【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【妙に静かな村】

2011年04月09日 | オムコイ便り


 仕事場の窓から、黒い燃えかすがしきりに降ってくる。

 山焼きである。

 例年なら、3月が盛りなのだが、今年は長雨が続いたせいか時期がずれたようだ。

 空が薄い煙のフィルターに覆われ、朱色の太陽が山際に沈んでいく。

 夕焼けは、ない。

      *

 山際からのぼってきた下弦の月も、同じような朱色をしている。

 星の数も、少ない。

 遠い山の中腹あたりに、オレンジ色の炎の帯が見える。

      *

 夜が明けると、一面の靄である。

 煙のフィルターと重なり合って、登ってくる太陽も薄い朱色だ。

 午前中の風は涼やかだが、昼過ぎになると気温がぐんぐん上がってくる。

 昨日などは、32℃を超えた。

 炎天下を歩くと、頭がくらくらしてくる。

 5分ほど歩いても、汗まみれだ。

 連日の寝不足もあって、少しばかり重たい時間が流れるオムコイの昨今である。

     *

 そういえば、例年ならすでにソンクラーン(伝統正月)モードに入って、子供たちが爆竹を鳴らしている頃である。

 しかし、村は妙に静かである。

 多くの子供たちが、短期出家で家にいないからか。

 それとも、空を覆う煙が村人の気分までも覆っているのか。

 ポーは、日曜日に家に戻ってくるらしい。

 そうなれば、嫌でも賑やかになるのではあるけれど。

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