【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【祭壇作りと麺屋撤退】

2013年01月26日 | オムコイ便り

 今朝になって。

「今日は吉日だから、マカームの樹の下に祭壇を作ってお祈りをしたい」とラーが言い出した。

 すでに書いたように、バンブーハウスがひと通り完成したあと「竣工&千客萬来祈祷」は済ませている。

「またか?」

 というのが、正直なところだ。

「今度は、また意味合いが違うんだよ。工事の間に古い祭壇を取り払って、そのままになっているでしょ? だから、お客さんが憩う樹の下に新しく作って、改めて母屋とバンブーハウスの繁栄とお客さんの旅の安全をお祈りするんだよ」

 まあ、確かに祭壇は作らずじまいになっている。

 ゲストの旅の安全も含まれるのなら、私にも否やはない。

 さっそく、隣家のモーピー(霊医・霊占師)プーノイに声をかけた。

       *

 ところで、新しい材木はすでに払拭している。

 どうするのかと思えば、プーノイ自ら裏庭の廃材置き場におもむき、適当な材を見繕った。

 肘から指先までを使って長さを測り、古釘を抜き、ノコギリで切る。

 甥っ子のジョーとたまたま居合わせた近所の爺さんが鉄棒で穴を掘り、そこへ4本柱を設置する。

 合間に、平台の上にどんと据えた焼酎をぐいとあおる。



 私には、古釘抜きと水飲みぐらいしか出番がない。

 「新しい祭壇」は、古いボロボロの廃材によって、瞬く間にそれなりの形を成した。

       *

 まあ、見かけは悪いが、これが村のやり方なのである。

 見かけよりも、実用本意。

 要は、供物を供え、ロウソクや線香を灯すスペースがあればいいのである。

 例によって、バナナの葉っぱに包んだ米、同様の菓子、煙草、焼酎、水などの供物セットを用意し、水洗いした祭壇(単なる廃材の板だが)の上に供える。

 プーノイが祈祷を唱え、ラーが横からあれこれ口を出して、いつものように儀式はうるさいほど賑やかな内に終了した。

       *

 さて、今日は午後から、今月末で更新を打ち切ることになった麺屋の撤退に取りかからねばならない。

 細々とした荷物はすでに運び出してあるのだが、一番手間のかかる食器類や調理器具の整理がまだ終わっていないのである。

 そのために、今日の供物焼酎はいつものようにビール瓶ではなく、小さな357(スタミナドリンク)の瓶に詰めたのだった。

 なにしろ、供物の焼酎はその場で飲み干す習慣なのである。

 それなりの感慨はあるが、今は前に進むしかない。

 今日、明日で、一気にケリをつけてしまおう。

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3 コメント

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Unknown (ishi)
2013-01-26 23:49:53
クィディアオ屋さんは店じまいですか.
美味しかったし,店先でテーブルに座って何もしていない時間は好きでしたねぇ.
まぁ,また機会があれば.....あるのか?
そのうちに。 (クンター)
2013-01-27 13:34:59
ishiさん

 明日は、いよいよチェンマイ着ですね。今回は、オムコイにいらっしゃる時間がないそうで、残念です。
 調理道具はありますから、「落ち着いたら、ゲストにもクッティアオを食べてもらおうかな」とラーは申しております。
Unknown (ishi)
2013-01-27 15:45:34
次回はもう少しまとまって休みが取れると良いのですが.今年はちょっと難しかったです.
来年にはまたお会いできると良いですね.
ラーさん,ウィワットによろしくお伝え下さいな.
ウィワットにはチェンマイで会えるとは思いますが.

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