【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【葛根湯効果】

2014年06月27日 | オムコイ便り

 数日前から、夜中に咳が出るようになってきた。

 初めは煙草の吸い過ぎかと思った程度だったのだが、段々と風邪っぽい咳に変わってくる。

 扁桃腺も少し腫れているようだ。

 そういえば、息子も1週間ほど前からもっとひどい咳をしている。

 それをもらってしまったのか。

 あるいは、終夜雨の降り続いた火曜日あたり、寝がけについつい掛け布団をはいで、深夜に目覚めたとき、すっかり体が冷えていたことがあったが、あれがいけなかったのか。


 
 とりあえず、咳止めの薬液で対処していたのだが、今朝は朝から妙に肌寒いのだ。

 午前10時の気温は、24℃。

 空を薄雲が覆い、西の山から冷たい風が吹き下ろしてくるから、体感温度はもっと低い感じだ。

 参ったなあ。

 今年は、どうも天気が変だ。

 ふと、以前にゲストからもらった「葛根湯」のことを思い出した。

 亡き桂枝雀演じる落語では、どんな症状にも葛根湯を勧める薮医者がからかわれていたが、それだけに体を内側から温めるこの漢方薬にはさまざまな薬効があるらしい。

 さっそく熱い湯に溶いて、ふーふーしながら喉にしばし留めるような感じでゆっくりと飲み干した。

 葛の根というものの匂いは嗅いだことがないのだが、生姜の香りも混じり、村の薬草のような風味である。



 しばらくすると、体がポカポカしてきた。

 汗をかきそうなくらいなので、あわてて羽織っていた薄いジャケットを脱ぎ捨てた。

 心なしか、喉が楽になったような気がしないでもない。

 やれやれ。

 ひと息ついて、思わず巻きたばこに手を伸ばそうとしている自分にきがついた。

 喝!

 もとい。

 葛根湯!

*写真は本文とは関係なく、庭に咲く花々である。

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