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忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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【PR】Nintendo Switch「ヘルメネウスの箱庭」交わした言葉の数だけ

2025年05月14日 | 作品紹介(ゲーム)


▼【PR】Nintendo Switch「ヘルメネウスの箱庭」交わした言葉の数だけ




いつもお世話になっているケムコ様より、GW前にコードをいただいていた
Switch版の「ヘルメネウスの箱庭」をようやくクリアした。
ジャンル表記に言語解読ADVとあるように、本作は獣人と言語学者が
檻の中と外で会話を重ねながら相互理解を深め、心を通い合わせていく物語になっていて、
ひと組の男女による種族間を超えたラブストーリーといったところだろうか。
二人に用意された日数は90日。
凶暴かつ言葉も通じない恐れられていた獣人族の「彼」と、
種族間闘争を防ぎたい「私」はどんな結末に辿り着くのか。

システムを既存のゲームを使って大まかに説明するなら
「囚われのパルマ」x「ときめきメモリアル」x「ことばのパズル もじぴったん」だろうか。
壁の向こうの彼とのコミュニケーションを通じて、やがて監視対象と監視者の立場を
親愛の情を抱くに至る過程は「囚われのパルマ」、1日に取ることの出来る行動を考えながら
料理をしたり会話を通して距離を縮めるシミュレーション的要素は「ときメモ」、
そして断片的にしかわからない獣人の言葉から、
彼が何を話そうをしているのか推測して会話を完成させるパズルゲーム的な楽しさは「もじぴ」というわけである。
欲張りながら破綻せず上手くゲームに落とし込んでいる。



ストーリーから想起されるのは1920年代に話題になった狼少女のアマラとカマラ、
そしてその事件をベースに「ガラスの仮面」の中で戯曲化された「忘れられた荒野」。
幼い少女がひとりの学者と出会い、少しずつ言葉を覚えながら人間らしい感情を取り戻す感動の話である。
「忘れられた荒野」と決定的に違うのは、本作の場合は狼族の男性も言語学者の女性も
最初から高い知能が備わっていること。
見た目と使う言語が違うだけで、同じ景色を喜び、同じ食べ物を美味いと感じる二人の距離は
たまたま生まれた国が違っただけの異国人カップルのよう。
見た目を獣人にすることで、現実世界でも起こっている無理解が生んだ諍いを
遠回しに嘆いているようにも思える。





会話を始めてすぐはほとんどの単語が解読されていないため伏せ字だらけになっている。
緑色の部分は言語学者の「私」が独自に解くことができ、プレイヤーが推察するのは青い文字の部分。
組み合わせた記号の長さは、解読する単語とは比例しておらず(そのため苦戦した箇所も)、
あくまで文脈から当てはまる単語を予測するのが正解までの近道だ。



ひとつの文章の中で、解読するのは流れにそっていなくても構わない。
例えば文章の後半に「嫌い」としか入れようがない場合は先に「嫌い」をオープンし
全体像が見えてきたところで前半の伏せ字を解読してもOK。



「わからない」が解けた。



会話の中で解き明かした単語は保存され、次の会話からはすでにオープンになった状態で登場する。
読み進めるほど伏せ字は減り、ストーリーが核心に迫るほどにゲームっぽさが薄まって
物語に没頭できる構成になっているのは上手い。

私は難易度「ノーマル」で開始したのだが、「イージー」にしても良かったかなと終わってみて思う。
というのも、本作はストーリーは良くできているのだが
会話を埋めていくパズルゲーム要素にちょっと難があるのだ。
記号にはそれぞれいくつかの正解パターンが用意されていて
100%合致しなくとも大筋の意味が同じなら正解にしてくれる。
しかし、正解パターンが少ない箇所が頻繁に出てくるため
行き詰まったら1日5回まで使用可能な「ひらめき」(要するにヒント)を使用して
強制的にオープンしなければならない。
ひとつ例を出すと

ここにきてから■●▶︎そうおもった

という会話があり、正解は「特に」なのだが、「よけいに」はアウトで「さらに」はOKだった。

他にも「ところ」がダメで正解は「場所」、「繋がり」はダメで正解は「交流」、
「エリア」はダメで正解は「国」など、「同じ意味じゃないか」と突っ込む場面が結構あった。
もちろん、「小さい」を「狭い」でもOKにしてくれたり、「関係」を「仲」でもOKにしてくれたり
複数パターンが上手く機能した箇所もあるのだが、意味が同じはずなのに正解にならないのは
言葉遊びをゲーム要素にした本作においてストレスに直結する問題でもあるので
もう少したくさんの言い換えパターンを用意して「こんな言い方まで拾うのか」と思わせて欲しかった。
「ひらめき」はイージーの場合は制限がないのだそうで、
最初からイージーにしけおけば良かったと中盤を過ぎた頃に後悔したのだった。

1プレイは5~6時間といったところだろうか。
(*途中で最初からやり直したので私の場合はもう少しかかってしまった)
サクッと遊べる短編ADVとして、この手の作品が好きな方ならお勧め。
ただし、セーブデータは複数に振り分けておくこと。
私はゲーム側がいくつ用意してくれても1箇所しか使わない派だったのだが
セーブポイントによっては完全に詰んでしまうことがあるので要注意。

Nintendo Switch「ヘルメネウスの箱庭」は現在配信中。
PlayStation5版、PlayStation4版、Steam版もあり。



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