アイ!サラマッポ in バギオ

フィリピン人介護者のケアを受けながらの、フィリピンでのインディペンデント・リヴィング…、心の赴くまま、ここに記します。

新人フィリピン人介護者のトレーニング(O.J.T.)

2009-08-13 16:17:18 | フィリピン-バギオ

 先月末に、私のケアに一年間関わってくれたジェンさんが、サウジアラビアの病院で働くために、マニラに移りました。現在、エージェンシーで就労ビザの申請中です。
 その交代要員にと、先月半ばから半月ほど試用期間として介護の見習いをしていたアンさんは、看護試験にパスした後、やはりご両親の希望で看護の修士課程に進むことになりました。彼女の場合は海外へは出ず、フィリピンで看護学校での先生の道を目指すそうです。彼女は、覚えもよく、介護に関しても勘はよかったのですが、残念です。
 その返事をもらった後、アンさんの知り合い(友達の友達)の二人の応募者の面接をしました。二人とも看護課程卒ですが、前回(6月)の看護師国家試験を含めてまだパスしていません。一人は、12月の今年二度目の試験を再受験するのに、この9月から「リビュー・センター・Review Center(予備校のような学校)」で復習しながら準備を始めるそうなのでお断りしました。そして、もう一人の応募者のトレーニングを今月から始めました。
 フィリピンでは、O.J.T.(On the Job Training)という仕事の見習い期間として一か月間ほどの試用期間を設けるのが普通です。その間に、特に問題がなければ雇用条件を提示して契約を結びます。面接時には把握できなかった様々な面(問題点)がその期間中に出てきたり、なかなか仕事の内容を把握できなかったりした場合には、途中でO.J.T.を中断することもあります。
 私の場合は、以前も書いたことがありますが、まず相手が信頼できるかどうかを見ます。そして、ケアがある程度できるかどうか、お互いがある程度心地よく過ごすことができるかetc.を大切にしています。これらは、これまでの10年間にいろいろなフィリピン人に会ってきて、日本では考えられないような出来事に遭遇することが何度もあり、今は、それらの経験に基づいて判断するようにしています。
 
また、「最低6か月間は関わることができる…。」と言われても、1~2か月後の慣れた頃に辞められることもあります。そのほとんどは看護課程卒の人たちです。そうなると、また一からやり直しです。人を探して(マニラでは新聞広告によることが多かった)面接、試用期間…と、介護の練習を初めから提供しなければなりません。
 
マニラにいた頃は、新聞広告による応募者は、ケア・ギヴァー課程(Caregiver course・6か月間)を終えたケア・ギヴァー(介護士)の応募者もあるにはありましたが、ほとんどが看護課程卒で未資格の人たちでした。現政権の国家プロジェクトとして、数年前から大々的に始められたケア・ギヴァー養成プロジェクトですが、その課程を選んだり再履修したりする人のほとんどは「ケア・ギヴァーとして海外へ出る」ことを目的としていて、フィリピン国内のケア・ギヴァーとしての仕事にはあまり関心を払いません。
 
というような事情もあり、まずはどうやって人を探すか、そしてどうやって仕事を覚えてもらうか、ということにも苦労しますが、一番神経を使うのは、どうやってお互いの信頼関係を築いていくか、といった点だと思います。
 
今は、一年半以上、マリアさんが専従介護者として関わってくれていますが、ジェンさんの抜けた後の介護者を一人確保するのに、ここ一か月ほど神経を使っています。

<カバーの写真> 2006年ミンダナオ島ダバオ市にて(ベッドから車いすへリフトを使って移乗)。
 
介護者は、一年半専従介護者として関わってくれたマリセル(Cecil)さんです。彼女は、ダバオのケア・ギヴァー課程やミンダナオ国際大学からの実習生や、新人のトレーニングに携わった回数が一番多かった専従介護者だったでしょう。(彼女は、メディカルの課程を出ていませんでしたが…。)
 
現在は、結婚し、スウェーデンで幸せに暮らしています。

  昨日今日と無線モデムのシグナルが大変弱く、以前の状態に戻ってしまいました。台風の強風で、近くの携帯電話会社のサテライトもダメージを被ったのかもしれません。



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