父(もうすぐ84歳)が高齢なので、私達娘が率先して車を出すようになった。
こんな暑い日でもカーブスへ通う母を送る一方(見た目に関しては一向に成果が出ていないのが謎やけど)、
めっきり元気のない日が増えた父には、気がまぎれるかなあと「芸術新潮」なんかの雑誌を持っていってあげたりしている。
人間て80過ぎたら坂道転がり落ちるみたいに一気に老けるよ!とは先輩方から聞いていたけど、ほんと父を見ていたら半分意識があの世向いてるみたいに気力のない日が増えた。(阪神の試合の時だけ生き返ってやじっている。)
実際、年をとると体温調整がうまくいかなくなるらしく、気分が悪くなって初めて「今、暑いのか」と気付いたりするらしい。
おーい!私ら目の前にいるんやで!お父さんまだ現生にいるんやで!!
って呼び戻したくなる。
こういう時、芸事の師匠だったら「死ぬまで現役」ゆーたりしてギリギリまでシャキンとしていられるのかな?
年齢的に周囲にも色々起き始めた。
親の病気や介護、自分の病気や更年期、夫のこと、なぜか自身の色恋沙汰(笑)や、責任世代ならではの仕事の悩み・・・。
友人達はみんなそれぞれ全力投球で、50らしく地に足つけて生きてる。
きっと死ぬ時私以外の全員「ようがんばった」って神様にほめてもらえるわ。
私は相変わらず小さいことで一喜一憂し、同じところでぐるぐるしてる感じ・・・。
昔の友人で、会社員時代にはいつも仕事の愚痴を言い合ってお互いうじうじしあっていた2歳上の子から久しぶりに連絡があって、
いまや海外事業部で世界をまたにかけて活躍していることを知り、かなり衝撃だった。
いつの日か、私のしらんまに彼女はうじうじをやめて、えいやっと上のステージに飛び移ったんだろうな。
そっちの景色を見たい気もするけど、心の準備が出来ていない・・・。しかし、心に準備ってそもそもいるのか?
結局、自分が変わることが怖いのかも?
最近知った衝撃の事実。
美空ひばりが、伝説の「不死鳥コンサート」を見事成し遂げたのが、51歳の時。
病み上がりで立つのもやっとの状態の中で、「やります」という決断と覚悟。
しかも東京ドームのこけら落としという大任。決して失敗は許されない。
あの頃の歌手って、歌詞も全部覚えてたよな。モニターで歌詞のカンニングとかしてなかったはず。
おこがましいけれど、昔同居していた祖母が美空ひばりと重なる。。
戦後、若いのに自分で商売を始めて家族を養った祖母。
こないだ聞いてびっくりしたのが、以前「まんぷく」のエキストラで私が借りたあのワニ革バッグ、あれは昔祖母がお金を貸した相手から返済の時にお礼としてもらったものだというではないか。しかも貸した相手は・・・やめておこう。
多くの困っている人を助けたらしい祖母。
私にとっては正直オニババにしか見えなかったけど、歩んできた人生はとてつもなくかっこいい。
今、目の前にいたらいっぱい話がしたかったなあ。
私も東京ドームを満員に出来るぐらい頑張ろう・・・。(何をや)