自分ではプラスチック製品を使っていなくても、
加工食品などはもしかして製造過程で使っていて、食品に溶け込んでいるという可能性もあるように感じる。

ときどきテレビなどで、食品に使うために製造されたものでないプラスチック製バケツなどを使って食べ物を加工しているところを見かけることがある。
また新聞紙などを下に敷いて、食べ物を加工したりしている人も多いはずである。インクなどもけっこう体に害がありそうだと思うのだが・・・・。

ちょっとしたことであるが、自分の身の回りことを考え直してみる必要があるのではないだろうか。

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ビスフェノールA (bisphenol A) :芳香族化合物。フェノールとアセトンの反応によって合成。
1930年代には合成エストロゲン(女性ホルモン)の1つとして研究されていたが、当時ジエチルスチルベストロールがエストロゲンとして強い活性を持つことが明らかにされたため、ビスフェノールAが合成エストロゲンとして使われることはなかったという代物である。最初から女性ホルモン様作用があることは分かっていたというものである。

現在、ポリカーボネート製のプラスチックを製造する際のモノマーや、エポキシ樹脂の原料として利用。ポリ塩化ビニルの可塑剤。
ポリカーボネートの用途はサングラスやCDから水・食品の容器まで多くの日用品にわたり、壊れにくいため哺乳瓶にも使われている。歯科治療用の歯の詰め物や、缶詰の内側を被覆するエポキシ樹脂の中にも含まれているようである。

ちなみにジエチルスチルベストロールは安全な切迫流産防止剤として使用されたのだが・・・・
摂取者に乳がん発生、胎児暴露者では性器の発がん・性器形成不全など。男性においては性器形成不全・精子濃度低下・不妊などが報告され、今ではIARC発がん性リスク一覧のGroup1に分類されている。
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