★ 芭蕉ならではの雄大なこの句は、7月7日、七夕に越後路 新潟県
出雲崎から佐渡島の空をみて詠まれたものであるが、7月の日本海の
光景描写としては次の疑問が残る。
① 日本海が荒れるのは、冬の季節であって、夏 7月の
海は凪いでいるはず
② 出雲崎から、見える夏の天の川は、佐渡島とは反対の方
向である。
では、なぜ 芭蕉は こういう句を詠んだのか?
★ 日本で見える 天の川は ほんの一部分でしかない。
世界で一番・星が良く見えるという町、世界遺産を目指すニュー
ジーランドのテカポの山頂から見た天の川は、北の地平から天空
へ、さらに南の地平にまで、見事に大きな半円カーブを描いてい
た。
★ おくの細道で 芭蕉は、
最上川の山形県から秋田県の象潟(きさかた・秋田県にかほ市)
(国の天然記念物、鳥海国定公園の指定地)を訪れた。
「象潟や雨に西施(せいし)がねぶの花」
このあと、日本海沿いで越後路にはいり新潟から、さびれた町出雲崎に宿
をとった。
ここで詠まれたのが、有名な “ 荒海や 佐渡によこたふ 天の川
である。
ニュージーランドの超現実的で壮大な天の川と、芭蕉が日本海から見た
天の川は比ぶべくもない。
日本で見られる天の川は、俳句の わび、さびに 似合うものである。
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