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石田芳恵のツボ

フリーアナウンサーのお仕事日記のはずが、大好きな映画・音楽・本のレビューに。感動とやさしい気持ちをお届けしたいです。

料理教室で今日から私はおねえさん

2008年05月20日 22時15分19秒 | 女の料理道
久々に料理教室へ。今年度第一回目です。

はじめて料理教室の門をたたいた4年前、
当時の生徒さんは60~80歳代の方々ばかりで、
まさに主婦業大ベテランの皆さん。
自称・若手ナンバーワンな私は、末っ子キャラ(てか孫世代じゃん)として
皆さんにとても可愛がっていただきました


そして今日、教室に行ってびっくり!
今年度は、若いお嬢さん(20代)が数人いらっしゃるではありませんか!


料理の腕は私よりきっと上だと思いますが、
私は末っ子返上で、今日からすっかり「おねえさん」。
どのお嬢さんもテキパキして気配りのできる方ばかりで
とても楽しかったです。

習い事を通じて、いろんな世代の人たちと交流があるのもこれまた楽しいことです。


今日のメニューは

・かつおのたたきイタリア風
・若鶏のもも肉トマト煮込み
・かぼちゃのポタージュ
・パン
・紅茶

いつもはシソの葉やタマネギ・生姜でいただく鰹のたたきですが、
今日はオリーブオイルをひいたお皿に鰹を置いて、
フレンチドレッシングベースのソースをかけた野菜をたっぷりとのせました。
このソース、青と黒のオリーブをきざんでいるので、
とてもさっぱりしておいしいのです。

トマト煮込みも、白ワインとバターも入れつつ、だしでのばしていくので
こってりしすぎずとても優しいお味でした。

うん!大満足!



今日は若いお嬢さんが多くて、料理の先生(男性)も嬉しかったのかもしれません。
・・・商売道具の どでかいマイ包丁を 忘れて帰られました

フリーランサーびんびん物語

2008年05月15日 06時24分50秒 | 心と体を鍛える
早朝出発の仕事でもないのに、今朝は5時に目覚めました。
空気も新鮮!
時間もあるので、散歩して半身浴。
なんだか今日の仕事、はかどりそう!
早起きは本当に気持ちいいです。




少し前、初対面の人が半分のお食事会で(人はそれを合コンと呼ぶ)、


「こちらは、霊感の強い、イシダさんです」


…と紹介され、

その場が凍り、ドン引きされたことがあります。


あながち間違ってはないけれど、
いわゆるオバケの類いは見えません。



ただ!


この場所はやだな~とか、
この人とは合わないな~とか、

目の前の人のコトバがその人の本心と違うな~とか、

このシゴトの話に乗ると上手く行くかどうか~とか、

勝負に出る時期か、じっと様子を伺う時期か~


そんな「感覚」「勘」は、かなり鋭いタイプで、まずハズレません。
ただ過信しすぎるのも良くないことも分かっているので、判断材料の一つ、という認識ですが。


1人で仕事をしている方や社長さんとは、よくこーゆー話で盛り上がります。

だからきっと、霊感ではなく、危険を回避しようとする、動物としてとても当たり前な本能なのかなあ、と。


「勘は経験値」

という話も聞いたこともあります。


今の脳ブームにはワタシは懐疑的で、そこまで脳が万能とは思いません。
ただストレスを与えなければ、かなりの働きをしてくれるコンピューターなのかも、とは感じています。



さてこの勘。

ちゃんと早起きして、しっかりご飯食べて、運動もきっちりしているときにびんびん働くんですね。
(逆の場合はちっとも作動しないんだな)



てことは!


健康だと、判断も健全!~ということ


健全なる身体に健全な精神が宿る、という、まー、あったり前の話でした。

山村アニメの「カフカ 田舎医者」は短編だから傑作だ

2008年05月13日 22時55分45秒 | 映画の感想
上映前、映画館のスタッフに

「え?イシダサン、アニメも観るんですか?
 意外です~」

といわれましたが、
私は映像はジャンル問わず良いものは何でも好きです。
もちろん、好みはあるけれど、
とりあえず自分の振り幅は増やしておきたいと思い、評判のこの映画もチェック!


日本を代表するアニメーション作家のひとり、山村浩二監督のアニメーションを
初めてスクリーンで観ました。

表題にある「カフカ 田舎医者」をはじめ、
評価の高い「頭山」や「年老いたワニ」など5本。
所用時間 計52分。

落語でおなじみ「頭山」は、世界四大アニメーション映画祭で三冠(アヌシー・ザグレブ・広島)、
そしてこの「田舎医者」でオタワのグランプリとなり、
四大映画祭全てを制したことになります。


宮崎アニメのような美しく躍動感のある物語とは大きく異なり、


山村アニメは

いい意味で・・・気持ち悪い
いい意味で! ・・・毒がある
だから、いい意味で!!・・・船酔いした気分になれる

いや、だからいい意味で、「独特」の世界が広がっているのです。


この世界は、誰にもまねができないと思います。


そして、あまりにもあまりにもクセがあるので、

短編だからこそ、「おもしろかった!」と笑顔で言えるのでしょう。
この尺の取り方、さすがだと思います。
アクの強さが、しつこさ手前の「魅力的な個性」と感じられるところで落とし込んでます。


カフカ 田舎医者

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そして、この田舎医者。

「朝起きたらカブトムシになっていた」

で有名なカフカの短編です。

たくさんの作家に影響を与え、
「不条理文学」・「実存主義」・・・という言葉で説明されるカフカですが、
簡単に言えば

「なんか不安感がもやもやしている非現実的なワケワカランものがたり」

という感じでしょうか。
いや、これは私の印象です、あくまで。
たぶん本当はワケワカランことはなく、きっと奥深~いストーリーなんだと思いますが、
私は「????」です。
だって、カブトムシですよ?
(高校の英文法の例文に出てきてビビりました)

けれど、この「田舎医者」の物語にある絶望感は、
アニメを通して共感できるものでした。

カフカの持つ世界観を、ここまでアニメで表現できるということは
すごいと思います。
不気味で希望もなく殺伐としたストーリーなのに、
でももっとこの世界をのぞきたい・・・と思ってしまうのです。



・・・短編だから、そう思えたんでしょうけど・・・(2時間は無理、絶対ムリ)


ほんと、全て計算された素晴らしい作品です。


5/1(木)シネマクレール
07年 日本 山村浩二監督

★★★★☆ (星よっつ!私はシュールな「年老いたワニ」がお気に入り!)

「マリア・カラス 最後の恋」で歌声に酔いしれよう

2008年05月02日 12時25分05秒 | 映画の感想
映画「マリア・カラス 最後の恋」
素敵な、素敵な、本当に素敵な大人の恋の物語です。


あまりにも有名なマリア・カラスとオナシスとの世紀の恋愛ですが、
歌姫マリア・カラスの恋、そしてギリシアの海運王オナシスの恋、両面から描かれています。
決して悲劇でもなく、
恋と歌に精一杯生きた女性と、恋と夢に生きた男性との人生。


解釈はさまざまでしょうが、
この実在の2人の間にあった実際の恋そのものが
映画を超えたドラマチックさだと思うのです。

もちろん、この映画はトータルで素晴らしい。


当時のヨーロッパ・アメリカの世相も映しながら
ギリシア・イタリア・パリの映像が美しいことといったら・・・!

そして名声を高めて行くと同時にめきめきと美しくなるマリア・カラス、
上品さとセクシーさが同居する当時のファッションや小物使い、インテリア。


そして、この映画を観て本当に良かった~と思ったのは

マリア・カラスの歌声を耳にできたこと。


この人の歌声は・・・すごい。


その歌声は、耳に届くというよりも
ダイレクトに魂に届く歌声でした。

そして、その魂は震えて震えて、
いつの間にか涙が出ていました。


ワタシはこと映画で、たくさんのマリア・カラスの歌声に出会えたことは
本当にずっとずっと財産になると思います。

映画のつくり云々を超えたところで、
マリア・カラスとの出会いのきっかけを作ってくれたこの映画には大感謝。


ベスト・オブ・マリア・カラス「カラス・イン・ポートレイト」
カラス(マリア)
EMIミュージック・ジャパン

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さっそくCDを買いにダッシュです。

映画の中で、あの有名なカルメンの「ハバネラ」が歌われるのですが、
こんなに凛とした情熱あふれるハバネラは本当に本当に初めて!
命をかけて歌っているな・・・というその迫力に圧倒されました。


そして、この映画のポイントは
オナシスがとてもチャーミングに描かれていること。
大人の男性の可愛らしさと身勝手さが、とても人間らしく感じました。


もう一つの発見は、
マリア・カラスを演じたルイーザ・ラニエリの黒髪の美しさ。
そしてその黒い髪にぴったりの印象的なメイク。
もちろん、マリア・カラス自身も息を飲む美しさ。


もっともっと映像の中でマリア・カラスに会っていたかった・・・
映画が終わるのが悲しくなるくらい、
もっと歌を聴いていたい、もっと観たい・・・そう思えた久しぶりの映画です。

★★★★★(ほし5つ!満点!ビバビバ!)
4/16 シネマクレール丸の内
05年 イタリア 1時間57分
ジョルジョ・カビターニ監督