函館港イルミナシオン映画祭 会期中広報「イルプレ」

函館港イルミナシオン映画祭開催期間中情報をリアルにお届けする「イルプレ」です。

インタビュー@ねこのひげ

2007年12月07日 | 2007
ねこのひげ、出演者にインタビューしました。

渡辺真起子さん

s:函館に来てどうですか?
w:寒いです。
s:函館はおいしいものがたくさんありますがもう何かめしあがられましたか?
w:うにと、ほっけの刺身をはじめて食べてとてもおいしかったです。
s:撮影現場の雰囲気はどうでしたか?
w:とても楽しい撮影現場です(笑)
s:この映画を通してどんなことを伝えたいですか?
w:人生は選択するものである。
s:この映画の見所はどんなところだと思いますか?
w:なんでもない、若くもない男女が悩みを抱えながら生きていくところ
s:撮影中はやっぱりコーヒー派ですか?
w:麦茶派よ(笑)ほんとはお水派です。
s:最後に映画を見てくれているお客様にメッセージをお願いします。
w:この映画のすばらしさを見出してほしいです。

根岸季衣さん
s:どんな現場でしたか?
N:とても楽しい現場だった。渡辺さんと昼間から飲むシーンもあったしね(笑)あと、大木さん
  の料理がおいしかった。
S:どんな映画だと思いますか?
n:女性が素敵な映画であんなに素敵な女性たちを捨てる男たちがわからないよね(笑)
S:どんな映画だと思いますか?
n:まるまる幸せな人なんていないし、痛みをリアルに表現しているところがいいね
S:最後に映画を見てくれている人たちへ一言
n:函館で上映してよ!バル街で流せばいいよね

ねこのひげ

2007年12月07日 | 2007
 これは女38歳、男39歳、猫3歳同棲を始めて3年が過ぎようとしている二人と一匹の物語だ。
 みんな何かかしらの痛みを抱えて生きている現代をリアルに表現した作品だった。何より、飲んだり食べたりするシーンがとても印象的な作品で、ゲストの渡辺さん、根岸さんにインタビューしたところあの見事な料理は企画、製作、脚本、俳優までこなしていた大城さんのお手製だそうで多忙な中どうやって作るのか気になるところだ。心から映画作りを楽しんでいるからできる最高の演技を楽しめました。

★☆ 渡辺真起子さん(『愛の予感』)にインタビュー ☆★

2007年12月07日 | 2007
Q: この映画ではセリフがほぼないという点が印象に残りましたが、その点はどのように
   考えますか?
セリフがほとんど無いことはそれほど重要ではありませんでした。見ていただければ分かるように、セリフが少ないことに対して違和感はあまり抱きませんでした。むしろ、セリフが無いことでイメージを明瞭に作り出すことができたと思います。

Q: この役を演じるにあたって、気をつけたことはありますか?
セリフが極端に少ないということで、その分、身体でどう表現できるかをはじめ、すごく考えました。

Q: 印象深いシーンはありますか?
とにかく卵を割るシーンが多かったことです(笑)。また、シーンの中で建物の中から出入りする瞬間は、私にとっては大事な時間であると感じました。

Q: 最後のシーンについてどう思いますか?
 最後のシーンは見た人によって考え方が異なると思います。今後この2人がどのような関係を築くかということを、私が言ってしまえばつまらないと思うので、言わないでおきます。


愛の予感―「静」から伝わる「動」―

2007年12月07日 | 2007
 映画祭一日目のラストを飾ったのは、小林政広監督作品の『愛の予感』。この作品では、14歳の少女が同級生を刺殺したという事件を背景に、その事件の加害者の母と被害者の父とのその後の再生の様子を映し出している。
この作品の大きな特徴は「静」である。多くの映画では、ワンシーンに多少の会話は盛り込まれているが、この映画では冒頭のインタビューシーン、中間のインタビューシーンを除いては、ほぼ「会話」がない。「会話のない映画」と聞いて違和感を覚える方も多いかもしれないが、この映画を見ていただければ分かるように全くと言ってよいほど違和感は覚えなかった。2人の日常生活を、カメラのレンズを通して垣間見ているような気分になる映画であった。
最後のシーンで、この2人が何を感じ、今後どのような関係を築いていくのか……2人の今後は、見た人の想像にお任せしよう。


TOCHKAインタビュー

2007年12月07日 | 2007
 記念すべき十字街シアター1本目「TOCHKA」。
亡くなった友人からもらったカメラに残された1枚の風景を探す女性と父親の面影を捜し求めて根室のトーチカまで来た男性の物語。監督の松村浩行さんにインタビューさせてもらいました。

☆波の音と風の音がとても印象的でしたが根室は風が強かったんですか?
 ー根室の友知海岸撮影したんだけど、風はすごく強かったね。波の音なんだけど、なるべく現地で取れた音を使いたくて、そのままを感じてもらいたいとおもって音だけじゃなくて映像もほとんど加工しないでつくりました。

☆じゃあ結構寒かったんですか?
 ー風が強かったから寒かったね。ところどころで見えないように炭使って暖まってたよ。4月なのに雪が降ってお湯かけたりしてとかしたし。

☆ここ函館の印象はどうですか?
 ー古い建物とかがしっくりきてて贅沢!!ほかに左右されない、函館独特の雰囲気があるよね。でも西部地区にはコンビニ少ないよね(笑)

☆見所と一番好きなシーンはどこですか?
 ー最後のほうに20分の台詞もない、男性がトーチカの中にいるカットがあるんだけどそこは20分1テイクで撮ったんだよね。狭いトーチカの中に1つカメラを置いて、最低限の指示だけして役者さん1人の世界をつくってもらいました。一般の作品では効率よく見せるために省いてしまうところも、1つの時間の流れの塊としてみてほしかったんだよね。作品を見てくれた人のここの反応が1番楽しみ!!

と語ってくれた松村監督。まちセンのエレベーターはどうでしたか?笑

赤色エレジー レトロな新鮮さ

2007年12月07日 | 2007
 開会式前に上映されたのが『赤色エレジー』。今回の映画祭での画ニメは唯一の作品です。林静一監督の白黒でどこか懐かしい感じの画風が、BGMのあがた森魚さんとマッチしていた気がします。
 わたしは監督の絵が大好きで、シンプルさの中にもお洒落なデザインが盛り込まれていると感じました。
 
 主人公であるイチローとさちこの生活は、かなり前の作品にも関わらず現在の様子と変わることなく楽しめたのではないかと思います。
 吹き出しのみのセリフとナレーションで繰り広げられる物語からは目が離せず、擬音語で表されていることが新鮮でした。

シナリオ大賞おめでとう!!

2007年12月07日 | 2007
藤村享平さん(シナリオ大賞グランプリ受賞者)へのインタビューです。
 
☆今の感想を教えて下さい。 
 -今は正直実感があまりないです。でもこの脚本をぜひ映画化してほしいと思います。           

☆作品のどのような部分に力を入れましたか?
 -キャラクターを魅力ある人間に作り上げました。批評でもおっしゃられました通りストーリー自体荒かったと思いますが、可能性を評価していただいたことはとても運がよかったです。

☆脚本を今までに書く機会はありましたか?
 -はい、日本映画学校に通っているので今回の映画祭へはそこからの応募でした。

☆賞金の300万円の使い道は?
 -未定ですが(笑)自主制作を作ってみたいのと、このまま映画につながっていくような脚本を書き続けプロを目指したいと思っています。

☆函館と本映画祭にメッセージをお願いします。
 -イルミナシオン映画祭はキレイな夜景もあるしとても贅沢だと思います。個性的で新しい感じで、それだからこそいただけた賞だと思います。ぜひこれからもこのまま続けていってほしいです。ありがとうございました。
 

開会式・授賞式

2007年12月07日 | 2007
 開会式が行われました。その中で2005年にシナリオ大賞グランプリを受賞した作品『あたしが産卵する日』が『うた魂』というタイトルで、日活から来春映画化されます。その宣伝でそのダイジェスト版の上映がありました。合唱部をメインに高校生たちの日々を描いた監督や日活社長もイチ押しの映画になっているとのことです!!乞うご期待!!
 日活の佐藤社長が「映画祭はこれからどんどん世界へ発信していくべき」というように、この3日間北海道の町、函館からたくさんのものを発信していきます!!
 開会式に引き続き、第11回シナリオ大賞の授賞式が行われました。グランプリに選ばれたのは藤村享平さんの『ひきこもる女たち』、準グランプリには石村えりこさんの『灯火』・半田蒼遼さんの『ぱとろん』、三池崇史賞には村橋明郎さんの『函館・弥生坂』が選ばれました!!たくさんのお客さんの拍手に囲まれての4名の方の授賞式。ホントにおめでとうございます!!

アリア-今年も来函、坪川監督

2007年12月07日 | 2007
 ピアノの調律士である太田は、過去に最愛の妻を亡くし心に深い苦しみを持つ寡黙な男。彼はとある演者の男に依頼され、「あるピアノ」を探すたびに出る。旅を共にする仲間たちと、その周りを取り囲む意味深な人物たちが、北海道の風景とともに描かれ、「記憶の音」に触れる旅の様子を美しく表現している。

 デビュー作「美式天然」でトリノ国際映画祭グランプリを受賞し、昨年映画祭にも参加してくれた坪川拓史氏。第2作目の『アリア』はフランスのキノタヨ映画祭で最優秀監督賞を受賞。
 『アリア』とはイタリア語で歌と空気という意味。その意味のとおり、物語は記憶を基に幻想的に繰り広げられる、人々とのふれあい、交わりが空気のように透き通っており、歌のように心地よいものでした。

 今回の作品も、室蘭、函館などをロケ地として使用して、「あっ、あそこだ!!」と思う人もたくさんいたはず。物語と風景がきっちりと一体化していて、見ているだけで美しいなぁという印象を受けました。

 「どこでロケをするかを決めてからシナリオを書くのではなく、シナリオを書くときはもうロケ地が決まっている」という坪川氏の言葉に感銘を受けながら、私は作品の余韻に浸るのでしたぁ~。

阿賀に生きる-3年間のドキュメンタリー

2007年12月07日 | 2007
 水銀垂れ流しにより、水質汚染を受けた阿賀野川のほとりで暮らす人々の3年間の様子を描いたドキュメンタリー作品。「新潟水俣病」という誰もが知っていながら、いまだに全てが解決していない問題を、監督・スタッフが住み込み、人々と近い位置で、難病にかかりながらも、自らの生き方を貫いていく様子を描写。

 水俣病であるにも関わらず、それと認められないでいる患者が約2000人もいる。そして訴訟を起こし、闘い続けている。その中でも、人々は稲を刈り、船を作り、酒を飲み、歌を歌っている。新潟県内で1番過疎化が進んでいる地域だが、人々は「伝統を絶やしてはいけない」と受け継ごうとしている。

 とにかくこの映画は見ていただきたいと思う。村人たちと一体となったからできたであろう映像があふれていて、その中で監督の圧倒的な独自性を持った編集が施されていた。村人たちの本当の「自然体」が存分に入っていた。

 ものすごく言葉が足らない、内容のよくわからない文章になってしまったこと、申し訳なく思います。しかし、前にも書いたように、見ていただければ、この映画は、あなたにきっと考えさせるものを残していくと思います。

 ゲストでいらしたのは、映画プロデューサーの山上徹二郎さん。監督の佐藤真さんとコンビを組んだ最初の作品というこ
とで、佐藤さんの映像技術の高さや姿勢などを語っていただいた。

 今年9月に亡くなられた佐藤真監督の追悼上映として、今回放映致しました。佐藤監督には2005年「阿賀の記憶」で映画祭に参加していただきまして、映画でも、その後のトークでも大変盛り上げてもらいました。ご冥福をお祈りいたします。