頭と心を悩ます問題というものは、相次いで起こるものらしく。
まずは、2回連続で触れた「爺さまケータイ騒動」であるが。
若い嫁に見離されたクンター爺、もといソーン爺(2G)が、昨日の朝から完全なる勃起不全、あわわ、もとい使用不可になり。
急ぎの用事があった番頭さん、出先でもあって、どうしたものかと焦りまくった。
午後になってようやく、無理矢理押しつけられたサーム爺(3G)で通話ができるようになったものの、その他の機能が「めっちゃ」分かりにくく、番頭さん、知恵熱を発してダウンする始末。
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それに加えて、あれに、これ。
詳しく書くと、血圧急上昇で死んでしまうから省略するけれど。
まったくもう、ウチの嫁と来たら、近所の雑貨屋に朝飯のおかずを買いに行くと行って出かけたまま、もう1時間も戻って来ないのである。
おっと、問題はそんな生易しいことではないのであるのであるが、まあ、これも血圧には実によろしくない。
そんなこんなで番頭さん、人がみな吾より偉く見え、しわくちゃの掌なんぞ眺めても腹や心の足しにはならないゆえ、庭に咲き誇る深紅の花にじっと眺め入るのである。
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例によって、花の名前は分からない。
根菜の一種であるらしいが、ウチの鉄砲玉に訊いても「幸運を招く花」と言い張るのみ。
ともかく蕾が10数個も並んでおり、これが二日おきぐらいに咲いて、今は3個が花開いた。
ああ、なんだかホッとするなあ。
今は花だけが、ガラスのように繊細かつ孤独な番頭さんの心を慰めてくれるのである。
当てにもならない幸運などどうでもいいから、麗しき深紅の花よ、願わくば私と一緒に彼岸へと旅立とうではないか。
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そこで番頭さん、ふと思いついて、迷惑千万の「3爺」を取り出してカメラを起動させた。
そして、待ち受け画面にうっとりするような深紅の花の姿を優しく貼付けたのであった。
なあんだ、簡単じゃん。
3爺なんぞ、私の敵ではない。
よおし、他の機能も使いこなしてやるぞお。
ついでに、正体不明の4爺とやらも制覇してやろうかい。
というわけで、深紅の花よ、彼岸に旅立つのは、もうちょっとお預けにしようね。
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あんまり、真に受けないでくださいな。物書きは嘘つきの始まりです(笑)。