忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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Netflix「First Love 初恋」凄腕フードコーディネーターの再現する名店の味

2023年01月20日 | 作品紹介(映画・ドラマ)


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▼Netflix「First Love 初恋」凄腕フードコーディネーターの再現する名店の味



配信中■邦ドラ:Netflixオリジナル|First Love 初恋

宇多田ヒカルの楽曲をモチーフにしたNetflixのドラマ「First Love 初恋」をようやく見終えた。
デビューアルバムに収録された「First Love」と、19年後に発表された「初恋」の2曲に
インスパイアされたストーリーを佐藤健と満島ひかりが美しく描き出す。
共演は八木莉可子、木戸大聖、美波、アオイヤマダ、向井理、井浦新、濱田岳、荒木飛羽、夏帆、小泉今日子。
製作総指揮は坂本和隆、脚本・演出は寒竹ゆり。
2018年にNetflix側から「宇多田の曲で何か作れないか」とオファーを受け2年を費やして脚本を執筆。
コロナ禍に見舞われて製作が中断され、結局4年をかけて完成に漕ぎ着けた。

ドラマは宇多田の「First Love」と「初恋」のリリースされた年代を
リアルタイムに生きていいたひと組の男女の物語で
高校生だった二人が20年間かけてどこに辿り着いたのかを
90年代後半、ゼロ年代、現在の3つの時代を行き来しながら描いてゆく。

配信直後のSNSの話題沸騰振りに気後れいていたことや
見終わっていないドラマが山ほど残っていたこともあり、先日ようやく完走。
ドラマとしては中の中ぐらいかな、というのが率直な感想だった。
映像のセンスやドラマの空気感からして、監督が台湾や中国の青春映画が
お好きなんだろうなというのは伝わってきたし
「ワン・デイ 23年のラブストーリー」や「GF*BF」のような
長い年月をかけて関係が変化していく様子を追ったラブストーリーを
日本人キャストでやりたかったのは理解できる。
主人公を昔と今で2組用意するのは
「世界の中心で、愛を叫ぶ」や「君の膵臓をたべたい」のパターンを踏襲したものだろう。
名作と言われる作品を多数下敷きにして構成された物語なので
そこそこ面白いのは当たり前なのだが、少々キツイ書き方をするとそれだけなのだ。
名店の味を高いレベルで再現するフードコーディネーター、といった感じ。
インスパイアされた作品を踏まえた上で監督が何を描きたかったのかが
もうひとつ良くわからないまま、「なんとなく良い話」で着地してしまったように思う。
ラスト2話でぐっと持ち直したものの、全9話はこのストーリーには長過ぎた。
西川美和監督や河瀬直美監督なら、切って切って全4話ぐらいにまとめていたはず。

90年代からの20年間を描くなら311は避けて通れないのもわかるのだが
これも「寝ても覚めても」が既にやってしまった手であり
本作ならではの要素となると、「First Love」がやたらと流れることと
歌詞にも出てくるように劇中で煙草がフックに使われていることぐらい。
記憶喪失や手話を使ったコミュニケーションといった要素も
ドラマを良い話にするための『パーツ』でしかなく、いずれも必然性は低い。
例を出すなら、娘(満島)のために自身の人生を犠牲にしてきたはずの
シングルマザー(小泉今日子)が、親権を諦めざるを得ないと泣いている満島を前にしながら
涙をぬぐっているだけというのは全く解せないし、
他にもタクシー無線の声から探し当てるミラクルや佐藤の怪我からの脅威の回復力などなど、
御都合主義的な展開が多過ぎて、全てを「運命の赤い糸」で乗り切るのは難しい。
登場人物を襲う様々な難関が、全てパーツとして用意されているだけなので
それに対する人々の心理まで描ききれていない部分が多い。

ただ、物語の骨格が安普請なことを除けばキャストは魅力的な顔ぶれが揃っていて
佐藤&満島の若かりし頃を演じた八木莉可子と木戸大聖は
「セカチュー」の長澤まさみと森山未來、「キミスイ」の浜辺美波と北村匠海にも
引けを取らない輝きを放っていた。アオイヤマダと荒木飛羽の関係も
「ラブ・アクチュアリー」の学生版的な展開ながら微笑ましくて良い。
寒竹監督は演出に徹し、コンセプトだけ伝えて脚本を誰か他の人に
頼んだ方が良かったのではないだろうか。
監督のウィキペディアを眺めていたら、私の大好きな「虹の女神」のメイキングで
撮影を担当していたらしく、なるほど原点はここかなと思った。




発売中■DVD:虹の女神 Rainbow Song

ありそうで意外と少ない、大学時代を描いた青春映画。
プロデュースは岩井俊二、監督は「ニライカナイからの手紙」の熊澤尚人。
主演は「監察医 朝顔」の上野樹里と「リリィ・シュシュのすべて」の市原隼人。
共演には「ニライカナイからの手紙」で主演を務めた蒼井優、酒井若菜、相田翔子など。

自主制作映画サークルという、プロでも素人でもない集団が醸す雰囲気が非常にリアルで、
私にはとても懐かしい&眩しかった。
劇中劇もそれっぽい仕上がりで思わずニヤリ。
お調子者っぽい市原隼人と、男勝りなようでいて実は繊細な上野樹里のコントラストもいい。
相田翔子のぶっとびエピソードが物語の進行を阻害しているだけで
何のプラス効果も生んでいない点は惜しいが、全体的には秀作。
種ともこのEDもほんのりとした苦味を残す青春映画の後味にマッチしていて◯。



「虹の女神」の制作現場にいて「いつか自分もこんな作品を」と思ったのかは
私には分からないが、仮にそうであるならば、単なるフォロワーを超えた
監督なりのメッセージをもっと前面に押し出して欲しかった。

最後にもうひとつ。
配信作品だからといって無理やりベッドシーンで裸体を晒す必要はないのでは。
Netflixに限らず「配信だから裸OK」以外の意味を持たない作品が多過ぎる。
「全裸監督」のように、性的な演出無しでは成立しない作品でもない限り
無理やり入れる必要はないと思う。

「First Love 初恋」はNetflixで配信中。



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