インチ記と褌

駄文をつらねた大変私的なドキュメンタリーブログ
※決して役には立ちません。

腹の底から黒いものが(笑)

2005-11-26 | 真面目

最近仕事でいろんな人に会う。
「学生さん?」とほとんどの人が聞いてくる。
私は「いいえ、フリーターですよ。」といつも答える。
もし学生だったらどこの大学か何学部か何回生か等トークが弾むのだろうけど、決まって相手の反応はイマイチだ。でもトークが弾まない事なんて私にはどうでも良い事だったりする。「学生さん?」と聞かれて「画家です。」と胸を張って答えれない、これが私には何より悲しいことだ。自慢でも何でもない、僕には絵しかできませんと胸を張って言いたいのだ。

絵なんて売れた事もないし、最近本気で描いたこともない。
来年製作に集中できるように、途中でお金がなくなって働かなくていいように今は金を稼ぐんだと自分に言い聞かして仕事マシーンとして働いている。
仕事マシーンはある意味楽だ。最低限の仕事さえしていれば、決まったお金が貰える。
嫌なことがあればお酒も飲めるし、タバコも吸える、好きな物だって買ってストレスを解消できる。発狂して、激痩せして最高の物を作っても金になんてならない世界だってあるのに。そう思えば残業なんて何の祖の。(金にならないのは需要と供給が釣り合ってないからなのだけども)

でも僕は仕事マシーンであっても、一時も絵の事を考えなかった事はない。何年もそうしてきた。夢にだって見る。
アンテナの強弱はあるけど、常に脳味噌のどこかで考えている。
1分、1秒でも圏外になった瞬間に、そうして生きている他の人間に遅れるから。

ゴッホは生涯絵が売れなかったけど、胸を張って画家ですと他人に言えたのかなぁ。

僕は気が付いたら絵を描いていたし大きなひとつの生きがいとして今もあるけど、みんなはどんな事を考えて、生きがいとして生きているんだろうか。
肺を1つなくせば、脚を両足無くして歩けなくなれば、それだけの代償で自分の理想を表現できるのなら僕はきっと喜んでそうするだろう。
100%満足する作品が1つでも出来るのなら、正直僕は命さえ惜しくはない気持ちだ。

ダークな考え方だけど、僕は笑っている時も、楽しい話をしている時も、いつだってこんな事を考えている。十代の時は絵を描く事に興味がなければ、どれだけ楽しく生きれるだろうって思ったけど、今はそんな気持ちはあまりなくなった。
僕はお金にはならないかもしれないけど、とても強いものを1つだけ持っている、と今はなんか満足だ。


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