インチ記と褌

駄文をつらねた大変私的なドキュメンタリーブログ
※決して役には立ちません。

ここで糞一句。

2006-06-14 | 駄文

世界にはロックやジャズ、ブルースにテクノなど数多くの音楽ジャンルが存在します。作り手は何かを伝える表現する手段として音楽を作り、時にリズムにのせて歌詞を付け『歌』とします。
我が国日本も古来より『歌』を作ってきた文化があります。五・七・五・七・七の世界で最も短い歌、短歌。優れた歌人は三十一音という短い中に、季節や自然、喜びや悲しみを文字には出さなくとも無限に想像させてくれます。こんな『粋』な歌をワタクシも今宵歌ってご覧入れようかと。

 

(訳)
真っ暗な寝床で蚊の飛ぶ音が聞えてきた。キンチョールで瞬殺した。とても儚い命だ。

(ポイント)
全体的に夏や蚊などの具体的な名詞を避けてみました。
上の句では電気を消して床に就いた寝る前の経験をイメージ。常用漢字ではない「翅(はね)」という漢字は「昆虫の羽」を意味し、暗闇、羽根の音、キンチョールというところから蚊、そして夏を想像させてみました。また芭蕉の「古池や~」のように実際歌には詠まれていない蛙の飛び込む「ポチョン」という音を想像させるのを真似をして、耳元にやぶ蚊が来た時に聞こえる「プーン」という音を想像させれたらと。
下の句は夏を告げてくれた蚊に対し、怒りのキンチョールをプシュー。人間の残酷さとキンチョールの強力さ、そしてその強力さに見る明らかな毒性と独特な臭いさえも感じていただければと。

以上、ワタクシの部屋に蚊が飛んでいたきっかけで詠んでみました。