弘法大師・空海が、「神々から高野山の地を賜った話」は有名である。
以下、高野山・総本山「金剛峯寺」より抜粋。
「お大師さまは真言密教を広める根本道場を開くために、適当な場所を求めて、各地を巡錫(じゅんしゃく)しておられました。
ある日大和国(奈良県)宇智郡(五條付近)で、白黒二匹の犬をつれた狩人に出会い「どこに、行かれる」とたずねられました。そこでお大師さまは「伽 藍を建てるのにふさわしい場所を求めて歩いています」と答えられました。すると狩人は、「ここから少し南の紀州(和歌山県)の山中に、あなたの求めている よい場所があります。この犬に案内させましょう」といって、そのまま姿がみえなくなりました。
この狩人が、今日高野山におまつりされている狩場明神(かりばみょうじん)であるといわれています」
「お大師さまは、白黒二匹の犬に案内されて高野山に登る途中、丹生明神(にゅうみょうじん)のお社のところまで来られました。
すると、明神さまが姿を現わされて、お大師さまをお迎えし、「今菩薩がこの山にこられたのは全く私の幸せです。南は南海、北は紀ノ川、西は応神山の谷、東は大和国(奈良県)を境とするこの土地をあなたに永久に献上します」とつげられました。
お大師さまは、この丹生明神と、さきの狩場明神の御心持に報いるために、二柱の神を高野山の地主の神様としておまつりになりました。今の伽藍のお社がそれであります」
丹生都比売大神 (丹生明神) は、
別名ワカヒルメノミコト (女神) です。
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