Absolute ZERO

オールウェイズ低空飛行(墜落寸前)な精神状態で綴る雑多オタク(主に舞台。あとラノベとアニメと漫画とゲーム)な雑記ブログ。

「相棒Ⅱ」

2011-01-15 21:53:09 | 映画
「相棒‐劇場版Ⅱ‐ 警視庁占拠!特命係の一番長い夜」

見てきました。

薫ちゃんから神戸くんへ。
相棒交代により派手なアクションが格段に減った代わりに、
仕手戦、頭脳戦が見せどころになった、その感覚が全面に出ましたね。
監督がおっしゃっているように、2作目であるということもあるのでしょうが。

そして衝撃のラスト。
パンフレット読んで初めて気付きましたが、
そう言えばシーズン9もあの人出てないんですね…。
あの展開により、この先どうなるのかがまったく読めなくなりました。
私もご多分にもれず、あの人がいるから特命係は存続しえてる部分が強いと思ってた。
だって幾ら事件解決件数が多いとは言え、
要らんこと嗅ぎまわる訳だから邪魔じゃないですか。上層部的には。
役どころから言ってある意味では、最も存在感のあるレギュラーキャストでしたよね。
もう見られないと思うと、寂しさと不安感が募ります。
あの読めない表情が、好きだったと言うには読めなさすぎたけど、
“らしく”て、とても印象深かったのに。

今後は、今回結構重要な役回りを果たした大河内管理官に期待、ですかね。
友人は映画見て「右京さんマジ天使」とか呟いてましたが、
私としては「神戸くんガンバ」と呟きたい。
あの激昂は無駄ではなかったよ…。
友情(?)というか敬意(?)が大河内管理官に伝わって良かったね…!
パンフで何回か言われてますが、冒頭のサービスシーンが非常に意味不明ですが。
あれ、必要か?
「笑っていいとこかなー、ここ」とか映画館で考えちゃったんだけど。

ゲストヒロインの小西さんは、雰囲気で魅せるタイプの役者さんだと思っていましたが、
実に期待通り美しかった!
CMでも流れるあの涙のシーンは素晴らしい。
序盤のみの出演ながら印象的な小澤さんも、ぴったりの役どころでした。
小西さん演じる朝比奈と小澤さん演じる八重樫、回想に登場する磯村の関係は、
ありし日を思わずにはいられなかった。
きっと誰よりも朝比奈と磯村の幸せを祈っていたのは、八重樫だったんでしょう。


今回のキャッチフレーズは、
「あなたの正義を問う。」

右京さんは右京さんとしての、信ずる警察官としての正義があり、
それはシリーズを通して一つのテーマになってきました。
まだ相棒としては年数が浅く、時に感情的な行動が際立つ神戸君にも、
シリーズの各所で、彼にも譲れないものがあることが分かります。
既に「相棒」の舞台を下りた薫ちゃんにもそれはあったし、
それが故に警察を辞めて別の道を歩き出したとも言えるでしょう。
また、「相棒」のひとつの柱ともなってきた右京と小野田の対立。
「まさか、絶対的な正義がこの世にあるなんて思ってる?」
小野田は自分の理想の実現のために様々な策謀を巡らせてきたけれど、
それが必ずしも正義ではないことも知っていた。
そして、八重樫や朝比奈にも、今回の黒幕たる彼にも、
それぞれの信念があり、それがそれぞれの行動に繋がっています。

私も一応法学部を出た身ですんで、
正義論も概説程度には学んでますが。
このフレーズはねぇ、あの頃青臭くも悩んだ、
「正義とは何か」っていう疑問を思い起こさせるんだよなぁ。
結局私は「よく分からんな」と思い、机上の学問上ではなく、感覚として、
「この世に絶対の正義なんぞなく、時代やそれぞれの立場によって決まる相対的な正義が存在するだけで、
その分かりやすい一つの尺度として、刑法で罰せられる罪が存在するに過ぎないんじゃないか」
という一応の結論を付けたのですが。
つまり、私に正義はない訳です。
せいぜい信じるところと譲れない一線があるだけで。

今回、時事ネタ絡みではなかっただけに、
問題提起としてのメッセージ性はやや薄かった気がしますが、
今後の展開にも強く影響する重大な変化が起きましたからね。
心から、新たな展開に期待します。


そう言えば、今更だが神戸君が設定上、同門の先輩だと知りました。
だから何ってんじゃないけど。へー、そうなんだー。

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