7月、荒海の上空に、天の川が見られるか?
「出雲崎」漁村にいる芭蕉の眼前の実景は「暗い夜の海」しか見えていませ ん。
天の川も実際には、北北西にある佐渡島の方向には見えない。
(反対方向の南の空である)
眼前の日本海は荒れていないし、佐渡の方向には天の川は見えない。
芭蕉は越後路を、夜を日についで、歩き 昼は佐渡島を北に、夜は
天空に天の川をながめつつ、出雲崎の漁村に宿を求めた。
“ 荒海や・・・” の句は、眺めてきた景色の集大成であろう。
創造の句であるから、識者は、
「荒海や」 「海荒れて」「海凪いで」 「遥かなる」 「夜の更けて」
「海風や」・・・何でも考えられると言う。
はたして そうか?
① 荒海や 佐渡によこたふ天の川
②や ③では、 動(荒海) 対 静(天の川) の 対比、迫力がない。
写真の海は 荒れていない。 凪いだ海である。 |