ハハモドキ

19年前、長男の誕生記念に始まり、途中、乳がん闘病記。次男の不登校をきっかけに再開。

施設に入所した父に会って

2023-06-25 21:55:11 | 
父を訪ねて福岡から埼玉へ。約5年ぶりに会った父は、思ったより元気だった。毒舌も相変わらずで、話していて楽しかった。でも多分、滅多に会わないし、短時間だからかな。

で、帰宅して思ったこと。

新築でニューオープンでサービスも手厚い。まぁやることがなくて退屈なのは目が不自由だから仕方ないとしても、本人は今の環境に満足していそう。何より環境の変化を嫌いルーティンをこよなく愛するアスペルガー気質なのに、住み慣れた自宅を出て文句一つ言わずに順応していることが意外だった。

本人も長年衣食住の面倒を見てくれた弟にわがままを言い過ぎた、こうなったのも仕方ないと反省している様子もあった。

だからこそ。本人は覚えているかどうかわからないが(弟談)、予算の関係でまた4月以降、施設を変わるのが不憫でならない。だったら足りない分のお金を出せって感じだけど、、、

というか、あっくんもどうせ学校行っていないし、私が父の近くに戻ればいいんじゃないかという気もしてきた。これまで弟と妹だけに色々なことを任せてきたし。

人と比較するのは私の良くない癖なんだけど、80歳を超えても元気に人生を謳歌している高齢者の方をテレビなどで見ると、施設でただ毎日をやり過ごし、「(なんとか自分で日常生活を送れる今の視力があるうちに)早く死にたい」と口にする父の人生は何だったのかと、やはり哀しくなる。

父は、ルソーの教育論にのっとって、私たち子どもらがいつ死んでも「生まれてきてよかった」と思えるようにと、休日は必ず私たちと過ごし、楽しい記憶と貴重な体験をたくさん授けてくれた。

子どもの頃から色々きつい体験をしてきた人だよ。最期くらい、生まれてきてよかった、と思って欲しいじゃない。今度は私が面倒を見る番かなと。目がほとんど見えないこと以外、身体は元気なのに。認知力だってトレーニング次第で向上するのに。死を待つだけの生活なんてもったいなさすぎる。