【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【オムコイは先生不足】

2011年07月29日 | オムコイ便り


 このところ、中学生のふたりの息子が隔日で学校を休んでいる。

 教師、特に英語教師が不足して、ローテーションを組まないと授業ができないのだという。

 こんなことがあっていいものだろうかと首をひねらざるを得ないが、事実なのだから仕方がない。

 これも、僻地の宿命と言うべきか。

    *

 放っておけばゴロゴロするだけだから、早朝から店に連れ出して、開店の手伝いをさせる。

 ニンニク搗きや、持ち帰り用3点セットのビニール詰めなどが主な仕事だ。

 3男ポーの得意技は、ニンニクの皮むきと小臼での搗き潰しである。

 根気がいるから、肋骨痛に悩む身としては、実に助かる。

 今日は、プロパンボンベや飲料水タンクの交換があったから、こうした力仕事は大柄な次男イエッに任せればいい。

 この他に、細かいことに気のつく高校生くらいの娘がいれば万全なのだが、まあ、贅沢は言えない。

     *

 ふたりとも、驚くほど体が大きくなり、一丁前の理屈もこねるようになってきた。

 だが、手伝いの合間にじゃれ合ったり口喧嘩をしたり、私の目を盗むようにしてラーに甘え、小遣いをねだったりする姿は、まだまだ幼い。

 彼らが一人前になるには、まだまだ気の遠くなるような時間がかかりそうだ。

     *

 まあ、先のことを考えても仕方がない。

 彼らのいない暮らしというものも、退屈なものだろう。

 放っておいても、子は育つ。

 ふと気づいた頃に、彼らは大人になっているのかもしれない。

 そんなことを思っているうちに、開店準備は終わった。

「よし、ご苦労さん。じゃあ、今度は家に戻って庭の草取りをしなさい」

 そう言いかけた途端、ふたりはあっという間に遁走した。

 こ、こらあ!

*写真は、このところネットを使わせてもらっているオムコイ・リゾート。川の水が、かなり増えている。

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