時の観察者 no つぶやき

世の中嘘ばかり。何が真実なのか?

イヌサフランで男性死亡

2008-05-28 09:37:48 | 生活
観賞用のユリ科の植物「コルチカム」(別名イヌサフラン)の球根や葉を食べた人間や犬が中毒死する事故があったようだ。
「コルヒチン」が原因らしい・・・

5/27、国民生活センターから、「日本種苗協会」に、有毒性が分かる表示の徹底などを要望しているらしい。

2007年4月には、新潟県の夫婦がイヌサフランを食用山菜のギョウジャニンニクと間違えて食べ50代の夫が死亡。
2008年1月、福岡県で「犬が球根を掘り返して食べ、血を吐いて死んだ」という相談があった。
その他、岩手や北海道でも食べた後、下痢や嘔吐などの中毒症状を起こした例があった。

イヌサフランは夏植えの球根で7月ごろ出回り、秋にピンク系や白い花を咲かせる。
土に埋めなくても咲くため「球根を転がしておくだけでいい」と販売されるケースもあるらしい。

球根や葉に含まれているコルヒチンで呼吸困難などを起こし、死に到る。
球根はジャガイモやタマネギ、葉はギョウジャニンニクに似ているらしい。

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コルヒチン(colchicine)
ユリ科のイヌサフラン(Colchicum autumnale)の種子や球根に含まれるアルカロイド。
リウマチや痛風の治療に用いられている。
毒性も強く下痢や嘔吐などの副作用を伴う。
現在は主に痛風に用いられる。

種なしスイカの作出にも用いられているらしい。
スイカは本来二倍体(染色体数2n)。二倍体スイカを発芽後にコルヒチン処理し、倍加させ四倍体(4n)に・・・。
四倍体の雌しべに二倍体の花粉を授粉させ、三倍体(3n)の種子を作る。
この三倍体を育て結実させると、種子が正常に発育しないため、種子のないスイカができる。

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毒になりうるということは、たいてい薬にもなっている。
結局は、量の違いということだけだろう。

昔は、こういう天然毒に関しては、言い伝えや経験からほとんどの人が知っていたように思う。
しかし、今は、自然に接することがない人も増え、長年の経験を持った人からの伝承もなくなってきてしまった。
「コルヒチン」や「イヌサフラン」は毒であると知っていても、それを見分ける能力はない・・・その逆も・・・といった知識細分化も問題かもしれない。「知識はあっても知恵はなし」状態である。

しかし、種なしスイカが何かいかがわしいもののような感じもしてきた・・・
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農薬自殺の男性嘔吐で有毒ガス

2008-05-22 10:30:35 | 事件・事故
5/21 午後10時50分
熊本市長嶺南の熊本赤十字病院に、
農薬を飲んで自殺を図ったとみられる農業の男性(34)が搬送。
男性は、救急救命センターで治療を受けていて・・・嘔吐。

吐しゃ物から強い塩素系ガスが発生し、
近くにいて吸い込んだ医師や救急患者ら46人が体調不良を訴えたようだ。

男性は間もなく死亡。

救急受診中だった女性患者を含め11人が入院して治療を受けているらしい。
2人は呼吸困難などで重症だが命に別条はないという。
35人は軽症で、快方に向かっているということのようだ。

処置をしていた救急副部長は「現場はパニック状態だった。刺激臭で息ができなかった」と・・・。

自殺した男性は、自宅にあった、劇物指定されている農薬「クロロピクリン」を飲んだようだ。


--- クロロピクリン(クロルピクリン) ---
塩化ピクリン:トリクロロニトロメタン

当初は毒ガスとして開発された。
1918年に燻蒸剤として有用であることが判明し農薬として使われるようになった。
日本では1946年から生産され、1948年に登録されている。
殺菌・殺虫剤(商品名:クロールピクリン、クロピクなど)。
米穀類倉庫の燻蒸、畑地の土壌燻蒸剤として使用されている。

空気より重く表を漂うため、土壌燻蒸した周辺住民に目や喉の刺激を受けることがあるようだ。
ちなみに中毒症状は、めまい、悪心、嘔吐、呼吸困難、ふるえ、複視などなど・・・

また水道用原水に含まれるフミン酸が塩素処理の際にクロルピクリン化することもあるようだ。

もともと毒ガスとして開発されたものなので窒息性毒ガスとしても比較的有名であり、第一次世界大戦中にはホスゲンとともに使用されていたものらしい。

作物には残留しないという理由で、慢性毒性の試験は免除されている?!ようだが・・・・
穀物倉庫や、かなりの頻度で畑で使用していることを考えれば、そろそろこの農薬の慢性毒性も調べた方が良いとは感じるのだが・・・
ちなみにラットやマウスの実験では、多く投与した群で寿命が短くなるというものがあるらしい。

とにかく、最近、毒性のある物質により自殺し、
その人を助けようとした人たちに被害が及ぶということが相次いでいる。
どうしたら、このようなことを解決できるのだろうか。
58/42

椎間板ヘルニアの新原因遺伝子発見

2008-05-15 18:09:44 | 
腰痛の大きな原因となっている椎間板ヘルニアの原因となる遺伝子を、
独立行政法人理化学研究所(理研)と慶大、富山大、京都府立医大、熊本大の研究チームが発見したらしい。

椎間板の変性による腰痛や椎間板ヘルニアの画期的な治療法、治療薬の開発につながると期待されており、アメリカの科学誌「American Journal of Human Genetics」に掲載されたようだ。

椎間板ヘルニアは、加齢に伴う椎間板の老化現象がもとで発症と考えられている。
腰痛や坐骨神経痛に加え、下肢の筋力低下や感覚障害などの症状を起こす。

日本では100万人以上が椎間板ヘルニア。
厚生労働省のデータによると、椎間板ヘルニアによる入院患者は1000人当たり7.4人だそうだ。

椎間板ヘルニアの発症には、複数の遺伝子が関与しているとみられ、これまでに幾つかの原因遺伝子が報告されてきたが・・・
原因は依然として不明!!。

理研などの研究チームは、
椎間板ヘルニアの遺伝的因子を特定するため、
患者847人と疾患にかかっていない被験者896人を対象に、大規模な相関解析を実施。

その結果、
「トロンボスポンジン2(THBS2)」という遺伝子が、
椎間板ヘルニアと最も強く関連していることが分かったようだ。

さらに、病気になりやすいタイプのTHBS2を持つ人は、持たない人に比べて約1.4倍も椎間板ヘルニアになりやすいらしい。

椎間板ヘルニアの原因遺伝子は複数で、THBS2以外にも多く存在している。

研究チームは過去の研究結果から、
THBS2は「マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)」と結合すると、
その活性を抑制するとされているため、結合が弱まるとMMPの活性が強まって椎間板が変性し、
椎間板ヘルニアになりやすいと想定。

MMPについても相関解析を行ったところ、
「MMP9」という遺伝子が椎間板ヘルニアと強く関連しているらしい。

さらに、病気になりやすいタイプのTHBS2とMMP9を併せ持つ人は、持たない人より約3倍も椎間板ヘルニアになりやすいことが判明したようだ。

理研ゲノム医科学研究センター骨関節疾患研究チームリーダーは、
「今後、国際研究協力を展開することで、THBS2とMMP9の両遺伝子が世界中の多くの患者にどのような意義を持つかを明らかにしたい。また、両遺伝子が関連する代謝経路を重点的に解析することにより、椎間板ヘルニアの病態を分子レベルで明らかにし、新規の治療法や画期的な治療薬の開発に発展させたい」と述べているようだ。

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椎間板ヘルニアは遺伝するのか??!!!
親がその遺伝子を持っていると子供もなる?!ということか。

椎間板ヘルニアに罹りやすいという点では、遺伝子が関係しているということは合点がいくが・・・、
本当にそれだけで発症するのだろうか。

何かもっと別な問題が腰痛のきっかけになっていると感じるのだが・・・
96/53

ビスフェノールA基準以下でも胎児に影響

2008-05-14 18:37:32 | 生活
プラスチック製品の原料に使われている化学物質「ビスフェノールA」

現行の安全基準以下でも
胎児や新生児に影響を与える?!!

国立医薬品食品衛生研究所などがラット実験で確認したようだ。
厚生労働省はこのデータを踏まえ、内閣府の食品安全委員会に評価を諮問する検討に入ったらしい。

実験は、
母ラット妊娠6日目から出産後20日まで、
ビスフェノールAを毎日投与、5つのグループに分け
与えない群と比較した。

胎盤や母乳を通じた影響をみるため、生まれた子の発情期など性周期を約20匹ずつ長期間観察。

大人に相当する生後7カ月にて比較、
1. ---人の1日摂取許容量の体重1キロ当たり0.05mg、
2. ---0.005mg
3,4,5. ---40mg以上
計5群の子ラットに発情期が続くなど乱れが起きたようだ。

ビスフェノールAについて環境省は2004年、
魚類で内分泌かく乱作用が推察されるとしたが、人への影響は認められないとしている。

衛生研の毒性部長は
「性周期の異常は、ビスフェノールAが中枢神経に影響を与えたためと考えられる。大人は影響を打ち消すが、発達段階にある胎児や子供には微量でも中枢神経や免疫系などに影響が残り、後になって異常が表れる可能性がある」と分析しているようだ。

ビスフェノールAについてアメリカ政府は2008年4月、
「胎児や子供の神経系や行動に影響を与えたり、女子の早熟を引き起こす恐れがある」とする報告書をまとめている。
カナダ政府もビスフェノールAを含むプラスチック製哺乳瓶の輸入、販売、広告を禁止する方針を示しているようだ。

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「ビスフェノールA」が良い悪いという実験結果も大切であるが、
どこに使われているのか、一般人には分からないのが現状である。

「体に悪そうだ」と言われても、どう防いだらいいのだろう。
自分ではプラスチック製品を使っていなくても、
加工食品などはもしかして製造過程で使っていて、食品に溶け込んでいるという可能性もあるように感じる。

ときどきテレビなどで、食品に使うために製造されたものでないプラスチック製バケツなどを使って食べ物を加工しているところを見かけることがある。
また新聞紙などを下に敷いて、食べ物を加工したりしている人も多いはずである。インクなどもけっこう体に害がありそうだと思うのだが・・・・。

ちょっとしたことであるが、自分の身の回りことを考え直してみる必要があるのではないだろうか。

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ビスフェノールA (bisphenol A) :芳香族化合物。フェノールとアセトンの反応によって合成。
1930年代には合成エストロゲン(女性ホルモン)の1つとして研究されていたが、当時ジエチルスチルベストロールがエストロゲンとして強い活性を持つことが明らかにされたため、ビスフェノールAが合成エストロゲンとして使われることはなかったという代物である。最初から女性ホルモン様作用があることは分かっていたというものである。

現在、ポリカーボネート製のプラスチックを製造する際のモノマーや、エポキシ樹脂の原料として利用。ポリ塩化ビニルの可塑剤。
ポリカーボネートの用途はサングラスやCDから水・食品の容器まで多くの日用品にわたり、壊れにくいため哺乳瓶にも使われている。歯科治療用の歯の詰め物や、缶詰の内側を被覆するエポキシ樹脂の中にも含まれているようである。

ちなみにジエチルスチルベストロールは安全な切迫流産防止剤として使用されたのだが・・・・
摂取者に乳がん発生、胎児暴露者では性器の発がん・性器形成不全など。男性においては性器形成不全・精子濃度低下・不妊などが報告され、今ではIARC発がん性リスク一覧のGroup1に分類されている。
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