【今日の学習】 以下は、電子書籍「ムリなく話せるイメトレ英語学習法」からの引用です。 ●その2一般動詞とto+原形動詞フレーズとの結びつき 幼い子どもが、Milk! Milk!と叫び、それがWant milk!と表現が拡大す ることはすでに述べた。 子どもの成長にともなって、いずれその Milk が「Milkを飲む」という ひとまとまりの行為を思い浮かべることになる。ママが、Drink milk!(ミ ルクを飲みなさい)と言うからそれが頭にしみ込んだのだろう。 Want milk? → Want to drink milk? 教育文法では。この to を「不定詞の to 」などとわけのわからない説明を しているが、これはれっきとした「到達」の意味を持つ前置詞だ。つまり これは、drink milk という行為に到達することを欲する」といことにな る。
このto が必要になる場合についてだが、will などの情緒動詞ではそれ自 体の意味が強いのでそのまま原形動詞フレーズを導くが、want など一般 動詞が原形動詞フレーズを導く場合は、toが必要だとくらいに理解してお けばいい。 ただし、letやmake、see, hearがtoなしに原形動詞フレーズ を導く場合もある。 175ページ参照のこと。 [情緒動詞が原形動詞フレーズを導く場合] I will drink milk. 私は~するつもりだ ミルクを飲むこと → 私はミルクを飲むつもりです [一般動詞がto+原形動詞フレーズを導く場合] I want to drink milk. 私は~欲する (これから)ミルクを飲むことを → 私はミルクを飲みたい
● to+原形動詞フレーズを導く動詞は限られている この to+原形動詞フレーズを導く動詞の代表的なものは以下の通りだ が、to が「到達」を表すので、これらには共通して「未来志向」の意味が 含まれていることをぜひ知っておいてほしい。 like to ~ ~するのが好きだ would like to ~ ~したいです have to ~ ~しなければならない hope to ~ きっと~したい(希望) wish to ~ できれば~したい(願望) mean to ~ ~するつもりだ try to ~ ~しようとする begin to ~ ~することを始める promise to ~ ~することを約束する manage to ~ どうにかして~することができる fail to ~ ~することができない used to ~ (以前に)~したものだ remember to~ ~することを覚えておく forget to ~ ~することを忘れる 以上の内、have to ~は次のようなしくみとなっている。 I have to drink milk. 私は~持っている (これから)ミルクを飲むことを → 私はミルクを飲まなければならない つまりここでは、「ミルクを飲む」という行為に至ることを「持つ」と いうことだから、「ミルクを飲まなければならない」といった日本語訳に なる。
【イメトレNo.42】 原形動詞フレーズを導くファンクションフレーズ(2) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (1) I want to be here. 私はここにいたいよ (2) I want to be your computer pen pal. 私はあなたのコンピュータでのペンフレンドになりたい (3) I don't want to marry you. 私はあなたと結婚したくない 略 (7) I would like to take you out for dinner. 私はあなたを夕食にお連れしたいです (8) I would like to go with you. 私はあなたとご一緒したいと思います
【イメトレNo.44】 原形動詞フレーズを導くファンクションフレーズ(4) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (1) The leaves of the trees will begin to turn red. 木々の葉が紅葉し始めるでしょう (2) Don't forget to call me tonight! 今夜私に電話するのを忘れないで! 略 (5) Remember to take the medicine! 忘れずにその薬を飲みなさい! 略
CoffeeRoom 11. 英語を切りきざまないで! 中嶋: Kenny,以前あなたは、「日本人はふつう、学校で何年英語を学んでいるんだ」とぼくに聞いたことがあるね。 Kenny: そう、中嶋さんが「だいたい6年だ、あるいは大学に行くと10年になる人もいる」と聞いたとき、思わず絶句したことを今でも覚えてるよ。 中嶋: 日本人の英語ベタ、あのTOEIC試験で平均点がアジア32カ国中31位という無惨なものだよ。その最も大きな原因は、「英語の先生がいるから日本人は英語が話せない」とぼくは考えている。このことはぼくだけではなく、大前研一氏もその著書で述べている。英語の先生が、英語を話せるようになるための障壁となっているわけだ。 Kenny: しかし、「話せない」だけじゃなく、31位という成績は、英語の先生が誇る読解や文法もダメだということだよ。実際、試験の結果 を見てみるとリスニングの方がいい点をとっている。 中嶋: 英会話の先生も、英会話の文法書などを見ても、「五文型は基礎だ」とか「中学の文法くらいは身につけなさい」などと気楽にアドバイスしたり、書いたりしているが、本当にそうだろうか。この日 本の英語教育には致命的な問題があるということを、彼らはわかっていないと思うよ。 Kenny: 具体的に説明してください。英語の先生が英語を話せない、といったことですか? 中嶋:そうではないよ。英語をすらすら話せなくても英語の発想は教えることができる。むしろ日本語できちんと教えるべきだ。私は日本語をまったく話せない英語教師よりもいいと思っている。よくネイティブに教えてもらいさえすれば、英語か話せると思い込んでいる人は多いが、これはそんな簡単なものではないよ。 具体的に説明しよう。問題は、日本の英語教育では、ただただ読解のために「ひとまとまりの行為や状態」を切りきざんで教えていることだよ。たとえば、日本の英語教育や英会話の本では,次のよ うに教えている。 (1) Drink milk! V O (2) I + drink + milk. S V O (3) I + don't drink + milk. S V O (4) I + will drink + milk. S V O (5) I + will be able to drink + milk. S V O (6) I + don't have to drink + milk. S V O (7) I + am drinking + milk. S V O (8) I + have just drunk + milk. S V O O ※ S=主語、V=動詞、 O=目的語 Kenny: まさしく、「ひとまとまりの行為や状態」が切り刻まれてしまっているね。ぼくたちネイティブは、drink milk、drinking milk, drunk milkだけで、その自体のイメージを持って話してるのにね。このような教え方では、いつまでも英語が言葉として身につかないわけだよ。 中嶋: こういう教え方になっているのは、読解のためだよ。読解のための英語教育からいまだに抜け出せないのが現実なんだ。彼らの頭では、5文型理論は「絶対に崩せない」ことなんだ。つまり(2)の基本文がSVOだから、これがどんな形になっても、SVOを維持するわけだよ。でもこれは読解のためにはとても便利なもので、まずSを訳し(私は)、Oを訳し(ミルクを)、そしてVの部分を「飲まない」「飲むつもりだ」「飲むことができるだろう」「飲む必要はな い」「飲んでいる」「飲んだところだ」と訳すと日本語訳ができあがことになる。これが「後戻り訳」というものだ。 確かに、これは便利なものだが、こんな教え方では「助動詞は原 形の動詞をとる」とか、「進行形はbe動詞+現在分詞」とか、「現在完了形はhave+過去分詞」などとしかとらえることができ ないことだよ。そんな無機的な学習が英語の学習だと勘違いしている。逆に言えば、話せなくてもこれらの文法さえ覚えていたら、英語のテストでは確実に点数がとれるということだ。実は、英語が話 せない英語教師の問題というのはここにあると思うよ。 Kenny:問題は、英語教師が自分が勝ち抜いてきた受験の成果でしか英語を教えていないということだね。 中嶋: だからいつまでも英語教育は進化しないいうわけだよ。英文のしくみをファンクションフレーズと動詞フレーズの結びつ きだとするファンクションメソッドでは、英語のしくみはとてもシンプルなものになるよ。 (1) Drink milk! (2) I + drink milk. (3) I don't drink milk. (4) I will drink milk. (5) I will be able to drink milk. (6) I don't have to drink milk. (7) I am drinking milk. (8) I have just drunk milk.