goo blog サービス終了のお知らせ 

ハハモドキ

19年前、長男の誕生記念に始まり、途中、乳がん闘病記。次男の不登校をきっかけに再開。

ハセプ治18C/05+ホ139

2014-02-26 13:36:35 | 乳がん(入院・外来治療)
最後の入院、その退院日。

ダーお迎え。印刷所へ向かってもらう。念校戻し。

帰宅。煮物などで昼食の後、午後、校正&リライトの仕事。医療系の講演(口語)を読みやすい文章に修正する仕事。やっぱり楽しくてたまらない。集中して夕方、納品。

計22回に及んだ入院。みんなよく頑張った! 夜はご褒美ディナーで焼肉「極味や」。いざ「乾杯!」という際に着信あり。席を外して電話対応。さっき納品したばかりのクライアントから、同じ医療系お仕事、しかも3本まとめての打診。これまでの最高のコスパだったのにありがたすぎる! 夢かと思ってクラクラした。

他の焼肉屋と迷ったけど、やっぱり安くておいしかった。レモンハイ→赤ワインで気持ちよく酔う。

帰宅し、詳細資料を読み込んだ後、先ほど電話いただいたクライアントと酔った頭で金額交渉。

男どもは揃って「ドンキーコングリターンズ」に夢中。私が家を空ける度に、ゲームソフトが増えている。パパと子どもたち2人と小遣いを出し合って購入しているらしい。微笑ましいったら。

ハセプ治18C/04+ホ138

2014-02-23 22:34:00 | 乳がん(入院・外来治療)
1時半頃眠り、6時半に普通に目が覚めたけれど、二度寝してしまい、8時過ぎ起床。ここ2日続けた朝食前のスクワット50回&排便はできず。

また日勤の看護師を待って、食堂で仕事。昨日も食堂で2人きりだったおやじに、「精がでますな、まさかゲームじゃないんでしょうが…」と言われ、「仕事です!」とムッとして言い返す。心の中では、くつろいでテレビ見たいだろうに邪魔者がいてごめんなさい…と思っているんだけどね…ま、実際おやじはテレビ見てるわけだけど、小さな音にしてくれてるのがわかるのだ。

昼ご飯のあと、婦人科にいるKさんに、今から遊びに行っていいですかとメールして会いに行く。自販機でコーヒーを買いながら私の顔を見ずに彼女は言った。「私が2回も会いに行ったけど話せなかったから、気を使ってメールくれたんでしょう?」。鋭い!(昨日彼女が来てくれた時には私はMちゃんと面会中だったのだ)こういう神経の細やかさが好き。

いい天気だから庭を散歩しましょうと言われ、福岡の冬には珍しい太陽の光を浴びながら、ベンチでおしゃべり。知らなかったけど、彼女も酒飲みだったのだ。スッキリしたい時は、ワインに炭酸入れると美味しいよと言っていた。しかし、相手は60歳でしょう、何でこんなに落ち着くんだろう。仲良くなるのに、つくづく年齢は関係ない。言葉やまなざしの端々に優しさが滲み出る、あったかい彼女にとことん甘えてみたくなった。そして、自分の母とは全く違うのに、「お母さんみたい」「こういう人がお母さんだったら…」と思ってしまった。

戻ってテレビを見ていたら、部屋がざわついた。ハッと振り返ると、やっぱり!数日前に両胸全摘同時再建手術をしたばかりのRちゃんが立っていた。知らなかったが、同時再建の痛みはハンパないらしい。加えて、昨日はLINEで、手術後は発熱と痛み止めによる吐き気で死んでいたと言っていた。なのに、治療を全部終えた私を称えてくれる彼女。信じられん!なんという強さ、優しさ。私が入る前に私のベッドにいたらしく、同部屋のみんなも、回復ぶりに驚きつつも安心した様子。しかし、ダンナさんの希望で決断したという同時再建…。申し訳ないが、私は考えれば考えるほど、ダンナが憎くて仕方なかった。

たかじんや鑑定団を半ばウトウトしながら見ていたら、オルゴール療法を教えてくれたSさんより電話あり。心から御礼を言う。

17時前、これまで何度も見舞ってくれた、かつての同部屋Fさんが最後だからとまた来てくれた。ありがたい。

夜はモヤさまを消して、同部屋のおしゃべりに参加した。伊都きんぐのあまおう丸ごと一粒入りどら焼き「どらきんぐ・生」をいただいて初めて食べた。皮、美味!

ここにも、ダンナの希望で同時再建した人がいた。そして、乳がんを職場に告白して仕事を失った人がいた。乳がんに限らないと思うけれど、重篤な病気は様々な問題を浮き彫りにする。戦う相手は、病だけではない。

私はつくづく恵まれている。今日も心の中で、「ありがとう」を何度も何度も念仏のように唱えた。

ハセプ治18C/03+ホ137

2014-02-23 22:12:42 | 乳がん(入院・外来治療)
一般的に病院では暇とされる土日。

日勤看護師が回ってくるまでは部屋にいて、世間話。今回のメンバーもかなりよい。というか、何度にもわたる入院を通し、周囲を気にしない、周囲に振り回されない精神的なタフさが身についたのだと思う。やはり、私には必要な修行だった。神に感謝する。

午後、Mちゃんが子どもの耳鼻科ついでに寄ってくれる。3月から働き先が決まったとのこと。離婚調停も無事済んだし、最初に会った時と比べると、すごい進展だ。時は流れた。

夕方からまた食堂で仕事。なんとか一通りざっくり見ることができた。

夜は21時から消灯後も山田太一ドラマ。いい俳優のいい演技で最後まで安心して見られた。しかし、最後の最後で膝を打った。震災をテーマにした、「泣けなかった、泣くことを許されなかった人たちに光を当てた物語」。この視点だけで本当に凄い。泣いた人もいっぱいいたけれど、そうできなかった人たちもたくさんいて…それがあの震災なのだ。反原発や避難者の集まり等でよく聞く、つまり被災した人も被災しなかった人も、「みんなが傷ついてる」。自分なんか誰々に比べたら…などと思う必要はない、「全員が当事者なのだ」。

ハセプ治18C/02+ホ136

2014-02-22 20:59:32 | 乳がん(入院・外来治療)
最後のハーセプチン&治験薬投与。また失敗され、二度針を刺されたけど、関係ない。もう、これで本当に終わりだから。

ホルモン療法はいつまで続けるかまだ迷ってるけど、最初の手術から一年半に及ぶ治療を通して、三大治療の限界をつくづく感じた。私は仮に今後転移再発したり、他の癌が見つかっても、病院にはかからない。絶対に。

投与を終えた午後はだるくて熱っぽく、夕方まで布団をかぶって、横になっていた。本当は仕事を進めたかったけど、今日だけは休むことを自分に許した。

担当医に呼ばれ、パソコンの前で次回外来の予約を一緒に取る。「Kさんは本当に何もなく終わりましたね!CTも問題なかったし!」と無邪気な満面笑みで言われ、改めてこの人にはやっぱり心を許せないと思った。医療って、知識でも技術でも、ない。どれだけ人の心に寄り添えるかってことでしょう。20回以上も点滴で化学療法した人に、患者だって誰だって、「たいへんだったね、よくがんばったね」って言うだろう。少なくとも、大好きだった前の担当医なら、そう声をかけてくれたはずだ。

夜は何してたっけ?

そうだ、昼間休んだからすっかり元気になって、消灯後、仕事がしたくてしたくて、クラウドサービスに登録して、ネーミングとか考えて送ったりしてたのだった。

とにかく今、仕事が楽しくてたまらない階段もラクラク登れるし、気力も体力もみなぎっている感じ。健康に生きていられる喜びを噛み締めている。

ハセプ治18C/01+ホ135

2014-02-21 09:36:54 | 乳がん(入院・外来治療)
あっくん37.2度。目の腫れも治まり、完全回復の様子だが今日まで保育園お休み。

降りた仕事の代わりだろうか、実は新しい仕事が思いもよらぬところから突然入った。ありがたいが、月曜アップなのでまた入院中に作業しなければならず、すこしでも早くとりかかりたい。

入院は14時からだが、早々に車を出してもらい、送り出してもらう。途中のスタバで、資料読み込む。念願の医療系。勉強にもなるし、すごく楽しい!

午後、採血ののち、久しぶりのCT。造影剤、全身が熱くなって、気持ちわる~。血管が硬くなっているため採血もうまくいかず、3人がかり。最後だし、お世話になった色んな看護師さんに会えてよかった。

CTからの帰り道、もう病院で会うはずのない人に会った。以前、非浸潤で術後は放射線のみ、超早期の乳癌で同部屋になった女性だった。不正出血があり、今度は婦人科に検査入院なのだそう。乳がん仲間が昨年末に亡くなったと知らされた。

食事前、廊下で主治医にバッタリ会って、そのまま相談室へ。

先日のマンモや今日のCT含め、術後初めての検査の結果が出たのだった。

結果。肝、膵、腎等すべて明らかな転移なし。左乳房に小さな石灰化と左肺に小さな点があるが、それらは手術前からあったもので、大きさにも変化なしなので、悪いものではない。肺は、昔に風邪や何かで悪くした名残だろうとのこと。また、子宮が少し大きいが、年齢的には問題ないと。

しかし、質問してみたら、ホルモン治療によりリスクがあがる子宮癌や、胃や腸などの消化器系は、内視鏡などで中から見ないと小さいものはわからないのだそうだ。なーんだ、CTって結局万能じゃないわけね!

まぁ、もう万が一、転移や再発があっても二度と病院のお世話になるつもりはないから、別にいいんだけどさ。それより、我が身の頑丈さに感嘆した。

夜、ベッドで校正していたら、私以外のメンバーに加え、他の部屋からもわらわらと人が集まり、集会所状態となったので、こりゃたまらんと食堂へ退散。

結果、仕事が進んで助かった。

クタクタに疲れているのに、夜はなかなか眠れず。

ハセプ治17C/05+ホ117

2014-02-04 00:13:57 | 乳がん(入院・外来治療)
朝、もう一人の同部屋女性と話した。

31歳から7年間、4度再発を繰り返し、抗がん剤、全身放射線にて治療。今回、排尿排便ともにストーマにしたとのこと。手術は11時間を要し、放射線を経た体は傷が癒着せず、約2ヶ月の入院。本人明るいけど、壮絶。

結局、私は、癌なんか治るものだ、たいしたことないとたかをくくっている面が正直あるのだけれど(そう思わないと気持ちが沈んでやってられない)、前回の入院で出会った肺癌末期の女性といい、癌をなめるなよ、という天からの声なのだろう。

ダーお迎え。やっと彼とも普通に話ができるようになった。これまでは、不機嫌がデフォルトだったからなぁ。自分も話したくなかったし、第一笑えないし、こんな自分と話していてもつまらないだろうという気持ちがどこかにあったのだ。でももう関係ない。それから、やっぱり最近このブログは読んでないようだ。うしし。

帰宅し、初めて設置された食器棚を見る。イイ!

思ったよりでかくないし、威圧感もない。少しキズがある使い込んだ感じもちょうどいい。眺めるたびに、幸せな気持ちになる。かなり免疫力上がっていることだろう。

そんなこんなで片付け。そして、一人、先に残り物でお昼。ほうっておいたら、ダーは眠ってしまった。

私も疲れて眠る。よだれが出ていた。

あっくんを迎えに行き、家に届け、一人木の葉モールへ。アバシで夕食のカレーを買って帰る。

夜は、小分けパッケージの豆を一人一袋ずつ持って、ケチくさい豆撒き。だって、食べられない豆を買うのは嫌なのだ。食べられる豆はいま貴重だから外に撒いたらもったいないし、第一、掃除がたいへんだ。

ハセプ治17C/04+ホ116

2014-02-02 23:44:57 | 乳がん(入院・外来治療)
朝イチで私の体に起きた変化を彼女に話した。

すると、今日はオルゴールを足裏に当てて聴いてごらんなさいと言われ、素直にやり、その後、耳に直接オルゴールを当てて2回目を聴いた。今日も咳が出た。

あとは、宿題じゃなくて、掲載店探しの仕事を食堂で。プライベートじゃないと、大好きな美味しい店探しも、気が乗らない。まったく勝手なことだ。やらされてると思うから腹が立つのだ。好きでやっていると思えばいい。それだけのこと。

ハセプ治17C/03+ホ115

2014-02-02 23:44:35 | 乳がん(入院・外来治療)
昨日温熱の話をした同部屋68歳女性。今日はもう一人が外泊で朝から2人きりだったので、さらに色々な話をほぼ消灯までしたのだけれど、驚くべき接点や気づきがあり、私はこの女性に会うために今回婦人科に来たのだと確信した。

洋裁師、犬、ストレスに弱い性格、男の子の子育て、偶然の不思議の話。試練は神様に試されているのだと、前回会った女性がくれた資料と同じことを言っていた。50代はまだまだ本当に元気、いちばん充実するわよ!と言ってくれた。

互いにあまり生きることに執着がなく、でもそれじゃダメよね、あと12年、彼女は80歳、私は60歳を目標に生きようと言いあった。

そして極めつけは、彼女がやっているというオルゴール療法。いま、誰もいないから一度聴いてごらんと、胸の上にオルゴールを乗せられ、横たわって目を閉じ、10分ほど耳を澄ませた。

この飽きっぽい私が、微動だにせず、じっと最後まで聞き入った。途中、咳が出始めた。私は中に溜まった澱が出る時、咳が出るのだ。耳から入る音だけではなく、音の響きが重要らしい。最近調子があまりよくない、心臓や胃に当てたら、心なしか軽くなった感じ。脳はモヤモヤが取れ、明らかに晴れた感覚があった。そして、いちばん驚いたのが、しつこい足裏の痺れが軽くなったこと!

なんでオルゴール聴くだけで足裏の痺れが?気のせいかと何度も思ったけど、「痺れがないって、こんなにラクなんだ!」という喜びが体の奥から自然と湧き上がってくる。つまり体は効果を実感しているのだ。

驚いた。様々な症状を解消してくれた温熱でさえ消せなかった痺れを、たった一回で!しかも、今まで色々調べてきたのに、まったく知らなかった療法を、たまたま入院した婦人科で同部屋になった人から教えてもらうなんて!にわかには信じがたい話だが、実は彼女の癌はとっくに消滅していて、それでも念のために手術をしたが、やっぱり癌は見当たらなくて、医師も首をかしげているのだそうだ。

かなりの目からウロコ。早速消灯後にネットで調べ、開発した先生の講演や、その中で流れるオルゴールの音を聴きながら眠った。

ハセプ治17C/02+ホ114

2014-01-31 22:31:16 | 乳がん(入院・外来治療)
婦人科は、子宮頸がんや子宮体がんの女性たちが入院する病棟だ。トイレで気づいたが、排泄関係の洗浄器具、用具が多い。つまり、手術により、おしっこやウンチが思うように出せない人がたくさんいるわけ。廊下がうるさいのも、下半身に踏ん張りがきかないから休めるようにとの配慮か、廊下の所々にベンチがあり、皆そこに座って話しているからだと今朝気づいた。

いやはや、しかし。皆さんお元気なことで…。だいぶタフになった私でも、今回の賑やかさは耐えられない。病気の話になると、どうしても耳をそばだててしまうので、とても本など読める環境ではない。せっかくAmazonで本を買ってきたのに…。仕方なくiPhoneで音楽を聴き、現実逃避。

治療中もずっと廊下のおしゃべりは止まなかった。つまり、朝から、午前まるまるだ。ひーっ!

いつのまにか、向かいのベッドに新しい人が入院してきていた。同部屋は昨日まで長期入院の女性一人で、彼女が仲間にトイレで私のことを、「さっき、入院してきた」「若い子?」「ううん、オバさん」と言っているのを用を足しながら聞いてしまい、まあ事実だから仕方ないとはいえ、なんか腹が立ったので、挨拶以外はひとことも口をきかなかったのだ。

そんなこんなで私も他人との会話に飢えていたので、話しかけてみた。

鳥肌が立った。なんと彼女は30年も前に、温熱刺戟で子宮筋腫を消滅させていたのだ!線香で熱くして、パッと冷やす、知り合いのお婆さんに無料でやってもらったその療法が何だったのかずっとわからなくて、子宮癌になってから、時々思い出していたのだとか。当然、すぐに調べて、彼女の自宅最寄りの治療院の連絡先を教えた。彼女は、別府のテープ療法に通っているそうだ。たぶんキネシオかなと思ったのだが、ネットで調べても見つからなかった。詳しく聞かないと!

昼食後、少し休んでから風呂に入り、乳腺科の友だちにLINE。上の食堂で3人で夕方までダベる。

17時過ぎに、腫瘍科に入院している友だちが来てくれて、部屋でおしゃべり。まだ若いのに、ちょっと厄介な癌。肝臓に転移と見られる影があり、手術が決まったそうだ。幼子がいるのに、入院は2ヶ月にも及び、遠いからその間、一度も会えない。でもすごく明るいし、気丈だ。素直で優しくて本当にいい子。同部屋の女性たちが終活の話をしているのを聞いて、気が滅入ると言っていた。神様!何故、彼女みたいな女性が病気にならなくちゃいけないんでしょうか、私にはわからない。何もできず、ただただ切ない。

夕飯後もまた廊下おしゃべりが始まったので、iPhoneで桑田佳祐が選んだ2013年邦楽ベスト20を検索して聴いた。恋チュン、実は好きなのよ。でもびっくりしたのは、第1位に選ばれていた、佐野元春&THE COYOTE BAND。スゲー!久しぶりに初聴きの音楽を最後まで聴いてしまった。(せっかちで飽きっぽいから、たいてい途中でやめてしまう)他の楽曲も聴いてみたけど、よかった!検索したらまとめもあったし、20位まで全部聴いてみようと思う。

今日の読書。『自然治癒力を活かせ』小倉重成、途中まで。

ハセプ治17C/01+ホ113

2014-01-31 22:26:51 | 乳がん(入院・外来治療)
あっくんを送り、新しい食器棚を置くスペースを空けるため家具を移動したり床の拭き掃除をしたり。

朝食後に眠ってしまったダーが起きないので、今回は自分で病院へ行こうと決意。雨も上がったし!

最寄りバス停から天神へ。シャバにさよならする前に美味しいランチでも食べようと決めていた。本当は例のまかない極み屋の限定伊万里牛ハンバーグが食べたかったけれど、大きなトランクを持って行列に並ぶのが気が引けたので、ネットで調べた鰻屋を目指すも、閉店。近所を見渡すと、一昨年、福岡へ来て初めて天神を一人でぶらぶらした時に気になっていたグラタン専門店が隣のビルにあったので、入ることにした。

昭和の洋食屋の体。おばさんたちの接客も明るく愛想がよく、新宿の「アカシア」を思い出した。セットのアイスコーヒーの安っぽい味も久しぶりで懐かしい。が、パンについてきたのがバターでなくマーガリンなのにがっかり。こんな人体に有害な、食べるプラスチックとも言われているものを、もしかして料理にも使っているのか…?とテンションが落ちた。 

人気店らしく、正午を過ぎると待つ人も出てきていた。味は確かにおいしかった…。でも…、やっぱり味が濃いのか、半分くらい食べたところで、いつもの玄米や薄味の煮物が恋しくなってきてしまった。あんなにこってり系のものが好きだったのに、習慣とは恐ろしい。

とにかく喉が乾く!さらに時間が経つごとに、胃がもたれて胸焼けして、その後全然お腹が減らなかった。

夜、血液検査の結果を説明に来た主治医が、「すべて問題ないのだが、中性脂肪だけが異様に高い。コレステロール値とのバランスを見ると、これは明らかに食べ物ですね、今日とか昨日の食事で何か思い当たることありますか」と言う。「!」

「食べました、今日。超久しぶりにすっごいこってりな食事を!」と答えたら納得していた。だってこれまでの最高値170くらいでも、うるさい先生からは怒られていたのに、今日は330超えだよ。てきめん!おそろしや~

そうそう、今回は乳腺科が満床で、違う病棟の婦人科に入った。賑やかなのは乳腺科だけだと聞いていたのに、全然それ以上!部屋でなく廊下で喋り続けるから声が響くこと!さらにタチが悪い。うるさくてうるさくて、イヤホンで音楽を聴いて耳を塞ぎながら、夕方からずっとベッドでうとうと。

入院初日はいつもそうだ。疲れがどっと出て、仲良しの友だちに会いに行く元気もない。普段それだけ疲れがたまってるんだろう。こんな風に休めるのも、あと一回。以降、暮らし方に気をつけなくては。

夜、ダウンタウンDX。

ハセプ治16C/04+ホ95

2014-01-14 23:07:54 | 乳がん(入院・外来治療)
ついにバッタリ会ってしまった!いるのは知っていて、すれ違うたびに声をかけようかなと思うのだが、その度プイと気づかぬふりをされてしまう、あのにぎやかしに。

今回、初日は廊下でそれやられた。次の日にトイレに行こうとした時、向こうからやってくるのが見えた。瞬間、私は何を思ったか、反射的に靴下を直すふりしてしゃがみこみ、彼女を避けた。自己嫌悪というより、なんでそんなことしてんだよチクショー!と悔しかった。

なのに!よっぽど縁があるのだろうか、誰もいない、人とすれ違うはずもない階で、また彼女が歩いてきた。嫌でも互いに視界に入る。

思い切って「Kさんじゃない?」と声をかけてみた。スッゲーわざとらしい驚き方で、受け答えも哀れなくらいしどろもどろ。やっぱ向こうのほうが、私に対して苦手意識持ってるようだ。自分の部屋ではあんなに威勢がいいのに…私の隣の、抗がん剤の副作用で苦しんでる女性は、斜め前の部屋から聞こえてくるにぎやかしと話好きの女性のひっきりなしの会話を、「ったく朝からうるさい!」と文句言っていた。ほらみろ、うるさいと思うのは、私だけじゃないんだぞー。

でも一度声をかけておいてよかった。あと2回、これで同部屋になっても、他人行儀の会話を続ければよい。互いに無視したままだったら、気まずすぎるもの。

課題クリア!という感じ。

午前、日勤の看護師が来る前から食堂で仕事。血圧や酸素など計るのに、看護師さんが食堂まで来てくれ、恐縮する。

原稿は未完成だが、疲れてやる気がせず、午後はだらだら。

あ、以前同部屋だったFさんが見舞いに来てくれたのだった。彼女はほんとにマメ。お年賀までいただいてしまった。食堂で小一時間おしゃべり。

夕方から、一発逆転ホームラン放つのはあなた!とかいう、独身時代にかかった卵巣がんにより子どもがのぞめなくなったにもかかわらず、その後、夢だった結婚を叶えた女性の闘病記を読んだ。闘病記というより、いま、癌と戦っている人へのエールかな。励ましより、がん患者に対する偏見みたいな部分の記述が共感できた。

夜は、村本様を延々ネットで。

ハセプ治16C/03+ホ94

2014-01-11 08:42:20 | 乳がん(入院・外来治療)
「悩む理由はただひとつ、いまやっていることとは関係ないことを考えているから」。(『苦しまない練習』より)。過ぎたことを気にし、まだ起きていないことを憂う、まさに私。解決法として、「自分の動作に集中する」という具体策があったので、早速試してみた。

歩く時には、右足、左足。いま右手はコップを持っていて、白湯を飲んだ、のどを通る、美味しい…等々。するとどうでしょう!余計な思考(主に心配)が入る隙がなく、本当に心がラクなのだった。しかも、指先にまで意識を集中しているから、動作が注意深く丁寧になる。今まで私がガサツで、ガシャンガシャン色々なものを破壊していたのは、心ここにあらずでぞんざいに扱っていたせいだとよくわかった。子どもたちの心を含め…

たとえば学校のクラスやサークル、オフ会など。人が集まる場にいれば、自分が属してないグループを含め、その全体で起こっていることや人間関係を把握できる…。色々よく気づくことが自分の美点だと思っていたけど、それは目の前のことをおろそかにしている証拠、単なる集中力の欠如なのだ。これからは、気づけなくてもいいから、集中してじっくり味わえる人になりたい、あ、でもそれってダーだ…と風呂に入りながら思った。

さらに読み進める。読了。

結論。あー、やっぱり私は幼いんだ…

日勤の看護師が来たら食堂で仕事をしようとパソコンを用意しスタンバッていたのに、なかなか来ないので、仕方なく部屋のおしゃべりに加わった。

同年代ということもあり、前のベッドの女性と話が弾んだ。色々話すうちに、小さな声で肺がんのⅣ期と教えてくれた。呼吸が苦しい彼女を見かねて受診を勧めたのは、子どもたちだったそう。もう手術すらできずに抗がん剤を続けるしかないらしい。

昨日の癌ともといい、彼女らまだ小さな子どもがいるのよ。各々、乳がんとは予後がまったく違う。酒を飲みつつ再発に脅え、ホルモン治療ごときで弱音を吐いていた自分を心から恥じた。

そして彼女は、自分がつらい時に聞いてすごく癒されたという音楽CDを私にくれた。神か!?と思ったら実はクリスチャンで、キリスト教関係の本のコピーも最後の最後にくれた。

どんな思いで毎日を生きているのだろう…! 切なすぎる…! お昼を食べながら彼女を思い、ボロボロ泣いてしまった。

直後に、すべらない話の再放送を見て、笑った。感情の起伏が戻ってきている。

14時から原稿。疲れたので17時で切り上げ、夕食後、また原稿。

20時にベッドに戻り、彼女からもらったコピーを読んだ。神が与えた様々な試練? 信仰を試す? 残念ながらまったくピンとこなかった。

21時から、テレビで、すべらない話。ヤバイ、初めて見たウーマンラッシュアワーの村本にハマってしまった。性格が悪そうなところも好き(というか、男は顔がよければ性格などどうでもいい)。楽しい飲み友達だったのに、LINEで喧嘩して絶縁したライター仲間Zに顔も声も喋り方も似ている。気になってTwitterをさかのぼって読んだら、文体までソックリだったので笑ってしまった。

ハセプ治16C/02+ホ93

2014-01-10 17:48:07 | 乳がん(入院・外来治療)
やっと眠れたと思ったら、3時前、重篤な急患が来たらしく、ベッドの入れ替えやカーテンを引く音で起こされる。

眠りが浅かったためか、夢で何かを蹴ったつもりが、思い切りリアルなベッドのデスクを蹴っとばしていた。湯呑みとかが落ちて割れなくてよかった。

そんなこんなでも、朝起きたら体が随分軽くなっていた。

朝食の後、治療待ちの間にベッドで短い原稿を書く。

点滴投与の間に見ようと、Gyao!で画家フランシス・ベーコンのドキュメントを見始め、すごく面白かったのだが、新システムにより治療中何度もリストバンドのバーコードをピッピされ、気がそがれるので途中でやめた。

いいともの妻夫木くんに萌え~。

昨日のAちゃんが部屋に寄る。癌ともから誘われ、怪しい集まりに参加してきたらしい。それを聞き、「いや、でも、何かを信じて気持ちがラクになれるのならいいんじゃない。免疫力も上がるし。病気になって初めて私はこの世の中に宗教が生まれたわけがわかったんよ。今まで自分が必要としてこなかったわけで」と言ったら、うなずいていた。

前々回同部屋。乳がんよりもっともっと難しい癌にかかっている若い癌ともを見舞いに、2階へ降りる。抗がん剤も私たちとは比べものにならない量を毎日しかも長期間やるとのことで、顔がかなりむくんでいた。こないだ会った時はあんなに元気だったのに!話せば話すほど本当にいい子。心底、抗がん剤が憎くなる。

小池龍之介『ブッダにならう 苦しまない練習』が面会室にあった。この人の本は何度も買おうかと手に取ったことがあるので、早速ページをめくる。苦しみって麻薬みたいな刺激で、人間というのは、放っておくと、心身ともに自分を苦しめる方向に行ってしまうのだそう。なるほど目からウロコ!

ハセプ治16C/01+ホ92

2014-01-09 23:49:45 | 乳がん(入院・外来治療)
朝、ダー吐く。

午前、先日取材分の原稿を急いで書き進める。

すっかり入院のことなど忘れていた具合の悪そうなダーに橋本駅まで送ってもらい、地下鉄~バスを乗り継いで病院へ。最近、病院に来ると、ただいま~!と思ってしまう自分が嫌。

新年から電子カルテになった病院はまだバタついていた。

異様に疲れている。そして眠い…。やっぱり少し仕事で無理したかな…

が、採血やら心エコーやらで眠れない。夕方、やっとベッドに寝転がり、
癌ともにあけおめメール。病気になって、福岡に、自分の弱味を見せられる友だちが10人近くできた。これはとても大きなこと。

その中の一人が、いまおるよ!と返事をくれた。一見、明るい人気者、でも実は暗いAちゃん。入院中であった。夕方、彼女の部屋へ行き、話す。私とほぼ同じ治療をやっているのだが、ホルモンを始めてから、やっぱり心の具合が悪いのだそう。自分なんかいなくなったほうが…とか思うよねと言ったら、わかる~っ!おんなじ、と。実際プチ家出っぽいこともしたらしい。でもどん底だった時に、たまたま参加したアロマのイベントでゴーゴー泣いてスッキリしたとのこと。あと、ある人から、ホルモンだから気分の浮き沈みは、月も関係あると言われたとか。なるほどね!

夜、仕事の電話がかかってきたので、折り返し食堂で話したり、パソコンでそれをとりまとめたり。

隣のベッドの人も消灯後にテレビを消していなかったので、便乗してダウンタウンDXを最後まで見た。

ハセプ治15C/03+ホ73

2013-12-22 22:54:31 | 乳がん(入院・外来治療)
朝のテレビで見たオニオングラタンスープのコツ。辛い玉ねぎを使って、キレのある味に。なるほどね。こないだ頑張って炒めたベースが異様に甘ったるく仕上がった理由がわかったわ。あとは、シェリー酒を入れる。

午前は、NHKの「キッチンが走る!」。阿蘇特集だったので昨夜もチラ見していたが、その再放送を最初から見た。バンペイユとニンニクのスープとか、あか牛を蒸し焼きにする小麦粉の型に草原の藁を練り込むとか、当地で食材探しに奔走した料理人ならではの発想が素晴らしい。

暇なこともあり、午後はパソコンにたまりにたまった写真の整理をした。私は本当にアルバム作りとかが苦手で、アルバムは無印アウトレットにて大量に買ってあるのだが、一枚もまだ貼ってない。スマホにしてからは、実は一枚もプリントしていない。

で、さすがにヤバイと色々調べ、結局、カズも10歳という節目を無事迎えたことだし、記念にフォトブックを作ることにした。今は安いんだね~、さらに、Tポイントを使えるTプリントもあった。そんなわけで、これまでの写真すべてからベスト100を選出する作業を食堂で延々。もちろん、いつまで生きられるかわからんから今のうちにやっておかねば…という気持ちもどこかにある。

カズの1歳くらいまでのデジタルデータがない。パソコンにとりこめず、昔のスマートメディアに入ったままなのだ。探さなくては。

しかし、カズの小さい時の写真は本当に今見ても「きゃわいいっ♡」って胸がときめくのだが、あっくんは、赤ん坊の時の写真を見ても、ある種苦々しい、「大変だった…」という思いが先に立ってしまう。感情の起伏が激しいから表情が豊かで見ていて飽きないし、いかにもやんちゃ坊主な感じはカズとはまた別の意味で可愛いんだけど。

とりあえず東京編まで終わらせてベッドに戻った。今回は面会室に置いてある本が豊作で、日中は、水木しげる『姑娘』、松村圭子『美人ホルモン講座』を読んだ。



そして、夜は伊藤理佐『チューネン娘』を読み始めたら面白くて止まらなくなり、消灯まで。笑える、泣ける、考えさせられる、そしてキュートなエロがまたいい。朝、寝ている自分の顔の上をブランブランした裸の玉にまたがれた時の無力感、わかるわ~。やられたことないけど。



ダーと相談し、退院の日に久留米に行くことになったので、消灯から0時までは、iPhoneで久留米の美味しいお店について調べた。